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ジョジョの奇みょんな幻想郷

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第一部 ケイオスクルセイダーズ
名状しがたい幕間の物語のようなもの
  16.異変は宴会が終わるまでが異変ですよ

「宴会やるわよ!」
「いきなりすぎるわ!」
 ある時の霊夢の何気ない一言に丞一は間髪入れずにツッコミを入れた。既にツッコミポジションが板に着いていた。本人も十分ボケてると思うがツッコミ担当はあくまで丞一だ。だってツッコミいないとこの作品成立しないもん。
 因みに今どこにいるかというと、博麗神社で霊夢、魔理沙、丞一、早苗で一狩りをしている。シリーズで言うとP◯P最期の作品だ。
 丞一が魔理沙の紹介で以前、香霖堂に来ていた時だった。









『僕は森近霖之助だ。よろしく』
『慶条丞一だ。ほかの奴はジョジョはジョジョって呼んでいる』
 丞一が霖之助と自己紹介をしていると。魔理沙が店にあるものを物色していた。
『いいのか?魔理沙のあれほっといて。自分の家並みに漁っているぞ』
『いつものことさ。君も是非見ていってくれ。外の世界の物もあるよ。値段は張るけど』
 この店香霖堂は幻想郷内で唯一外の世界の商品を扱っている店なのだ。
(本当に色々あるな。何ならジョジョのフルカラー版もあるじゃん。って、これは!)
 そこに置いてあったのは、◯SPとパッケージモンスがアオーンと吠えるあのシリーズが置いてあった。










 そして、それを魔理沙が発見。ツケと言い持って行き、俺も久々に引っ張り出し、早苗も「私、2Gで終わっちゃってたんですよねー」と言いながら買いに行き、霊夢はさらに物色してきた魔理沙に押しつけられ今に至る。
「あ、霊夢。閃光よろ」
「はいはい」トミタケフラッシュ!
「よっしゃぁ!!最強弱者タァイムっ!!!」
「閃光漬けじゃぁ!おんどりゃ!!」
「現代出身の二人が暴走してるんだぜ」
「何故そんなに暑くなるのよ」
「「それほど苦渋を飲まされましたから」」
 五分後。
「ちょっと魔理沙!あんたもう残り紙っぺら一枚状態じゃない!いったん離れて回復を「やべー!ぴよった!」何やってんの!?」
「魔理沙さん、今粉塵飲みます!ジョジョ!お願いします」
「オッケー!」トミタケフラッシュ!
「助かったぜ早苗!サンキューな!」
「「「そう思うならつっこむの自重しろ」」」
 さらに五分後。
「そろそろ、捕獲できそうだな」ホカクチュウ
「させると思います?」
「狩猟はパワーだぜ(直訳絶対殺すマン)」
「する必要性がないわ」
「解せぬ」

《目標を達成しました》

「いやー、やはりモ◯ハンはやり出すと止まりませんね」
「みんなとやってるときは特にな」
「まあ、暇つぶしには良いわね」
「これは絶対流行るんだぜ!」
 こうして、丞一たちの新たな狩猟生活が幕を開けた。
 狩りはどこまでも進化する。
 狩られるのは─────モンスターか!
 ─────────ハンターか!
 彼らの戦いはまだ始まったばかりなのだ! 完











「まだ終わんないわよ。宴会するわよ!」
「いや、意味わかんねーよ。何の宴会だよ」
「そんなの、異変解決の宴会に決まってるじゃないのよ」
「そういえばまだやってなかったですね。神奈子様や諏訪子様もよろこびます!」
「久しぶりの宴会なんだぜ!」
 異変を解決すると博麗神社において、異変解決を祝する宴会が催されるのだ。だが、そんなの幻想郷に来たばかりの丞一に知る由もないが、
「……一応聞くが、いつやるんだ?」
「今日の夕方から、博麗神社(うち)で」
「あと、二時間もねーじゃねーか!」
「大丈夫です!いつものことですから!」
 それは大丈夫にはいるのだろうか。人間がもっとも進化し発達したのはその適応力なのかもしれない。つまり、慣れは怖い。
「で、俺らはなんか用意した方がいいのか?」
『あ、やることにはツッコまないんですね』
 誰かが言った。幻想郷では常識に囚われてはいけないと。
「守矢には酒でも盛ってきてもらおうかしら」
「「安いのしか買えませんよ(ねーぞ)?」」
「息ぴったりね」
「もう結婚しろよお前ら」
 結婚、その言葉に丞一も早苗も反応してしまった。
 丞一は早苗と目があった。 
 お互いに全力で顔を逸らしてしまった。顔を真っ赤にして。
「ウブか!」
「爆発しろ」
 魔理沙と霊夢は思う思いの感想を述べる。確かに重症である。寧ろとっととくっつけ目に毒だ。
「……では、家からは酒を盛ってくればいいんだな?」
「話を逸らすな。ええ、それで良いわよ」
「じゃあ、各自解散!二時間後にまた会おうぜ!」
 じゃあ、早速家で準備してくるぜ!と魔理沙が箒に跨がりレーザーのごとく帰って行った。
「じゃあ、私たちも行きましょうか?」
「だな、また後でな。霊夢」






