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魔道戦記リリカルなのはANSUR~Last codE~

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Eipic37これからのナカジマ家~Restart~

†††Sideスバル†††

あまりに大きな被害をミッドに齎した、プライソン戦役と称されることになった大事件が終結して2週間が経った。プライソン一派のほぼ全員が死亡のまま書類送検になって、唯一の生存者であるかもしれない“スキュラ”のガンマは拉致されたということで、あれからも捜索は続けられてる。

(デルタ達を殺したのは、プライソンに協力してた犯罪組織だって言われていて、フェイトさんやアリシアさんも捜査を手伝ってる)

六課だけじゃなくて教会の騎士隊からも数隊、陸士部隊も合同で捜査してる。プライソン戦役以前は縄張り争いや、本部にあてられて本局を毛嫌いしていた陸士部隊も、今回の一件で協力体制を敷いたみたい・・って、ティアやギン姉が言ってた。
ルシルさんやアコース査察官など、情報収集スキルに優れた局員や騎士の人たちがプライソンの本拠地から出来る限りのデータを回収した結果、戦役で登場した兵器の全てをデータ内で発見。

(でも兵器一覧の中に、戦役で投入されていない兵器もあることが判った・・・)

だけど判明したのは兵器の名前だけ。どういった形状なのかはきれいサッパリ消されてたとのことだけど、ミッドのどこかに眠ってるって考えられてるから、本局・陸士部隊・騎士団の協力が不可欠。しかも拉致されたガンマや、襲撃者のアジトも兼ねてると思われてる。一石三鳥というわけだ。

「スバル~!」

考え事をしてるところで、「ギン姉!」に名前を呼ばれた。六課に出向してたギン姉とアリサさんとすずかさんは、戦役終結から2~3日してから元の配属先に戻った。そんなギン姉が、「お父さん!」の運転する車の助手席から手を振ってくれた。

「おう。待たせたな、スバル。ほら、乗った乗った。ティアナ嬢ちゃん、ちょいとスバルを借りてくぜ」

お父さんが運転席から顔を覗かせてあたしの隣に立つティアにそう言うと、ティアは「いえ。午前はオフシフトなので」そう返した。あたしとティア、なのはさんとヴィータ副隊長のスターズは、午前中がオフシフトになってる。ちなみにライトニングは午後からオフシフトだ。

「んじゃティア。ちょっといってきます!」

「ええ。しっかり甘えてらっしゃい」

「もう! そんな子供じゃないよ~!」

そしてあたしも車に乗り込むと、窓から身を乗り出して見送りしてくれるティアに手を振る。ターミナルの舗装も少しずつ修復されて、車くらいは入れるようになった。六課の施設から離れて、中央区画の海上に設けられた第1海上隔離施設へ向かう。
そこは幼く若い魔導犯罪者を収監するための施設で、監獄とか言うよりは更生させるためにある。収監された人にはちゃんとした教育を受けさせて、更生させて社会復帰を促すのを目的としてるから。もちろん、収監される時に魔力や能力はほぼ完全に封印される。

「しっかし、ようやく面会が出来るようになったな」

「仕方ないですよ、父さん。状況が状況ですし。2週間ほどでこうして面会できるのも早いくらいですよ」

「はっはっは。だな」

海上隔離施設には今、お母さんやノーヴェ達、アルピーノ准尉やルーテシアとリヴィア姉妹が収監されてる。この2週間はずっと、プライソン一派から本当に解放されたかどうかの確認、身体の調整、洗脳されてた間の記憶があるかどうか、そこから“スキュラ”を殺害した組織の手掛かりを・・・とかの事情聴取。それらが終わったことで昨晩、ようやく隔離施設に移された。その知らせを受けたあたし達はすぐに面会の予約をした。

「よーし。着いたぞ」

駐車場に車を停めて、あたし達は隔離施設のエントランスへ。受付で手続きを済ませて、どの面会室か、面会室へ入る手順などを聴いてから面会室エリアへと向かう。脱獄封じのためかとても分厚いスライドドアをいくつも通り過ぎて、ようやく「第3面会室・・・」ってプレートに刻まれたスライドドアの前に到着。

