オズのジュリア=ジャム
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第十一幕その七
「楽しみにしておいてね」
「わかりました」
五人は笑顔で、です。兵隊さんに応えました。
「そうさせてもらいます」
「その時が来たら」
「是非共」
「見せてもらって」
「楽しませてもらいます」
「そうしておいてね」
「あとね」
ここでジュリアは五人にこんなことをお話してきました。
「オズの国の海は平和だからね」
「オズの国だからですね」
「だからですね」
「そうよ、冒険も安心して出来るわよ」
それもというのです。
「勿論キャンデーとか海の中でも移動出来る方法が必要だけれどね」
「それじゃあですね」
神宝がジュリアに言ってきました。
「潜水艦とかで移動して」
「ええ、その方法もあるわよ」
「やっぱりそうですか」
「オズの国には潜水艦もあるわね」
「はい、そうでしたね」
「最新型のものもあるし」
それでというのです。
「それで海の中をね」
「自由にですね」
「行き来も出来るから」
だからだというのです。
「潜水艦を使う方法もあるわ」
「それも面白そうですね」
「潜水艦を使っての冒険もいいよ」
かかしもそれを勧めます。
「海の中を隅から隅まで見られてね」
「そこにいる沢山の種族や生きものも見られるよ」
木樵はここで上を見上げました、海面がきらきらと見えています。
「潜水艦の中からね」
「それもまた楽しんだよね」
ジャックもにこにことしてお話します。
「だから機会があればね」
「そうした冒険もしてみましょう」
ジュリアはまた五人に言いました。
「そうしましょう」
「そうですね、また海の中に行く時があれば」
「その時はお願いします」
「そうさせて下さい」
「潜水艦での移動をお願いします」
「それじゃあね」
「あっ、皆見るんだ」
ここで兵隊さんがまた声をあげました。
「多分皆が見たことがない生きものが来たよ」
「見たことのない?」
「といいますと」
「ほら、彼だよ」
何とです、皆の上にでした。
細長い形の大きな鯨が来ました、縦に身体を動かして泳いでいます。
「ゼウグロドンだよ」
「ああ、あれがゼウグロドンですか」
「昔の鯨ですか」
「オズの国にいるって聞いてましたけれど」
「あれが昔の鯨ですか」
「うん、ザトウクジラやマッコウクジラと違ってね」
そうした鯨とは、というのです。
「ああした形なんだ」
「何か恐竜に似てますね」
「海にいた恐竜に」
「それに鰐とも」
「鰭ですけれど」
「うん、鰐は海にもいるけれどね」
兵隊さんは鰐のお話もしました。
「確かに鰐に似てるね」
「お顔の感じが」
「どうも」
「ゼウグロドンは肉食だしね」
そうした鯨だというのです。
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