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SAO<風を操る剣士>

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第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
  第18話 カジノ

 
前書き
自分で、どの話がどれだったのか分からなくなってきたので、各話にタイトルを付けました。
タイトルには自信がまったくありませんが、頑張って考えたいと思います。

※現在1話から順々に話の書き方を修正中です。
修正といっても話の内容を変えるわけではないのでそのまま読み進めても大丈夫です。
前書きに『■』←このマークがあれば修正完了で、『□』←このマークがある場合修正中、なければ修正前ということでよろしくお願いします。 

 



 第十五層………この層は第七層から出始めた…いわゆる『カジノ』や『賭け事』と言われるものが、少し(さか)んな層だ……なぜなら、この層には《転移門》のある中心街に大きな建物あり、その建物こそが《カジノ》だからだ…

 そして俺達は今、その建物の前に来ていた。

「うわ~、やっぱり大きいですね~」
 俺が歩く足を止めて、目の前で改めて見ていたら隣にいたシリカが俺に呟いた。
「そうだよな…俺もSAOでこれほど大きい建物は、この層に来るまで見たこと無かったよ…」
 俺もシリカの呟きに返事を返すと、シリカがこっちを向き聞いてきた。
「これだけ大きいんですから、色々と賭けたりする物も多いんですかね?」
「それ、入る前に聞くか? まぁ、俺も来たこと無いから分からないし…とりあえず入ろうぜ」
「はい」
 俺の言葉にシリカは(うなず)き、その後カジノへ入った……そして入ってみると

「うわ…凄いなこりゃ…」
 俺は入って同時にそんな言葉が口からもれてしまった。
「本当に凄いですね…」
 シリカも俺と同じ事を思ったのか、俺の言葉に同意してくれた。

 なぜそんな言葉がもれたのか…それはプレイヤーの数だ…もの凄い数のプレイヤーが、入り口からでも見える真ん中の向かい合って置かれている、赤くて大きく丸いクッションみたいのが付いた台の前に集まっている。 

「何かあるんですかね?」
「さあな…とりあえずあそこから見て行くか?」
「良いですよ。…あ、でもその前にこの券を換金してきますね」
「ああ」
 そう言ってシリカはこのカジノの経営をしているNPCの所に行き、2分くらいで帰ってきた。

「お待たせしました。はい、これはシュウさんの分です」
 シリカは、このカジノの専用コルを俺の前にに出してきた。
 …どうやらこのコルを、またあのNPCに持っていくと、その分のコルが貰えるらしい..

「俺はいいよ、シリカが当てたコルなんだから、シリカが使いなよ」
 俺はそのシリカに出されたコルの受け取りを思った事を伝えて、断ろうといた…けど
「ダメです!」とシリカに怒られてしまった……なぜ?

「え~と…何でだ? 別に俺は自分のお金で遊ぶからいらないぞ?」
 流石に俺は理由が気になり、シリカに聞いた。
「せっかく当てたからです! 自分のお金を使うんだったら、このコルを使い終わった後にしましょうよ……もしかしたら、1コルも出さないで儲かるかもしれないんですから」
「まぁ確かに、当てたコルを使えば自分の元の金を使わずにすむし、負けても悔しくないけど…でも俺が使う理由には…」

「いいんです! …一人で賭けても面白くありませんから」
「…そうか? まぁ、シリカがそんなに言うなら()(がた)く使わしてもらうよ」
 流石に、ここまで言われて受け取らないのは失礼だと思い、俺はシリカの両手に持っていた内の片方を受けとった。

「…さて、ならあの真ん中に……」
 そして受け取った後、俺達が動こうとしたら…
「あ~! あんたは!!」
 急に俺に向かって指を指して叫ぶ中学生くらいの女の子がいた…そして俺の前に向かって来て
「あんたね~、あの時はよくもあたしの剣を壊してくれたわね~」
 と言ってきた…のだが..

「……誰だ?」
 …マジでこの人の顔に覚えが無かった。
「な! あんたね~!!」
「シュ、シュウさん!」
 俺の言葉に怒る女に聞こえないように、シリカが俺の耳元に近くに来て、小声で言ってきた…

「ほら、この人…第一層のボス攻略会議の前にシュウさんが……その…」
「第一層? ………あ!」
「思い出しました?」
「ああ!!」

 そう、この女に俺は会った事があった…

 …確かあれはボスの攻略会議の前で、歩きながらシリカと話してたら遅刻しそうになったから、近道を使って急ごうとして、その時にその近道に運悪くこの女が自分の<武器作成スキル>で作った剣をオブジェクト化して見ようとしている所に、急いで走っている俺がそのままぶつかり、剣がポキリと壊れたわけだ。