「・・・」

「お父さん、どうしたの?」

「緊張してる・・・?」

ドア横のプレートの下にあるタッチパネル。そこに触れば、受付で設定してもらった指紋認証によって、ドアのロックが解錠されるって説明された。お父さんの右手の平はパネルから数cm離れたまま止まってる。

「へへ。馬鹿言うなよ。俺とクイントは夫婦だぜ? ただ、終結後に通信で一度話しただけで、こうやって直接逢うのは・・・ルシルの坊主が家に泊まったあの日以来だ。正直なにを言おうか、昨晩グルグル考えてた」

力なく笑うお父さんだったけど、「まっ、なるようになるさ!」すぐにいつも通りの笑顔になってパネルに手を付けた。電子音が何度か鳴った後、ドアが両側にスライドして開いた。面会室は結構広くて、コの字のロングソファにあたし達の大切な人が座ってた。

「お母さん・・・!」「母さん・・・!」

「ギンガ、スバル・・・。ゲンヤさん」

「・・・っ! クイント・・・!」

お父さんが駆け出してお母さんを抱きしめた。お母さんはちょっと驚いた顔をしたけど、お父さんの背中に両腕を回して「ただいま」って挨拶した。お父さんも「ああ。おかえり」そう返して、お母さんを抱きしめる力を強めた。あたしとギン姉はその様子にまた涙が出ちゃう。

「ゲンヤさん、ギンガ、スバル。改めてただいま。クイント・ナカジマ、ただいま愛する家族の元へただいまよ♪」

「「おかえりなさい!」」

それからあたしとギン姉はお母さんとお父さんにハグし合って、8年間の空白を埋めるようにしばらくそのままで居た。その後は体を寄せ合うようにソファに座って、あたしとギン姉でこの8年の思い出を話した。出来るだけ悲しい話じゃなくて、嬉しかったり楽しかったりした話を・・・。

「あの、ね。ゲンヤさん、ギンガ、スバル」

つい最近までの思い出話をし終えた時、お母さんがばつが悪そうに困り笑顔を浮かべた。あたしとギン姉とお父さんで顔を見合わせてると、お母さんは「相談があるの」って続けた。

「ノーヴェ達のこと・・・なんだけど」

「ノーヴェ?・・・っつうとあれか、ギンガやスバルと同じ・・・」

あたしとギン姉は、元はプライソンによってお母さんの遺伝情報を基に生み出された人間だ。だからあたし達は、お母さんの固有魔法のウイングロードが使える。ついこの間、すずかさんから聞いたけど、ノーヴェもお母さんの遺伝情報を基に生み出されたって。血の繋がりは無いけど、遺伝の繋がりはある。他の子たちとは遺伝の繋がりは無いけど、プライソンの手によって生み出されたっていう繋がりのある・・・姉妹。

「ノーヴェとディエチとウェンディ。あの3人を引き取ろうと思ってる」

「「えっ!?」」

あたしとギン姉は驚きの声を上げた。今出た3人と、セッテとオットーとディードは、お姉さんのチンク二尉たち第零技術部に戻るものだってずっと思ってたから。お父さんは「ほう」って腕を組んで唸るだけ。そしてチラッとあたしとギン姉を見てきた。

「俺ぁ構わないぜ? お前、洗脳されてる間の記憶もちゃんと残ってんだろ? その期間、そのノーヴェ達って娘っ子たちとの関係もあるだろうし。お前が引き取りてぇって言うほどだ。きっと良い娘っ子たちなんだろ」

お父さんは賛成派。別にあたしはノーヴェ達が嫌だってわけじゃないんだけど。これって第零技術部に黙って決めちゃって良いのかな~。

「母さん。ノーヴェ達はチンク二尉たちの元へ帰るんじゃ・・・?」

「うんうん。せめてチンク二尉たちに話を通しておかないとまずいんじゃ?」

そろそろと手を上げてそう提案してみると、お母さんはソファから立ち上がると両手を腰に置いて仁王立ちをした。そして「既に了承済み!」ビシッと宣言したから、「えっ!?」また驚いた。まさかOKを出されてるなんて・・・。

