八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百二十七話 飲んだ後でその一
第百二十七話 飲んだ後で
美沙さんは二本すっかり空けた後でだ、満足している顔で僕と千歳さんに言ってきた。
「どう?今の気持ち」
「飲み終わってだね」
「それで食べ終わってね」
「うん、満足してるよ」
「そうよね、何かティーセットで飲むとね」
そうすると、とだ。美沙さんはワインで真っ赤になったうえで飲み食いを終えて満足しているお顔で僕に言ってきた。
「夜もいけるわ」
「夜もっていうと」
「そう、三時でもね」
「まあその時はワイン飲まなくてもね」
「基本は紅茶になるけれど」
「いけるね、十時にもね」
「そうよね、後ね」
美沙さんは僕に応えてこうも言った。
「イギリスのお料理って基本三食共でしょ」
「同じお料理で?」
「いけるって聞いたけれど」
「それ僕も聞いたよ」
「イギリスは三食朝御飯でもいい」
「そうね」
こう言われている、実際に。
「言われてるね」
「イングリッシュ=ブレイクファストね」
美沙さんはここで英語で言った、その英語が酔っているせいか妙に呂律が回らない感じになっている気がした。
「それよね」
「そうそう、お昼も夜もね」
「イギリスは朝御飯が美味しいから」
「もっと言えばね」
「朝御飯だけってね」
「言われるね」
「そこまで美味しいものがないとか」
イギリスの中のスコットランドから来ている留学生の子はハギスは何だと思うとだ、僕に笑って聞いたことがある。僕はその答えは親父から聞いていたのでそちらの食べものと答えたら少し残念そうに笑顔で返されたことがある。
「言われてるわね」
「そうもね」
「とにかくね」
「イギリスは朝食」
「それで三食いけるわね」
「栄養バランスはわからないけれど」
イギリス料理が健康的か、あまり聞いたことがない話だ。何でもこの国は今現在肥満が社会問題になっているという。
「まあね」
「その三食ね」
「それでいけるっていうね」
「それでティーセットもね」
「何時でもだね」
「夜もこうして楽しめるし」
ワインでもだ。
「こうしてね」
「そうだね、お茶でもワインでも」
「ウイスキーはどうかわからないけれど」
「ウイスキーも合うかな」
「ウイスキーボンボンとか」
このお菓子の名前が出た、そういえばチョコレートも三人で全部奇麗に食べてしまっている。
「そういうの?」
「ああ、それね」
「そういうのもあるから」
「やっぱりウイスキーも合うかもね」
「ブランデーの方がいいかもとも思うけれど」
ワインを蒸留させたこのお酒もというのだ。
「ウイスキーもね」
「いいかも知れないんだね」
「そちらもね」
「確かにそうですね」
千歳さんもお話に入って来た、少し静かだったけれど。
「ウイスキーもよさげですね」
「ティーセットにはね」
「そうですね」
「じゃあ今度そうして楽しむ?」
ティーセット、それをというのだ。
「ウイスキーで」
「では」
「じゃあ今度ね、もう今はね」
すっかり酔ったお顔でだ、美沙さんは千歳さんに笑顔で話した。
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