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レーヴァティン

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第十一話 空の港町その十二

「同じことを思った」
「やっぱりそうか」
「港は港だな」
「飛行機のそれじゃないからな」
「同じ空港だが」
「空飛ぶ船だとこうか」
 飛行機でなく、というのだ。
「こうなるか」
「そうだな」
「それじゃあな」
 港に停泊、浮かびつつそうなっている帆の代わりにヘリのプロペラの様なものがある船達を見つつ英雄に言った。
「あっちに行ってもな」
「元気で、というのだな」
「頑張って来いよ」
 微笑んでそのうえでの言葉だった。
「それであっちの世界でな」
「話す」
「そうしろよ、俺が待ってるのは吉報だ」
「凶報ではないか」
「そっちは聞かない主義なんだよ」
 笑ってこう言うのだった。
「俺はな」
「そうか」
「じゃあいいな」
「出来る限りそうなる様にする」
 吉報を聞かせられる様にというのだ。
「俺はな、だからな」
「俺もか」
「そうしろ、いいな」
「ああ、わかったぜ」
 久志は笑って英雄に答えた。
「それじゃあな」
「そうするな」
「俺もそうするぜ」
「吉報を聞きたいなら自分も届けられる様にしろ」
 こう久志に言うのだった。
「いいな」
「それが筋ってものか」
「そうだ、あちらの世界で聞かせてもらう」
 久志にこうも言った。
「いいjな」
「わかったぜ、じゃあ楽しみにしてなよ」
「そうさせてもらう」
 英雄はこう言ってだ、彼が乗る船に乗った。既に乗船券は持っていたのですぐに乗れた。そしてだった。
 船で東の島に旅立った、久志はその船を見送ってから波止場、空のそれを後にした。ここでだった。
 二人は現実の世界に戻った、久志はそのうえで大学で英雄と話をした。
「船に乗って空に出たところだよな」
「こちらに戻った」
 英雄はこう久志に答えた。
「御前もか」
「ああ、港を出てな」
 そこでだとだ、久志も答えた。
「それで終わったぜ」
「そうか、お互い同じ時間でだな」
「終わったな」
「さて、これでだ」
「ああ、別々になったな」
「これからはお互い別の道を歩む」
「それぞれの島でな」
「魔神を倒すまではだ」
 まさにその時まではというのだ。 
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