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HAPPY SUMMER HOLIDAY

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第二章

「何処かに行きたいけれど」
「温泉」
「だからそれはいいから」
「じゃあいい場所知ってるわ」
 ここでこう言ってきた由利香だった。
「一つね」
「それ何処?」
「実は一泊二日、二人でハウステンボスにね」
「ああ、あそこにね」
「行けるけれど」
「ハウステンボスね」
「どうかしら」
 こう彩に聞いてきたのだ。
「あそこに行くのは」
「私ハウステンボス好きだし」
「いいでしょ」
「しかも近いし」
 長崎市からだ。
「いいでしょ」
「そうね、じゃあ行こうかしら。ただ」
「ただ。どうしたの」
「いや、何で一泊二日空いてるって知ってるの?」
 彩は首を傾げさせて由利香に尋ねた。
「あんたが」
「親戚がハウステンボスで働いてるの」
 他ならないその場所でというのだ。
「だからね」
「そこから情報が入ってきたの」
「そうなの、あるホテルの予約が一つ空いたってね」
「じゃあ今すぐ頼んだら」
「何なら頼むわよ」
 由利香は雑誌を読みながら店の制服、メイド調のそれから自分の携帯をd脚てそのうえで言ってきた。
「そうするわよ」
「じゃあね」
「ええ、今すぐに私達がそこに入って」
 空いているそこにだ。
「お盆はね」
「二人でね」
「ハウステンボスで楽しみましょう」
「それじゃあね。お盆にハウステンボスね」
 長崎にいて近いのでこれまで何度か行っている、しかしいつも日帰りばかりなのでこうも思った彩だった。
「意外ね」
「そうね、どの季節も楽しめる場所だけれど」
「お盆に行のはね」
 本当にというのだ。
「意外よ、けれど」
「それでも行くわね」
「だって折角だし」
 行けるのなら、というのだ。
「しかも夏にアルバイトばかりっていうのも」
「思い出欲しいから」
「だからね」
 それでというのだ。
「行きたいわ」
「じゃあ予約しておくわね」
「私とあんたで」
「私も二日間ドラクエ三昧は」
 それはというのだ。
「どうもだから」
「何よ、一緒じゃない」
「そうね、だからね」
「お盆はなのね」
「ハウステンボスに行きたいわ」
 こう彩に言った。
「そうして二人で楽しみましょう」
「女の子二人ね」
「別にいいでしょ。あんたも彼氏いないでしょ」
「あんたもってことは」
「私もいないから」
 由利香の返事は素っ気なくすらあった。 
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