レーヴァティン
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第十二話 港においてその十
「だからだよ」
「では政治も」
「するさ」
それもというのだ。
「この島を統一してな」
「この島に秩序をですね」
「さもないとどうにもならないだろ」
「魔神と戦うには」
「俺達十三人揃ってもな」
十二人全員集めてもというのだ。
「魔神の軍勢とどうして戦うんだよ」
「その通りですね」
「そうだろ?だからな」
「それで、ですね」
「島を統一してな」
「確かな軍勢を持ち」
「魔神と戦いたいんだよ、それにな」
久志はさらに言った。
「この無茶苦茶になってる島にな」
「秩序をですね」
「もたらしたいしな」
この考えもあるというのだ。
「このままじゃ島の人達が迷惑だぜ」
「戦乱に覆われたままですと」
「モンスターだって多いだろ」
「はい、この島は」
「ここに来るまで結構戦ったぜ」
久志はその旅のことも話した。
「最初にこっちに来てデルフォイまで行ってな」
「そこで学ばれて」
「このサラミスまで来たけれどな」
その旅路においてというのだ。
「マンティコアやゴーゴンともな」
「巨人とは」
「一回戦ったぜ」
「そうですか、強かったですね」
「二人いたしレーヴァティンだって持っていたしな」
「お二人で」
「そいつは東の島に行ってな」
「お見送りに」
「それに出て帰りにこっちに来たんだ」
「ではその方が」
「ああ、そうだよ」
実際にという返事だった。
「天羽々斬を持ってるぜ」
「その方が東にですか」
「行ったぜ、そしてな」
「私のところに来られた」
「そうなんだよ」
「そうでしたか」
「そいつのことはあらためて話すな」
おいおいといった口調でだ、久志は順一に話した。
「結構そいつとも色々あったんだよ」
「それで、ですか」
「そいつのことを話すな」
そうするというのだ。
「またな」
「わかりました、それへは」
「そうさせてもらうな」
「ああ、そしてな」
「そして、ですね」
「この世界も何とかしたいんだよ」
彼にしてもというのだ。
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