夢幻水滸伝
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第七話 夜襲の後でその十三
「それぞれとんでもない勢いらしいで」
「ほなロシアもインドも統一に向かってるんやな」
「他の地域とそこは同じで」
「アメリカや中国と一緒か」
「あと東南アジアとオセアニア、中南米もやで」
こうした地域が他の地域だというのだ。
「それぞれ神星の人等が中心になって統一進めてるや」
「そうか」
「それで日本もな」
「統一急がなあかんな」
「やっぱり一つになると力強くてな」
「他の国にも負けんな」
「それで他の国相手にも勝ってや」
戦でもというのだ。
「もっと大きくなってや」
「巨人とかと戦えるか」
「あと何でもこの世界にえらい災厄が起こるらしいから」
「そういえばそんな話もあったな」
「それにも何とか出来るし」
「今度は世界を統一してやな」
「そや、その時出来たら綾乃ちゃんがトップであった方がええわ」
弥生の切実な願いだった。
「うちはそう思う」
「その方が確かやしな」
「そや、安定した政でな」
「氷帝や雷帝みたいな粛清オッケーやなくて」
「その方がずっとええからな」
だからだというのだ。
「うち等は綾乃ちゃんを中心としての統一を目指してるんや、ただな」
「この日本でも色々な勢力があってな」
「うち等は確かに日本第一の勢力やけどな」
それでもとだ、弥生は考える顔になり中里に話した。
「それで神星の人も中里さん入れて三人おってくれてるけど」
「それだけではやな」
「統一出来るとは限らんで」
「他の勢力に負けてその連中が統一することもやな」
「あるさかい」
「神星でもトップになるとは限らんか」
「そや」
こうしたこともだ、弥生は中里に話した。
「例えばうちが棟梁にもなれるで」
「自分がなあ」
「独立してそれも出来るし」
「成程なあ」
「けどうちそんなつもり一切ないし」
弥生は笑ってだ、その可能性は否定した。
「野心とかないし」
「天下人になるとかか」
「世界の頂点に立つとかな、綾乃さんと一緒にいられたらええねん」
「綾乃ちゃん好きやからか」
「そやで、リアルでは彼氏おるからそっちの趣味はないで」
弥生は笑って言った。
「安心してや」
「別にそうした趣味あってもええけどな」
「あっ、中里さんバイなん」
「バイちゃうわ」
自分がバイセクシャルではないことはだ、中里は言い切った。そうしたジャンルの漫画やゲームも目にすることはない。
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