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鋼の錬金術師 貴方を守りたい――12人の巫女と1人の神――

作者:猫丸
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~レンリside~





レンリ「ねぇ、一つ聞きたいことがあるんだけど。」
リオンに飛ばされた剣を取りに来ながら、リオンと姐さんに向かって言う。
リオン「……なんだ…?」
苦しそうな声でリオンは答える。
私は地面に刺さった剣を抜き、刃先をリオンの方むけて
レンリ「なんで、姐さんが居るの?
    私が呼んだのはリオンだけなんだけど?」
リティ「あ、それはリオンが時の狭間を見つけたからって……」
リフル「時の狭間っ?!!」
私が言う前にリフルっちが言った。
時の狭間って聞いてあんなに驚いてるってことは、やっぱりリフルっちは世界を旅したことがあるな……。
なんだか、長年の疑問が解決したくらいにスッキリ☆ミ


ブルース「お前がここを勇気の神殿と呼ぶのと何か関係があるのか?」
相変わらずのムカつくオッサン顔でブルースは私に問いかけてくる。
もぉ~、犬なんだから犬らしくかわいい顔できないかな!
レンリ「そうなんじゃない?シレちゃんの記憶の引き出しを開けたら、ここの事があったし。」
リフル「えっ?いつのまにそんなことを……」
レンリ「うん、してたよ♪私リフルっちみたいにおっちょこちょいじゃないし♪」
リフルっちは図星を言われた、って顔をしたけどすぐになんで私がそんなこと言われないといけないの、って顔になった。
思ったことが全部顔に出るから、リフルっちってからかって超面白い♪
リティ「あ、あの~、時の狭間ってそもそもなに?
    私には全然分からないんだけど………。」
レンリ「それを言うなら私もリオンと姐さんの関係が分かんないよ。
    二人は付き合ってんの?」
質問で質問に返すと姐さんは面白いくらいに顔を真っ赤にして


リティ「わ、私とリオンが付き合ってる訳ないでしょ///
    ただのし、友達よ///」
言う。しかも親友って言おうとしたのにわざわざ友達にいなおした。
ふっ、これは出来てるな。
パッと、リフルっちを見てみると、
リフル「……………///」
いいなぁ~///的な顔で二人を見ていた。愛に飢えてるのかな?
そんでもってエンヴィーは………
エンヴィー「ん?何?」
凄く詰まんなさそうにしてた。ま、人の恋愛なんてどうでもいよね。
とゆうことで話を戻す。


レンリ「時の狭間って言うのは世界から切り離させた勇敢であり」
リオン「世界と世界を繋ぐ空間。」
私の次にリオンが答えた。
腹を押さえて苦しそうにだけどね。
リティ「世界と世界を繋ぐ空間………?」
姐さんはまだ首をかしげている。
頭のいい姐さんでもこれだけじゃあ分かんないか。
ブルース「そして、そこにはすべての世界、すべての命、を見ている時の神がいる。」
リフル「でも、時の狭間なんて何百年も前にすべて封鎖されたって聞いたけど!!!」
姐さんに時の狭間の説明をしていたら、リフルっちが割り込んできた。
まぁ、間違ったことを言ってるわけじゃないから別にいいけどね。
レンリ「確かに時の狭間へ行く道はすべて閉ざされたと言われていたけど、この勇気の神殿には残されていた。」
リティ「誰が、何のために?」
ブルース「よく考えてみろ、この国は誰の持ち主だった?」
エンヴィー「イシュヴァールの奴らか!!」
凄く大きな声でエンヴィーは怒鳴る。
なにか、あったのかな?