「洗脳されていた間の記憶の中で私は、ノーヴェ達の母親だった。記憶が戻ったから、はい、そうですか、なんて突き放すことが出来ないの。ノーヴェ達も出来れば、ウチの子たちになりたいって言ってくれたし、ウーノ一尉たちも承諾してくれた。ギンガ、スバル。ダメかな・・・?」

あたしとギン姉は顔を見合わせた後にお母さんへと顔を向けて、ギン姉は「私も構いません。あの子たちとも仲良くなりたいですし」そう言って頷いて、あたしも「これでチーム・ナカジマの完成か~」って腕を組んで頷く。チーム海鳴とかチーム八神家とか、結構羨ましいというか、幼馴染でチームを作ったりっていうのに憧れがあったから。

「おお、いいじゃねぇか! ナカジマファミリーでもよくないか?」

「う~ん、あたしはチームって使いたいかな~」

お父さんと名付け方で意見を出し合ってる中で、「母さん。セッテとオットーとディードは・・・?」ギン姉が名前の挙がってなかった3人について訊いた。

「一応誘ったんだけど・・・。私とあの3人が一緒に過ごせた時間ってかなり短いの。しかもノーヴェ達と違って、私がお母さんだって記憶の刷り込みもしてないみたいで・・・。お母さんって呼ばれたことはあっても、チーム・シコラクスのリーダー的な意味合いだったのよね・・・」

「そうなんだ。じゃああの3人は第零技術部に帰ることになるのかな・・・?」

なんとなくそれが自然な気もするけど。そう考えてるとお母さんが「セッテは帰る気みたいだけど、オットーとディードは、シャルロッテちゃんからスカウトされてたし」って人差し指を顎に当てた。

「シャルさんが・・・!?」

「この2週間、局と教会から事情聴取を受けていたんだけど、その時にちょろっとね。オットーとディードは、迷惑を掛けたことや助けてくれたことへの恩返しとして聖王教会にへ、セッテは同様に理由で第零技術部への帰還を申し入れたのよ」

すでに手続きも終えていて、この隔離施設から出所したらオットーとディードは保護責任者のシャルさん、セッテは第零技術部の秘書官ウーノ一尉の元へ行くって。

「だから残るノーヴェ達の居場所を私が作ってあげたかったの。最初はまぁぎこちないだろうけど、きっと仲良くなってくれると思ってるわ。じゃあ早速、これからあの子たちのお姉さんとして、仲良くなれるように時間を作っていきましょ♪」

お母さんが満面の笑顔で手をポンっと叩いて、「ノーヴェ、ディエチ、ウェンディ、いらっしゃい!」面会室の奥にあるドアに向かって3人の名前を呼んだ。プシュッと音を立ててスライドしたドアの向こうにあの3人は居た。

「ハロハロ~っス! 手続き上はまだナカジマ家の一員じゃないっスけど、これからはパパリン、ギンガ姉、スバル姉って呼べばいいっスかね~♪」

真っ先にウェンディが駆け出して来て、お父さん、ギン姉、あたしの順で手を握って来た。お父さんは「パ、パパリン?」困惑顔を浮かべて、ギン姉は「ええ。よろしくウェンディ」笑顔を浮かべて、そしてあたしは「なんかこそばゆいかも」頬を掻いた。

「ディエチです。えっと・・・」

「呼び方は何でも構いやしねぇよ、ディエチ。お父さんでも父さんでも親父でも」

「私も、ギンガって呼び捨てでもいいから」

「あたしも呼び捨てでいいよ。な~んか姉とかお姉ちゃんって呼び慣れてないからこそばゆくってさ」

「ん。じゃあお父さん、ギンガ、スバル」

ディエチとも握手を交わす。最後はどこかもじもじしてるノーヴェ。ばつの悪そうにあたしやギン姉を見ないノーヴェに、ウェンディが「ほらほら、ノーヴェも挨拶っスよ」そう言って頬をツンツン突いた。

