俺のペットはアホガール
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その一「あの赤い兎…未だ現役だぜ」
あさ。
みんなー起きてー朝だよー
あのどこぞの赤いフォルムでウサギみたいな耳を生やした、ゼミのおまけでついてきたコ●ショッが、パンパカパーンと朝が来たことを伝える。
「う~ん…あと5分…プリーズ…」
でもこの部屋の主は起きようとしない。
みんなーー起きてーー朝だよー
誰かが止めない限りコ●ショッは黙らない。朝が来たことを伝え続ける。
「…ん……」
小学一年生の頃に貰いそれから今日まで毎朝使い続けているけど、彼は未だ現役。衰えを知らぬ兎。
その赤いボディは数多の目覚まし時計達の返り血か
彼は今日も目覚めの悪い主を起こすため
みんなーーー!! 起きてーーー!! 朝d「うるせェェんんだよぉぉぉぉ!!」
お…き……て……ガクッ
壁に投げつけられてその一生をまた終えるのだった――。
「うるさいよ! もう静かにしてよね! 眠れないでしょうが!!」
フンッと鼻息を鳴らし主はまた布団をかぶり、また夢の世界へダイビング……
「寝てんじゃねーよ! 起きろアホ」
…しようとしたけど、それは主が世界で一番大好きな侵入者によって阻まれた。
くそうっ! 眠い! ワタチは今すごく眠たいのです! このままぬくぬくお布団の中で一生を終えたい…あっそうだ!
「zzzz グガァー」
「寝たふりしてんじゃねーよ、こっちは人が貸してやったコ●ショッの最期見てんだ。
さっさと起きてあの世でコ●ショッ謝ってこいアホ」
はっう! そうだった! あれワタチの赤い鮮血コ●ショッじゃなかったんだった! やばいっあっくんに殺される!
あ…いや…あっくんにならイイかも~♪
「ぐへへへ」
「(こいつ、狸寝入りしながらキモイこと考えてやがる! 殴りてぇ……)」
チラッ。あっくんワタチがなかなか起きなくて困ってる~可愛い~♪
しかたないなぁ~コ●ショッ壊したお詫びも兼ねてワタチを起こすためのヒント! 教えてあげよっかな~? ぐへへ。
「お姫様を起こすには王子様のキスだよ、あっくー「いいからさっさと起き上がれこのヤロウガ!!」ごっふぅ」
あっくんの必殺跳び蹴りがワタチのお腹にクリーンヒット!
まだ朝ご飯食べてないはずなのに、なにかが口かが生まれ出そう……もしかしてワタチとあっくんの愛の結晶!?
それならそれでも…イイ! けど……うっ意識が…
「あっくん…違うよ…お姫様を起こすのはお腹を踏みつける事じゃなくて……王子様のキスだよ…」
ガクッ
「あ………気失った」
部屋の主は別の意味で夢の世界へと旅立ったとさ――ちゃんちゃん♪
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