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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百三十一話 梅酒その十三

「だからね」
「富士山が噴火したら」
「そうなったら」
「うん、だからね」
 大惨事は間違いないからだ。
「そうなって欲しくないね」
「日本人としては切実よね」
「というか世界に関わるわね」
 世界第三位の国力の国の首都機能に影響が出ればだ、だから間違ってもそうしたことはあって欲しくはない。
「そんなことがあったら」
「冗談じゃないわね」
「本当に冗談じゃないから」
 ジョークではなくだ。
「あって欲しくないよ」
「本当にね」
「それこそね」
「うん、富士山はこのままね」
 出来る限りはだ。
「噴火せずに大人しくして欲しいね」
「そうだね」
「そうした風にはなって欲しくないわね」
「千年は大人しくしていて欲しいね」
 僕の心からの言葉だが多くの日本人がこう思っていると思う。
「このままね」
「全くよね」
「そうであって欲しいわね」
 ダオさんもラブポーンさんも同意だった、何しろもう世界経済や国際情勢にまで影響が出る問題だからだ。
「富士山は永遠によ」
「静かにしていて欲しいわ」
「全くだよ」
 僕達は三人で飲みながら話した、そうして。
 ここでだ、梅酒も柿ピーもなくなった。それでだった。僕は完全に氷だけになっていてその氷が溶けだしている自分のコップを見ながら二人に話した。
「もう全部飲んだり食べたし」
「うん、これでね」
「今日は終わりね」
「そうしようね」
 二人も頷いてくれた、そしてだった。
 三人で後片付けをした、そのうえで後は歯を磨いて寝た。二人とお酒を飲んだ夜は静かに終わってまた次の日となった。


第百三十一話   完


                        2017・3・8 
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