「てか、早苗はこのこと知ってたの?」
「予想はしてました」
「\  /この幻想郷では  
 ●  ●常識に囚われては
  " ▽ "いけないのですね!」
「私の言葉じゃないですか!」
 そんな会話をしながら二人は人里に買い物へ向かった。ちなみに神様二人は二人で寂しく将棋を指していた。


「出番をくれ!」
「そうだ!そうだ!丞一や早苗ばっかりずるいぞ!」





「ん?どうしたんだい?若旦那。明後日の方なんか向いて」
「いや、なんか神社の方から声が聞こえた気がして。後、誰が若旦那か」
 丞一と早苗は今、人里のとある酒屋に来ていた。そこは、守矢神社が酒を買うときは贔屓している店だ。
 丞一が寺子屋の帰りにたまにお遣いに出されるため、店主ともその奥さんとも顔見知りである。
「ほれ、もってきたぜ。家の店御用達、宴会でおすすめの味も良い。さらに懐にも優しい」
「おう、あんがとさん」
「いつもいつも、お世話になります」
「うちも贔屓してもらってるからな。それに」
 店主のおじさんはニヤニヤと二人を見ていた。
「ま、苦労も修行の内と頑張りたまえ若者よ」
「勝手なことを………(あれ?どっかで聞いた展開だぞ)」
「良いもん見せてもらったし。今日はサービスしとくぜ!」
「どれくらい」
「………二割だな」
「もうひとこえー」
「俺を嫁に殺させる気か」
 じゃあ、サービスしなければ良いだけでは?というのは言ってはいけないだろう。
 代金を払い、丞一は空間を操り酒樽を神社に送った。
「毎度あり」
「ありがとうございます」
「神社のやつが多分そろそろきれるからまた近いうちに来るわ」
「あら、早苗ちゃんに丞一君も!何時もご贔屓にどうもね!」
 買うものも買ったし帰ろうとした矢先、店の奥からの声に二人は足を止めた。
「あ、おばちゃんご無沙汰してます」
「お久しぶりです!」
「久しぶりだねぇ。そういえば、この前に異変二人とも大活躍なんだって?すごいじゃないのよ!」
 そう霊夢に魔理沙、迅はもちろん丞一ら二人の活躍も、とある捏造好きなマスゴミ鴉天狗によって書かれたのだ。今回の場合は捏造というより尾ビレ背ビレ胸ビレがついて泳ぎ出すようなものになったが。
「私なんて何もしてないんですけどね」
「しかも、結末がただの姉妹喧嘩というな」
「それでも、妖怪相手に大立ち回りできるあんたらを見てるとこっちも誇らしい気分なんだよ」
 そう、能力、力がある二人からすれば戦いは日常茶飯事でも、人里の人たちからすれば妖怪相手にドンパチやれる二人は守護者のようだ。本来ならその評価は博霊の巫女である霊夢がされるはずなのだが。
「二人ともこれからもがんばってね。あと、早苗ちゃん。これ昨日作った豚の角煮何だけどね、多く作りすぎちゃったのよ。よかったら持ってきな」
「ええ!いいんですか!?ありがとうございます!」
「いいんだよ。ほんの気持ちさね。いつも平和を守ってもらってるからね。それと、あんた何割割いたんだい?」
「ざっと二割だ。…………あ」
「ちょーと、来てみようか?」
「ちょ、助けて若だn」
「「オジャマシマシター」」
「あぁんまりだぁぁぁぁぁ!」
 丞一たちは足早と去っていった。一応二割サービスしてもらった分の料金も置いて。
「なんて言うか、尻に敷かれてましたね。相変わらず」 
「まあ、いつものことだな。まあ、ご愁傷様ってところだな。申し訳ないが」
「………あの、ジョジョは、ああいう風に尻に敷く妻って、やっぱりいやなんですかね?その、男的には」
「なんだ?魔理沙が言ったことまだ引きずってるのか?」
「ち、ちちち、違います!///」
 真っ赤にして早苗は否定するも。丞一は丞一でいたずら心が芽生えていた。
「でも、そうだな。早苗みたいな嫁さんなら構わない。かな」
「えっ?それっt」
「よーし。そりじゃ、帰って洗濯物取り込んで準備するか」
「あ!ちょ、待ってくださーい!」
 こうして、時は過ぎ。幻想郷の住民が待ちに待った宴会が今宵幕を上げる。 
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