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オズのジュリア=ジャム

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第十一幕その九

「お空にも行けるんだよ」
「あっ、魔法で足を人間のものにして」
「そうしてですね」
「気球とかに乗れば」
「そうしたことも出来ますね」
「そうだよ、そうしたこともね」 
 実際にというのです。
「出来るんだよ」
「そうなんですね」
「人魚もお空に行けるんですね」
「オズの国では」
「そうしたことも出来るんですね」
「そうだよ、そうしたこともね」
 本当にというのです。
「出来るのがオズの国なんだよ」
「不思議の国だから」
「だからですね」
「そうしたことも出来る」
「海からお空に行くことも」
「そうしたことまで」
「僕達も最初はそんなことが出来るなんてね」
 それこそというのです。
「思っていなかったよ」
「普通はそうですよね」
「そんなことが出来るなんてですよね」
「思わないですよね」
「海の中にいるのにお空に出るとか」
「とても」
「そう、想像もしてなかったよ」
 そうだったというのです、人魚の人達にしても。
「それが出来る様になったから」
「だからですね」
「それが出来る様になって」
「人魚の人達も嬉しいんですね」
「僕も行ったことがあるよ」
 そのお空にです。
「陸から上がって気球でね」
「あれを使ってですか」
「そうしてですか」
「そうだったんだ」
 まさにといいうのです。
「面白かったよ」
「そうですよね、海の中からお空の上に行くことも」
「普通はないですから」
「オズの国ならではで」
「それが出来たんですか」
「夢みたいだけれど現実だから」
 兵隊さんはそう思っていたのです。
「それが出来たんだからね」
「本当にそう思いますよね」
「夢みたいだって」
「けれどそれが現実だって」
「実際に体験出来て」
「本当にね、それとね」
 さらにお話する兵隊さんでした。
「魚人や他の種族の人も出来るからね」
「そうした人達もですね」
「海にいる他の種族の人達もですね」
「お空に出られる」
「そうなんですね」
「そうだよ、天使の人達とも会ったよ」
 彼等とも、というのです。
「そして精霊の人達ともね」
「ポリクロームともかしら」
 ジュリアは精霊と聞いて彼女のことを尋ねました。
「会ったかしら」
「虹の妖精の?」
「あのいつもひらひら踊っているね」
「うん、実は虹の妖精の雲まで行ったんだ」
「あっ、それでなのね」
「彼女とも会ったよ」
 そのポリクロームともというのです。
「そうしたよ」
「それは何よりね」
「オズの国のお空はお魚もいるしね」
 そして沢山泳いでいます。
「海に似ているところもあってよかったよ」
「オズの国のお空って凄いですよね」
 神宝もあのお空のことを思い出しています。 
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