「うっせぇな、判ってんよ!」

「ノーヴェ。さっきまで挨拶の練習してたし大丈夫」

「それを言うなってディエチ! すぅ~はぁ~・・・。ノーヴェ、です。お、お父さん。ギンガ・・・スバル」

「おう。よろしくな」

「よろしくね、ノーヴェ」

「よろしく~」

ノーヴェとも握手を交わした。お母さんも「よしよし」って満足そうに頷いて、お父さんはそんなお母さんの隣に立って肩を抱いて、「大所帯になっちまったな~」なんて言いながらも笑顔だ。

「母さん。家族が増えることは歓迎だけど、その・・・誰が姉で妹になるんでしょう・・・?」

「それについてはウーノ一尉たちから伺ってる。生まれた年月日から決めたの。では発表します! 長女ギンガ! 三女ディエチ!」

おおう、あたしが次女じゃないんだ。あたしはディエチを見て「ディエチ姉・・・?」小首を傾げながら呼んでみると、「う~ん。呼び捨てでお願い」照れ臭そうにはにかんだ。

「四女がスバルね。五女がノーヴェ、六女がウェンディ。呼び方はみんなで決めて頂戴」

「「「ん・・・?」」」

あたしとギン姉とお父さんが同時に唸る。長女・三女・四女・五女・六女。じゃあ次女は誰なんだろう。お父さんが「クイント。お前、間違ってるぞ。ディエチが次女じゃねぇのか」ってお母さんに訊ねた。

「え? あー、今この場に居ないから飛ばしたのよ、ゲンヤさん」

「なに?」

「この場に・・・」

「居ない・・・?」

セッテは第零技術部、オットーとディードは教会。これで洗脳されてたサイボーグは全員揃ってるから、余りなんて居ない。それじゃあ一体誰が次女に・・・って話になってくる。ノーヴェ達を見ると、ウェンディが「ママリンからギンガ姉たちには秘密って言われてるっスから」って話してくれた。

「実は、ゲンヤさん達の面会日時に合わせてここに来てもらえるように伝えてもらってあるの。もうそろそろ来てくれると思うけど・・・」

お母さんがそう言ったその時、ビーっとドアから電子音が鳴って、一拍置いてプシュッと音を立てて開いた。そこに立ってる人を見て「っ!?」あたしは目が飛び出しそうになった。

「遅くなってしまった。すまない」

右目に眼帯を付けた、小柄な体に銀色の長髪の女の子。紛れも無い「チンク二尉!?」だった。驚くあたしとギン姉を余所にお父さんが「おう。チンク嬢ちゃん、久しぶりだな」って気軽に挨拶して、チンク二尉も「お久しぶりです、ナカジマ三佐」って返すし。

「ちょっ、母さん!? 次女ってまさか、チンク二尉のことなんですか!?」

「ええ、そうよ。チンクとは2人が物心ついた頃からの付き合いだし、そんなに驚く事じゃなくない?」

「そうだぞ、ギンガ、スバル。これからは私とも姉妹になるのだ。階級など付けずに名前だけで呼んでくれ」

確かにあたしもギン姉も、うんと小さい頃からチンク・・・さんや他のシスターズとは知り合いだし、何度か本局でご飯を一緒したこともあるし、遊んでもらったことだってある。お母さんが亡くなったと思ってたあの日から列車砲攻略戦までの間も、何度もお世話になってるから全く知らない仲じゃないけど・・・。

