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木場きゅんに憑依した俺は皆に勘違いされながらも生きていく

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投影開始って誰しも1回やるよね

1週間も経つ頃にはすでに全員集められ、本格的な実験が始まる。

現在30人いる中から2人組を作り、午後と午前に分けて2回行っている(午前中に2回午後に2回で計4回)

実験には隔離された部屋に2人が入り、そこにあるベッドに横になり、手足に拘束具をつけると始まる。


実験が始まると身体中にとんでもない激痛が走る。痛さは内側から刃物が飛び出すぐらい。かなり痛い。

それが五分程かけて終わると、拘束具が解かれ実験は終わる。言葉で言えばシンプルだが、やられている方からして見れば数時間やっている気分だ。


今日も無事に何事も無く終わり、皆の元へと戻る。

「イザ兄!!」
「イザ兄お帰り!!」
「イザ兄アレやってよアレ!」
「ほら皆落ち着いて、準備するから少し待っててね」

イザイヤに群がっていた子供達は、いつものステージの前に座るとマジックが始まるのを今か今かと待つ。

イザイヤは3日前に子供達を楽しませるために、マジックをした。それは簡単な石を消すマジックとかだ。

それを見た子供達は大興奮して、目には生気が戻り活発な元気な子供になっている。


何故マジックを出来るのかは、田中太郎時代にニートをしていて、その時に暇でマジックを覚えていたからだ。

それに、ここは意外にも娯楽にはある程度親切性があり、あやとり・ベイゴマ・ファミコンなど言えば持ってきてくれ、トランプも貰えた。そのお陰でマジックの幅も広がり、子供達の3日に1回の楽しみになっている。




準備が終わり子供達の前に立ち、マジックを始める。マジックが進む度に子供達から楽しむような声が聞こえる。

その声を聞くと自然と心が穏やかになり、いい気持ちになる。


数十分にも及ぶマジックショーが終わると、子供達は皆拍手をして満足の内に終わる。


後片付けをしていると、一緒に虞淵も片付けをし始める。


「別にしなくても」
「いいんだよ。好きでやってるんだから...それにこれがないと、あいつらはこんな笑顔にはならなかったからな」

片付けをする手に自然と力がこもる。

だが何も虞淵がしなかった訳ではなく、子供達が楽しめるように色々したのだが、やはり楽しめる訳がなかった。

まぁ、イザイヤとしてはかなり楽しめていたのだが......


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そんな自由時間も終わり今は風呂の時間だ。
そこは流石は教会。かなり風呂は大きく男達が全員入っても問題ない広さだ。


「イザイヤ背中流すぞ」
「いやいいよ、僕はゆっくり洗いたい派だから。あの子達を見てあげて」
「そうか......なら今度洗わせろよな。ほらお前達こっち来い」


ゆっくりと言っても入浴時間は限られているので、あらかた洗うと湯船に入る。
その湯船の暖かさから自然と声が漏れる。


「「ふぅぁぁ...」」


その声は隣の人と被ったようだ。

誰がいるのか見るとそこに居たのは、数少ない日本人で綺麗な黒髪、ぷっくりとしていて食べたいぐらい美味しそうな唇をしている、告白して無理やりベッドに押し倒して、野獣のように食ってやりたいと思う程可愛い、だが男だ。もう1度言おうだが男だ。

「気持ちいいかい?」
「う、うん......」

胸をタオルで隠す様はまるで女そのものの、声も高いし見た目も女っぽい......可愛いな」


「ひぇぁ!あの、その」

しまった心の声が漏れてた。しっけいしっけい。

うん男の子に可愛いは失礼だね。

「結婚しよ奏汰」
「あうぁあぃあ」

奏汰の細い右手を包み込むように掴んで告白すると、あまりの衝撃に顔が一瞬で真っ赤になり、頭から大量の煙が立ち上る。

そのままでいると卒倒して溺れそうなので、手を離して冗談って言うと、いつも通り少しだけ頬を膨らませ湯船に口元を沈ませる。

「イザイヤさえ良ければ...別に良いのに...」
「何か言った?」
ププププププ(なんでもない)

湯船につけた口元から大量に空気を吐いて、ぶくぶくと泡立てながら返事をする。

何で拗ねてるのか分からなくて頭を傾げていると、入浴時間終了のチャイムがなり皆湯船から出ると、寝巻きの新しい服へと着替える。

男子の入浴時間が終わると次は女子で、就寝時間こ9時まで娯楽物が沢山ある一室へと集められる。



丁度子供達もファミコンやサターンで遊んでいるので、今の状況の整理をする。


まず5歳以下の子供達は男女合わせて22人いる。
そして、6歳以上は男子が3人で女子が5人だ。

男子のメンツはイザイヤと虞淵と奏汰だ。
女子とはあんまり関わりがないので、名前が不明だ。だが、脱出をする前までにはある程度、コミュニケーションを取っとかないとまずい。


次に現状の戦力について、これは俺しか戦える者はいない。そもそも神器を持ってるのが俺だけなので、そこは仕方がない。

最後はどう処分を回避して逃げるか。

基本的にこういう場合は逃げるかルートを見つけるのが定番なのだが、ここ一体は森で通称迷いの森と言われる程複雑な森だ。

そんな場所の抜け道など見つけることなど出来なく、進展なしそれに処分の際に放たれる毒は、俺の神器の成長にかかっている。

結論あんまり進んでいない。


「はぁ......どうするかな」
「どうしたの?」
「少しね」
「ほほぅ......恋の悩みか?」
「恋......もしかして僕と...」
「違うよ。何て言うのかな、この先のことについてって感じかな」
「この先か...」

今の行われている実験は人体にも大なり小なり影響を及ぼしている。それは、子供たちの髪の色素が薄まり、だんだん白に近づいている事だ。

今はあんまり目立たないが、これ以上進むのであれば、もしかしたら身体にも何か出るかもしれない。そんな不安があるのだ。


(まぁ確かにそうだが...イザイヤお前は一体何なんだ?何で俺よりも年下の、それも7歳の奴がそんな事を考えられる...)

虞淵は正直イザイヤの事をしっかりと信じられてはいなかった。

やたらと理解力の早い頭脳に、数々の知識と技術。そこから推測するにもしかしたら協会側のスパイかもしれない、そんな考えが頭から離れない。

信じたいのは山々なのだが、やはりそこはダメらしいと、自分の惨めさにため息を吐く。
いつか信じられればいいなと思いながら、その日最後のコンテニューをする。

「死んだだと...」
「グエン兄弱い!」
「くそぅ!もう一回だ、次こそは勝つ!」
「いいよグエン兄かかってきな。俺に常識は通用しねぇ!!」

虞淵はファミコンのコントローラを強く握りしめ、3度再戦をする。通算30戦30負に白星を入れるために。


結局また黒星が増え、今度こそ勝つと誓った。




皆が寝静まり、巡回もこない少しの間に神器の特訓をする。

右手と左手を前に突き出し『投影開始(トレース・オン)』と言い、2本の魔剣を創り出す。

それはかの有名な夫婦剣。黒と白の対の剣。衛宮士郎が最も使う事の多い剣干将(かんしょう)莫耶(ばくや)

2次元の武器を創り出し、それをぶつけ合わせ強度を確認する。

2回ぶつけた所で粉々に砕け散った。


まだまだ強度が低い、だからまた創り出す。
今ではこれが日課だが、正直しっかりと剣を振るえるようになりたい。


そして今日も終わっていく。
 
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