ブルース「イシュヴァールと何かあったか?」
エンヴィーただならる怒りの表情に、疑問を思ったブルースがエンヴィーに問う。
だけどエンヴィーは普段の顔に戻って
エンヴィー「別に。なんでもないし、あったとしてもあんたには話さないよ。」
ブルース「ふんっ。」
意地悪っぽくブルースもといみんなに言い放つ。
リオン「話に戻るぞ……。」
一人と一匹を睨みながらリオンは話を戻す。
リオン「ブルース、何故イシュヴァールがこの神殿を守る必要がある?」
ブルース「さぁな。だがここがこんなに綺麗に載っているという事はそれだけ奴らにとって大切な場所だったということだろ。」
リフル「トラップも健在だったしね………。」
リティ「お疲れ様です。」
リフル「うん~、凄く疲れたよぉ~。」
頭文字がリの二人が仲良く話す。
やっぱ、リ同士波長が合うのかな??


ブルース「話し合っても結局分からないことばかりだな。」
「はぁ~」とため息をついた後にじゃべる。
レンリ「そう?私は結構いろんなことが分かったけど♪」
ブルース「お前はのんきでいいな。」
お前はいつも頭が固いな。
リオン「俺とリティは時の狭間を通って、テレジアに行く。
    あそこにはやり残したことがあるからな……くっ…」
リティ「リオン!!」
苦しそうなリオンに姐さんが寄り添う。
これでアレじゃ無かったら凄いよね!どんだけ鈍感なんだって話だよ。
レンリ「なんで、姐さんまでいくの?姐さんは関係ないんじゃあ………?」
私の質問に姐さんはリオンを看病しながら、
リティ「私……リオンについていくって決めたから………。」
なんか夫婦みたいなセリフ言ってるよこの人。


すぐいま言ったセリフの凄さに気づいてまた、
リティ「え?あ、そういう意味じゃなくて///
    ただ普通にリオンの友達として///」
リフル「うんうん。もう分かったから、何も言わなくていいよ。」
リティ「いや、絶対その顔は分かってない///」
にやにやした顔でいうリフルっちに姐さんは涙目で答える。
そんな、泣かなくてもいいじゃん……(汗
ほんとこの人かっこいいんだかかっこわるいんだか、よく分からない人だなぁ~………。
『バサバサッ』
???「くるっぽ くるっぽ」
とかなんとか思って居たら、上の方に開いている窓から1羽の白いハトが入って来た。
あ!あのハトは!!!


1羽のハトが頭の上を円を描くように飛ぶ。
リオン「あのハトは確か……」
眼を細くしてリオンがハトを見る。
そしてハトはゆっくり私の手平に止まる、足には小さな手紙を付けて。
ハトの足から手紙を取り、誰にも見られないように手紙の中を見る。
レンリ「ッ!!!」
ブルース「レンリ!手紙にはんて書いてあったんだ?!」
この手紙の送り主を知っているブルースは私の元に急いで駆け寄る。
だけど、ここには無関係な奴と関係者がいる。
ここでは言えない。言ったら関係のない奴を巻き込むことになるし、もっとたくさんの血が流れる。
だから、言えない。
ブルース「レンリ!!」
レンリ「ねぇ、リオン。」
リオン「?」
レンリ「もしかしたら、あんたが仇を取りたい奴私のと一緒の奴かもね。」
リオン「ッ?!」
私の言葉にリオンは驚いた顔をしているけど、あとの三人と一匹は分からないと言いたげな顔をしている。
ま、分からないように言ったんだから当たり前だけどね。


レンリ「私、急用が出来ちゃった。これで帰るね。」
リフル「え?レンリ??」
なにか言ってるリフルっちの言葉を無視して、ブルースの背中に乗る。
ブルースは何も知らないけど、何も聞かずに走り出した。
こいつは出来た相棒だね、うん。


***

イシュヴァール人の王国を出た後、ブルースは走りながら私に聞いてきた。
ブルース「レオの事は聞かなくて良かったのか?」
と………。
レンリ「別に聞く必要なんてないでしょ。あんな状況で生きてるだけでも奇跡なのに、猫まで生きてるなんてありえないよ。」
目から何かが流れ出てるけど、私は気にせず静かにブルースに言った。
ブルースはそれ以上何も話さなかったし、何も聞かなかった。
やっぱりこいつは、出来た相棒だ………。

 
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