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嘘をつくから

作者:夢叶
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耳をふさぐ

私はずっと疲れている
肩に何かとりついているような重さが取れない
原因は明快であって複雑だ
週六日の仕事
日曜日に待ち構えている用事

簡単なことだ
用事は休みにして、いやむしろ中止してしまって
仕事の日はすぐに寝てしまえばいい

なぜそうできないのだろう
しなくてもいいことに時間を割いて
それでいて、さもそれが私を支えているのだというような気になるからだ
厄介だ

今は無理をしてでも積み重ねなければ
遅れをとらないよう走らなければ

ああ、あの頃の私が見える
心底驚いたような、感心したような、悲しそうな、面白がっているような
子供特有のよくしゃべる目が見える

わたしって、おとなになったら、そうなるの?

うんとも、いいえとも、私は言うことが出来ない
 
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