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ヘタリア大帝国

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104部分:TURN10 アイドルレーティアその八


TURN10 アイドルレーティアその八

「どうなのだろうか」
「大使館にドクツに入る様に勧めるよう伝えたけれどね」
「駄目だったのですか」
「ええ、返答はナイン、だったわ」
 グレシアはそのドイツに話した。
「彼等は戦闘を選んだわ」
「そうですか。それでは」
「ええ。レーティアはトリエステ、ベートーベン両提督にメールで出撃を伝えたわ」
 まさにだ。予定通りにそうしたというのだ。
「そしてオーストリアさんとハンガリーちゃんにもね」
「わかりました。全ては予定通りですね」
「これで私達は東欧全域を掌握することになるわ」
 グレシアは微笑んでこんなことを話した。
「そして次はね」
「北欧ずらな」
「計画は聞かせて頂いています」
 ルーマニアとブルガリアがこう話す。
「東欧と北欧を完全にドクツにするずらか」
「遠大ですね、まことに」
「けれどそれだけではないずらな」
「それに加えてですね」
「そうよ。次はオフランスよ」
 ドクツにとっての宿敵の一つ、その国だった。
「一気にいくからね。ただね」
「ただ?」
「ただっていいますと?」
「伊勢志摩だけれど」
 その国についてはだ。グレシアは。
 少し微妙な顔になってだ。こうドイツ達に話したのだった。
「ちょっと。ねえ」
「オフランス戦の後でもずら?」
「何もされないのですか」
「あの国も確かに大事だけれど」
 欧州掌握を考えればそうなるとだ。グレシアもわかっていた。
 だがそれでもだとだ。彼女は国家達に話すのだった。
「まずオフランス、そしてエイリスにね」
「ソビエトですね、その次に」
「レーティアはこう計画を立てているのよ」
 欧州掌握の為のだ。それをだというのだ。
「アフリカも掌握するけれど」
「しかしスペインはですか」
「どうなのかしらね」
 首を傾げさせながらだ。グレシアは話していく。
「あの国だけは。何かレーティアも後回しにするって言ってるし」
「伊勢志摩も人口は多く豊かですが」
 ドイツがその伊勢志摩のことをだ。グレシアに話す。
「それでもですか」
「あの国って。夫婦喧嘩ばかりしてるでしょ」
「スペインもぼやいている様です」
「だからよ。レーティアって夫婦喧嘩とかには弱くて」
 意外なレーティアの弱点だった。
「そうしたいざかいが理解できないっていうのよ」
「感情における戦争はですか」
「レーティアは戦争は政治の一手段って考えてるからね」
 政治家としても考えだった。まさに。
「それで。夫婦喧嘩で艦隊を動かすってのはね」
「それはとてもずらか」
「理解できなくてですか」
「そうなのよ。だから伊勢志摩はどうしたらいいかってね」
 グレシアもだ。首を傾げ続けながら国家達に話す。
「今判断をつきかねているのよ」
「だから伊勢志摩はずらか」
「放置ですか」
「そう。少なくともオフランス戦の後で兵は向けないわ」
 そしてだ。どうするかというとだった。
「エイリスに向かうわ」
「あの国にですね」
「エイリスも。宿敵だしね」
 ドクツにとって不倶戴天の。だからこそだというのだ。
「オフランス戦の後は。総攻撃よ」
「わかったずら。じゃあその時にはずらな」
「ドクツの総力を挙げてですね」
「エイリス侵攻よ」
 こう言ってだった。グレシアはドイツ達にこれからの計画を話したのだった。そうしてだった。
 今オーストリアからだ。四個艦隊が出撃した。その艦隊を見てだ。
 
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