 …その後、悪く思い謝った後に俺の持っているありったけの武器作成に使う素材をあげたのだ(俺は武器作成素材は使わないしな)……その後は遅刻してしまうので、また今度お詫びをしようとしてそのまま再度お詫びを言って、会議に向かったわけだ……結局遅刻したけどな…

 シリカの助言で、何とかその事を思い出した俺は女に向かって言った。

「あ、あれは事故だよ事故! それにちゃんと素材は返したろ?」
「あのね~素材は返してもらっても、あの時の自信作は返ってこないし、それに費やしたお金も返ってこないのよ! あの後すぐにあんたは逃げちゃうし!!」
「あ~…あの時は…その…急いでて…その後お金も返そうと思ったんだけど、色々とあってな…」

 …あの後、ビーターの事とかで頭がいっぱいで忘れていたのだ…本当に悪いことをした。

 俺は今更(いまさら)ながら悪いと思いウィンドウを出し、
「なら、お金は今……」
『今から返す』と言おうとしたら、女が首を横に振り
「…良いわよ、別に……子供からお金を取ろうなんて考えてないわよ。ただ、あの時の事を思い出して、ちょっとイラついちゃったから怒鳴っちゃっただけよ」
 と、少し冷たい言い方で返された。

「な! 俺は……ムゴォ」
「そ、そんなこと言わないで受け取ってくれませんか? こっちが悪かったワケですし…ええ~と……」
 俺が文句を言おうといたら、シリカに口を押さえられてしまった。その後シリカは女に向けてお願いをいて、その最中に何かに悩み始めた……多分、名前が分からないんだろう…

 そんなシリカの様子を見て
「…リズベットよ」
「じゃあ、リズベットさん…お金、貰ってもらえますか?」
「いらないわよ。文句を言っちゃいるけど、あの後そいつの素材もレアなものもあって、かなり世話になっちゃったし……でもどうしてもって言うなら、あのトーナメントで優勝したら、お金も手に入るし……そうね、あなた達の武器強化とかもタダでやってあげる」

「「トーナメント?」」
 リズベットの言うことに、俺とシリカは同時に聞き返してしまった(シリカの手は数秒前に離れてる)
「そう、あの真ん中で大勢が騒いでるでしょ? あそこで今、トーナメントのエントリーを(おこ)なってるんだって…『誰が勝つか』っていう賭けもあるし、あんた達が出るならあたしがあんた達に賭ける…そうすれば3位までならあの時のお金も返ってくるし、優勝に賭けているならあまりも出るしね…あんた達倍率低そうだし…」
「ほっとけ…」
 ……確かに毎回俺は弱そうに見られるよな…悲しいことに…

「だから、その余り分であんた達の武器を強化か作ってあげるって言ったの……ついでにあたしの<武器作成>のスキルも上がるし、一石二鳥でしょ」
「まぁそうですけど…何で(きそ)うんですか、リズベットさん?」
 リズベットの理由は分かったが、シリカはトーナメントについての疑問を聞いた。

「…リズで良いわよ……あの真ん中の機械に攻撃を当てて、出た値…つまりその攻撃のパワーで競うらしいわよ。《筋力値》に自信のある奴が出るんだって…ちなみに[武器の使用とソードスキルは有り]…らしいわ」
「は? それだと、レベル差とかはどうするんだ?」
 俺も疑問に思ったことを、リズベットもといリズに聞いた。

「武器の使用っていっても、決められた武器らしいわよ。受付の時にレベルを言って、その時にそのレベルに合った攻撃力の武器を渡されるんだって……でも、レベルと名前はその時にならないと、他の人に教えないから、一回出場プレイヤーは番号を渡されてみんな集められるから、その時に出るプレイヤーの番号を見て、容姿とかで賭けるんだって……でもまぁ、今日は攻略組は会議らしいから、そこまでレベルの高い奴はいないと思うけど…」

「……そうか…」
 …そう、今日は攻略組のボス攻略会議の日だったのだ…まぁ今の俺には関係ないが…

「な、なら早速エントリーしましょうよ…」
 シリカはその話題を誤魔化すように、俺の事を急がした。
「…分かったよ、それじゃあ…リズ…で良いんだっけ? あの時は悪いと思ってるし、このままお詫びの お金も渡せないんじゃ気分悪いし…行ってくるよ」
「行ってきます、リズさん」
 そうリズに言って俺達がエントリーに行こうとしたら…

「ちょっとあなた達の名前は!」
 と、後ろから言われて慌てて振り返り
「シュウだ!」「シリカです!」
 そう二人でリズに言ってから、エントリーに向かった。


 ちなみに後から聞く話だが…シリカに『どうしてあの時、口を押さえたんだ?』と聞いたら、『あのまま言っても、話をややこしくするだけでしたから』と言われてしまった。

 前にややこしくなった例があるので、俺は何も言えなかった。





 
 

 
後書き
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