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ヘタリア大帝国

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25部分:TURN3 新生連合艦隊その三


TURN3 新生連合艦隊その三

 こうして五個艦隊が決まった。そのうえでだ。
 東郷はだ。日本にも言った。
「それで祖国さん達はだ」
「第六艦隊以降でしょうか」
「いや、他の国の編成と同じにしたい」
「他の国のものとですか」
「国家艦隊だな」
 この世界独特の編成だ。国家が提督を務める艦隊はこう呼称されるのだ。旗艦はそれぞれの国家が自動的に持っている。しかもこの旗艦は国家の成長と共に変化する。
 そしてその編成をだ。東郷は踏襲するというのだ。
「将兵はまた用意するとしてだ」
「では私達は」
「そうだ。国家艦隊になってもらう」
 それがこれから日本達が指揮する艦隊だというのだ。
「とりあえずは一から四だな」
「わかりました。それでは」
「これで九個艦隊になったな」
 国家艦隊と合わせてだ。それだけになった。
 だが東郷は難しい顔でだ。こう言うのだった。
「しかしまだ足りないな」
「はい、中帝国軍の艦隊は優に百を超えます」
「流石に人口が違うな」
「まず日本星域に五十億です」 
 秋山は人口の話もした。
「そして韓国と台湾を合わせて三十億です」
「合わせて七十億。それに対して中帝国はな」
「六百億です」
 これが中帝国の人口だった。
「ガメリカの百五十億と比べてもかなりのものです」
「そもそも人口が違う」
「そして資源もです」
「我が国の弱点は資源がないことだからな」
 とはいっても東郷はこのことについても飄々としている。
「どうしても艦隊の数がな」
「かなり劣っています」
「幾ら艦艇の質が上でも九個艦隊と百個艦隊じゃな」
「勝負になりません」
 秋山は難しい顔のまま東郷に話す。
「それをどうするかですが」
「まだ艦隊が必要だな」
 これが東郷の出した結論だった。
「問題は誰を提督にするかだが」
「韓国さんと台湾さんにその国家艦隊の司令になってもらうにしても」
「まだ十一だ」
「それではまだです」
「十倍の敵なぞそうそう相手にはできない」
 東郷はこの現実を指摘した。やはり戦争は数なのだ。
「だからこそな」
「より数が必要ですね」
「そうだ。他に提督はいるだろうか」
「私では駄目か?」
 ここで新たな声がしてきた。見ればだ。
 海軍の軍服を来ただ。犬がいた。見ればだ。
 その顔は薄茶色の柴犬の顔だ。尻尾まである。ただ肉球の前足にしろ人間に似た身体つきではある。それを見るとワーウルフを思わせる。
 その犬人がだ。急に出て来て東郷達に名乗り出たのだった。
「私も艦隊司令になっては」
「あっ、柴神様」
 日本がその犬人を見て言う。
「まさか柴神様も提督に」
「国家の危機だ。それではな」
「そう、柴神様にも声をかけようと思っていました」
 東郷もその柴神に対して言うのだった。
 
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