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ヘタリア大帝国

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160部分:TURN16 南京沖会戦その二


TURN16 南京沖会戦その二

 中国が妹と共に来た。二人は黄色い中帝国軍の軍服を着ている。
 二人はそれぞれリンファ達と同じ席に座ってだ。こう言うのだった。
「ガメリカからの援助は有り難いある」
「そのことは感謝しているあるよ」
「そう。それはよかったよ」
「ただ。それでもある」
 お茶を手にだ。中国は難しい顔でキャヌホークに言ってきた。
「香港とマカオが向こうにいってしまったのは困ったあるよ」
「占領されたからね」
「国家は占領した国に加えられるある」
 それがこの世界の決まりだった。無論アイスランドの様に逃亡もできるがだ。
 香港、マカオとその妹達は逃げなかったのだ。それで今日本にいるのだ。中国はこのことについてだ。溜息と共にキャヌホークに話したのだ。
「困ったあるよ」
「まあそれはね」
「戦って勝ってあるか」
「彼等を取り戻せばいいよ」
「そうよ。それだけよ」
 ランファは気楽な感じで自分の祖国に話した。
「万歳爺もそう仰ってるよね」
「それはその通りある」
 中国はそうだと言う。
「そしてこの戦いに勝てばあるな」
「その時はお願いするね」
 キャヌホークは笑顔で中国に応えた。
「是非共ね」
「わかっているある。ガメリカとはこれからも仲良くしていくある」
「そう言ってもらえるとこっちの祖国さんも喜んでくれるよ」
「アメリカもあるな」
「いや、こっちの祖国さんは陽気でね」
 キャヌホーク自身も陽気に話す。
「明るい太平洋にしようって言ってるよ」
「まず日本を倒してあるな」
「そう、あの暗い共有主義は排除しよう」
 キャヌホークがこう言うとだ。中国妹が両手にお茶の杯を持って飲みながら言った。
「ただ。ロシアあるが」
「あの国だね」
「一筋縄ではいかない相手あるよ。冬将軍スノーもいるある」
 それがロシアだった。その国もまた原始の八国である。
「勝てないあるよ、簡単には」
「わかってるさ。だから戦後はね」
 その時はだとだ。キャヌホークは中国妹にも話す。
「彼等には日本をぶつけるんだ」
「私達が今戦っている国をあるか」
「そう。彼等にはやるべきことがあるんだ」
 それがソビエトとの戦いだというのだ。
「別に彼等を滅ぼすつもりはないからね」
「というか日本からは満州を奪回するだけある」
 中国妹が日本に求めているのはそれだけだった。
「後はもういいある」
「そうそう。それは我がガメリカも同じだよ」
 特にこれといってだ。彼等も日本に対する領土的野心はなかった。そしてそれがどうしてかもだ。彼はお茶と一緒に置かれているごま団子を食べながら述べた。
「あの国についてはね」
「あんな資源に乏しい地域ばかりだとね」
「特に韓国あるな」
 中国は深刻な顔になって日本帝国の中の韓国について言及した。
「あそこには何もないある」
「あそこまで資源も何もない国はないでしょ」
 ランファも韓国についてはよく知っていた。かつて属国だっただけに。
「だからね。そんなところはね」
「取っても何にもならないある」
 中国妹が簡潔に述べた。
「だから満州奪還だけでいいある」
「そうそう。まあ日本には戦後はソビエトとぶつかってもらおう」
 キャヌホークは実にあっさりと日本の仕事を自分達だけで決めてしまっていた。
 
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