「あの、チンクさん」

「スバルよ。姉にさん付けはないだろう。チンクで構わんよ。ノーヴェ達みたくチンク姉でも構わんし、好きに呼んでくれ」

「う~・・・ん~・・・。うん。じゃあチンク姉は、その・・・どうしてナカジマ家に?」

チンク姉って呼ぶのすごい緊張する。確かに昔はお姉ちゃんみたいって思ってたけど、今じゃ上官っていう感じの方が強いからさ。

「ふむ。簡単に言うとノーヴェ達の目付役と言ったところか。3人はこの隔離施設で改めてちゃんと教育を受け、社会復帰するだろう。出所後はナカジマ家に養子として迎え入れられる。その頃には目付など要らんだろうが、孤児院では私がこの3人と長く過ごしたからな。ナカジマ家内でのクッション役として、私からクイント准尉――母さんに進言した」

「私、以前からチンクが可愛いな~って思っててね♪ OKしちゃった♪」

「クイント・・・」「母さん・・・」「お母さん・・・」

そんな軽いノリで、仮にも上官でもあるチンク姉を娘に迎え入れようとするなんて。ちょっとその行動力に呆れちゃってると、ウェンディが「でもチンク姉が一緒って言うのは嬉しいっスよ」って言ってチンク姉にすり寄った。

「うん。他の姉たちからも優しくはしてもらってたけど、チンク姉が一番遊んでくれてたし」

ディエチや無言のままのノーヴェも、チンク姉の元に擦り寄った。チンク姉は「はっはっは。そう言ってくれると嬉しいぞ」って満足そうに笑って、3人の肩をポンポン叩いた。まぁ確かに、あたし達とノーヴェ達ってそんなに長い付き合いじゃないし、チンク姉が間に入ってくれたら、早く馴染めそうな気もする。

「そういうわけで、父さん、ギンガ、スバル。私は一足早くナカジマ家の一員として共に暮らすことになりますので、どうぞ末長くよろしくお願いします」

チンク姉があたし達の前に来てそう言って一礼したから、お父さんが「嫁入り前じゃあるめぇし」って笑った。チンク姉は「ある意味、嫁入りと考えてもいいかと」って笑い返し。スカリエッティ家からナカジマ家へ来るんだから、確かに嫁ぐと言っても過言じゃないかも・・・。

「とにかく、これで全員が揃ったわね。・・・私たちの出所がいつになるかは、これからの私たち次第だけど、必ずゲンヤさん、ギンガ、スバル、チンクの元に帰るから。それまで待っていて欲しいの」

お母さんがノーヴェ、ディエチ、ウェンディの頭を順にポンっと優しく叩いた後、そう言って微笑んだ。

「パパリン、ギンガ姉、チンク姉、スバル。よろしくお願いするっス♪」

「お父さん、チンク姉、ギンガ、スバル。どうぞよろしく」

「待て、ディエチ。ギンガも姉と成るのだ。しかも長女だぞ? ギンガにも姉を付けるか、私から姉を取り除くか、どちらかにしろ」

次女のチンク姉には姉を付け、長女のギン姉には姉を付けないのは確かに変だ。というわけで、ディエチは「じゃあギンガ姉で・・・」って決めた。ギン姉は「別に気にしないけど・・・」って言うけど、チンク姉は「いいや、ダメだ」って首を横に振った。

「でもチンク姉はギン姉を呼び捨てだよね・・・?」

「・・・ギンガ姉さん・・・?」

「・・・うん。呼び捨てでお願いしま――じゃなくて、お願いチンク」

「む? そうか・・・」

ギン姉が本気で困ってるの初めて見たかも。とまぁそんなこんなで、あたしとギン姉にたくさんの姉と妹が出来た。お母さんやノーヴェ達が家に来るのはまだまだ先だけど、まず間違いなく騒がしい日々が待ってるのは確かかな。
 
 

 
後書き
はい。というわけで、今話はナカジマ家に焦点を当てたショートストーリーとなりました。クイントがまぁササッとノーヴェ達を養子に迎え入れると独断で決め、ゲンヤ達はサラッと受け入れ、チンクは自ら次女になる事を買って出たという内容。
チンクの眼帯は原作アニメ通りの見た目です。アニメでは騎士ゼストに付けられた傷が、自分が未熟な所為だという理由(だった気が・・・)で直さずにいました。
 
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