イナズマイレブン~クロスライジング~
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イプシロン襲来!
前書き
黒い靄の正体とは?
「エイリア学園が来たんですね!」
私はその声、春奈ちゃんの言葉に頷いた。
「まだ姿は見えてないけど、間違いないと思う」
私の言葉に木暮くんが反応し話す。
「え、エイリアってあの宇宙人か!?」
「うん」
春奈ちゃんは木暮くんの質問に頷き答えた。
「宇宙人と戦うなんて馬鹿げてる!」
その木暮くんの言葉に春奈ちゃんは自慢げに答える。
「でも、雷門中は一度エイリアに勝ってるのよ!」
木暮くんに春奈ちゃんが話している時、一層靄が濃くなった。
「いよいよお出ましだな⋯」
黒薔薇くんが少し緊張目に話した。
靄から少しずつ人影が見えてき、その姿を現した。
「我らはエイリア学園ファーストランク、イプシロン!我が名はデザーム!」
現われたのは、やはりジェミニストームを消し去ったイプシロンだった。
「ほう、やはり来ていたようだな雷門中!」
デザームの言葉に円堂くんが答えた。
「ああ!俺たちは逃げも隠れもしないぜ!」
「フハハハハハ!素晴らしい心がけだ、ではお前たちが相手か!」
デザームの言葉に円堂くんが返答しようとしたとき
隣の垣田さんが円堂くんの言葉を遮った。
「いいえ、彼ら雷門中はあなた達と試合は行いません」
デザームは垣田さんの答えに意外そうな顔をし、話した。
「では、お前たちが相手か」
デザームの言葉に垣田さんは首を横に振り答えた。
「いいえ、あなた達には漫遊寺中を壊さず帰っていただきたいのです」
「なに?」
垣田さんの言葉にデザームはいかにも不機嫌そうな表情になる。
「お引き取りをお願いします」
垣田さんの言葉にデザームは後ろを向き、メンバーに声を掛けた。
「ゼル、マキュア。やれ」
「「はい」」
ゼル、マキュアと呼ばれた二人は異空間から黒いボールを出し
足元に置いた。
「ま、まさかあいつら!」
円堂くんが悟ったように呟いた。
「勝負を避けるということは、負けたも同然。それ以下だ。よって我々イプシロンは今より、漫遊寺中の破壊を開始する!」
そのデザームの言葉とともにゼルとマキュアはボールを無情にも漫遊寺中に向かい蹴った。
ドゴン!ガシャン!など、破壊の音が響き渡る。
垣田さんはその光景を見て、叫んだ。
「破壊はそれ以上待ってくれ!わかった戦おう、私たちが相手だ!」
垣田さんの言葉を聞いたデザームはゼルとマキュアに破壊を止めるように伝えた。
「初めからそうすればよかったものの」
垣田さんの判断が早かったお陰もあり、何とか学校は最小限の被害で済んだようだ。
垣田さん達、漫遊寺中のメンバーが試合の準備のためにユニフォームへと着替える。
「ほらな。俺の言ったとおりだろ?あいつらにそんな平和的解決は望めねえよ」
アツヤくんが愚痴っぽく、漫遊寺のメンバーに向かい話す。
「でも、あの人たちエイリア学園に勝てるのかな?」
吹雪くんもそんな風に呟く。
鬼道くんは吹雪くんに対し話す。
「まあ仮にも裏の優勝校と呼ばれている程の実力だ。そう簡単に負けるとは思えない」
鬼道くんの言葉に私も頷く。
「そうだよね!垣田さん達が簡単に負けるはずないよ!」
私もこの時はそう思って疑わなかった。
そう、この時までは⋯。
「がはっ⋯⋯!!」
無情にも垣田さんがゴールネットに押し込まれた。
これで何回目だろうか。
裏の優勝校、漫遊寺中学。
確かに実力者揃いで動きもいい。
しかし、イプシロンはそれすらも凌駕していた。
いや、あまりにも圧倒的な強さだった。
驚くのはそこだけではない。
まだ試合が始まって3分程しか経過していないのだ。
漫遊寺の選手たちは、全員が倒れてしまった。
ジェミニストームなんて本当に可愛げがあったくらいだ。
「終わりか」
デザームは全員が倒れたのを確認するとボールを出現させた。
そのボールを見た円堂くんは飛び出してデザームに叫んだ。
「待てデザーム!!俺たちが相手だ!」
私たち雷門イレブンはお互いに顔を合わせ頷いた。
「君たちの好きにはさせないよ!」
吹雪くんがそう言うと、アツヤくんもデザームに向かい話す。
「まあお前ごときに俺のシュートが止められると思わないがな」
デザームはアツヤくんの言葉に興味を惹かれたのか
ボールをもとに戻し、円堂くんに向かい話した。
「いいだろう!お前たち雷門中を試したくなった!」
デザームは楽し気にそう話すとベンチへと座り話した。
「さあ準備をするんだな」
私たちはユニフォームに袖を通しイプシロンとの試合に備えた。
「行くぞみんな!絶対に漫遊寺中は壊させないぞ!」
円堂くんの言葉にみんなが頷いた。そして春奈ちゃんが木暮くんを呼んだ。
「木暮くん!」
「な、なんだよ⋯」
春奈ちゃんが木暮くんに話す。
「仲間がやられて悔しいでしょ!やり返そう木暮くん!」
木暮くんは何か考えるように眉間にしわを寄せ
そして決心したように雷門イレブンに話した。
「ああ。やりゃあいいんだろ!」
「木暮!!」
円堂くんはその木暮くんの答えに嬉しそうに話した。
「よし!木暮やってやろうぜ!」
「お、おう!」
木暮くんも雷門中のユニフォームに袖を通し
私たちはグラウンドに並んだ。
後書き
春奈「頑張ってね木暮くん!」
木暮「お、おう!」
鬼道「春奈、俺には⋯?」
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