オズのジュリア=ジャム
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第十一幕その一
第十一幕 海の世界
ジュリア達は人魚の宮殿の食事の間で彼等のご馳走を楽しむのでした、そのメニューはといいますと。
「うわ、凄いですね」
「そうでしょ」
ジュリアはお料理を目の前にして目をきらきらと輝かせているジュリアに応えました。
「これが人魚の食事よ」
「そうなんですね」
「お刺身に天麩羅にムニエルにフライに」
ナターシャは鮪や平目、鮭のお刺身やカルパッチョに鱚や烏賊、蛸の天麩羅に鱈のムニエルや鯵のフライを見て言います。
「豪勢だね」
「海草のサラダもいいね」
カルロスは和布や昆布のそれを見ています。
「こちらも」
「そうだね、陸からのお野菜もあってね」
ジョージはそこにあるレタスやトマトに注目しています。
「美味しそうだね」
「たこ焼きもあって」
神宝は先程話題にあがっていたそれを美味しそうに見て言いました。
「これはいいね」
「陸のお野菜は岸辺近くの領地で栽培しているんだ」
人魚の王様が五人にお話しました。
「僕達は陸地にも領地を持っているからね」
「あっ、そうなんですか」
「陸地にも領地があるんですか」
「そうなんですね」
「実は魔法で下半身を人間のものに出来るしね」
それでというのです。
「短い時間なら」
「そうした魔法は使うことを許されてるんです」
女王様もにこりと笑ってお話します。
「私達人魚は」
「それで、ですか」
「そうして丘の畑でお野菜を耕しているんですか」
「そうもしているんですか」
「お米や麦も作っています」
穀物もというのです。
「それでリゾットやパスタも作っていまして」
「じゃあ海鮮炒飯や海鮮麺も」
神宝は目を輝かせて女王様に尋ねました。
「そうしたお料理もですか」
「食べていますよ」
「それはいいですね」
「それも美味しく」
「尚いいですね」
「他には海老蒸し餃子やフカヒレ餃子も」
「海の幸を使った中華料理って最高なんですよね」
こうも言った神宝でした。
「それもあるなんて凄くいいです」
「おや、君はかなり中華料理が好きなんだね」
魚人の王様は神宝の言葉と輝く目を見て言いました。
「そうみたいだけれど」
「はい、中国人なんで」
「だからなんだね」
「中華料理が好きです」
お国のそれがというのです。
「本当に」
「それじゃあ夕食はそれを食べようか」
「海の幸を使った中華料理ですか」
「今は和洋折衷だけれどね」
お刺身に天麩羅、カルパッチョやムニエルにフライにサラダとです。
「そちらも食べよう」
「楽しみにしています」
「確か魚人さん達も丘に領土があるわよね」
ジュリアは魚人の王様に尋ねました、皆いただきますをしてそのうえでその海のご馳走を食べはじめています。
「そうよね」
「うん、そしてね」
「そこでお野菜や穀物を作っているわね」
「そうしているよ」
「そうなのね」
「お酒も造っているよ」
そちらもというのです。
「これがまた美味しいんだよね」
「あら、お酒も飲んでるの」
「大好きだよ」
魚人の王様はジュリアににこりと笑って答えました。
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