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歌集「春雪花」

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 見せばやな

  心の波の

   くだくるを

 逢ふもなかりし

    君を想へば



 見せられるものなら見せたいものだ…私のこの心の内を…。

 絶え間無く打ち寄せる勢いのある波のようで…それは岩にあたり水飛沫を上げるかのように…。

 会う機会なぞ最早ありもしない彼は…そんな私の想いなぞ知る由もない…。


 それでも想い続ける私は…なんと無様で愚かなことか…。



 涙なく

  語るもなきにし

   恋心

 風よりほかに

    知る人もなし



 涙も流さず…話すこともないこの恋心…。

 彼を愛し…想い続けるこの心を知るのは、この寂しい秋風くらいのものだ…。


 本当に…侘しく思う…。



 
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