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フルメタ妄想最終回

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04

 ウィスパード同士で醜い争いをしている間、ソースケは15体のASを相手に戦っていた。
 それもラムダドライバ搭載のエリゴールで、デ・ダナンからの援護が無ければ勝つどころか、残骸すら残らないほどの劣勢。
 誘導弾などが到着するまでの間、久壇未良の生霊と言うか、ウィスパードが本体から分離した状態で、オムニスフィアから敵性ASの中に出現して、まず搭乗者にサミング(目潰し)の嵐。
 コクピット内でポルターガイスト現象を起こして、AIも乗っ取り、押してはいけないスイッチとか押しまくり。
 もしASが破壊されて仰向けに倒れた時に使う、前部装甲版射出用のイジョクトスイッチも押しまくり、一応生霊なので影響は薄かったが、15機のAS全てに怨霊が出現して、ミラ的王子様のソースケ様に危害を加えようとしているクズ共に制裁を加え、ナミまで参加して地獄の亡者の苦しみと冷気を搭乗者に伝えた。
「な、なにが起こってる? イジェクトボタンが押された、前の装甲がなくなった、ぎゃあああっ!」
「目がっ、目があっ!」
「寒いっ、凍えそうだ」
 薬物で調整され、常時ラムダドライバを起動させているはずの兵士も、コクピット内で起こる心霊現象や、AIが発狂して偽情報のアラートを発しまくって騙されて腕や足を緊急パージ、ヘッドセットからは幽霊か怨霊の女の叫び声が常時聞こえ、バイラテラル角とかもあり得ない数値に変更され、指を動かそうとしただけでハイル*ットラーの姿勢になる。
 前面装甲を失った兵士も恐慌状態に陥って通常射撃で倒された。
 ウィスパードに空間や距離の概念が無く、時間の概念も違うので、オムニスフィアで会話しながら敵ASのコクピットに複数出現する荒業が使えた。
 さらにナミの場合死んでいるので、地獄の亡者として生きているパイロットに幻覚を見せたり、共に地獄の底に落ちるように引っ張り、インディジョーンズで聖櫃が開くシーンみたいな出現方法で、モニターからも貞子調で出現、仲間を誤射させたり、投擲兵器を自爆させたり、やりたい放題の破壊を生み出した。
 
 オムニスフィア
「だから私はサガラさんとレディ・チャペルでもキスもして、マッパで台の上に拘束緊縛されて放置プレイ中で、帰ったら凌辱プレイ決定なんです~、貴方なんか何もしてないんだから恋人でも何でもないし全っ然関係ないんです~~」
「何をっ、このっ、チンチクリンで鈍臭くて、平地でも転んで艦内のパイプでもズッコケて、軍人の癖に鈍臭子だから、アタシより先に捕虜解放されたりすんのよっ、このクソガキの泥棒猫がっ!」
 普通なら、何か綺麗なイメージ的な場所で、オムニスフィアで裸のまま寄り添って掌でも合わせて溶け合い、半透明で交錯して物語が解決したりする所を、二人は普段のイメージの服装、軍服と学生服で身を包んだまま掴み合いのマジ喧嘩に突入し、テッサを殴り倒したカナメがマウントして、マジ殴りのボコボコにして一期の終わりみたいに鼻血ブー。
 テッサからも急所攻撃、サミングとかアリアリで仕返し、腕を取って関節技を極めてもギブアップ無しのヴァーリトゥード、カナメの片腕の腱を伸ばして肩関節も脱臼させ破壊、片手ブラリになったカナメがダブルクロスカウンターでウルフ金串、いやテッサのガラスの顎を破壊。
 霊体なので脳は揺らされなかったテッサが、脚に絡みついてアキレス腱固めと同時に股関節と膝関節も体重を使って治らないように破壊。
 ベアナックルとか関節破壊技アリアリの殺人技オッケーで、女の醜い争いを継続していた。
「な、何ですって? ウルズ6主催のパーティーで、マオさんとウェイバー軍曹が姿を消してシッポリ、残った二人だけでサガラさんと良い雰囲気に?」
 お互いの内情を探る内に、どんどん混ざり合ってしまい、敵の内情も見えたテッサ。
「何が「一人でできません」だぁ? アタシがレディチャペル入った時は自力で入って、ベルトとか無しだったわよっ」
 CTの内側か焼き場の中みたいな所でクラッシュダイブだとか緊急浮上したので、ベルトなしではやっぱりガンガン頭打って「コンチクショー」とか喚いて腕で突っ張って耐えていたカナメ。
「あら、こういうのはエレガントに行きませんとね、オホホホホ」
 マジ殴りされて鼻も折れるぐらいボコボコで目も腫れて眼球内出血、運動不足でゼーゼー言いながら鼻血出まくりの顎も大破炎上、とてもエレガントには見えず、三つ編みも解けてお化け屋敷にいるバイトみたいになっているテッサタソ。
「どこがエレガントだ、寝技だらけのセメント娘がっ」
 片手片足の関節を破壊され、レスリングで這うように接近して打撃技をお見舞いするカナメ。バニとかナミのセコンドもいないので、霊体とは言え本体にも結構なダメージが及んでいた。
 
 地上
 15体のASは全部怨霊に憑りつかれて凄惨な最期を迎え、ナミが一行を地獄にご案内して行った。
 そこに出現したベリアルとレナードだったが、即座にミラがオムニスフィア経由で出現して憑依してAIが発狂、地獄から帰って来たナミも参加してサミングの嵐、ベリアルの中でもポルターガイスト現象が起こって、イジェクトボタンを押されないよう片手操作になって苦戦していた。
「クソッ、なんだこのプレッシャーは?」
 ウィスパードのレナードはポルターガイスト現象を少し抑えられたが、ミラの生霊が見えて鬼か悪魔のような表情も見えて苦戦し、目から両手を差し込まれて脳の中をかき混ぜられたり、ナミからも「ケツの穴から手突っ込んで、奥歯ガタガタ言わせたろか?」を実践されて苦しめられた。
 ASの迷彩だとかECSどころじゃない、目の中や脳内に直接レーバテインを書き込まれて、あらぬ方向に攻撃させられるレナード。本物のソースケがいる場所はミラが見させようとせず、ひたすら噛む、殴る、蹴る、目とか股間に急所攻撃、二匹の悪霊がレナードを呪い殺そうとしていた。
 
 レーバテイン
 ソースケには、テッサから託された最終兵器も残されていた。それをデモリッションガン発射と同時に使用する。
「レナードッ、このマザコンのマザーファッカー野郎がっ! テッサからも聞いたぞっ、お前は自分のお袋と「ピーーーー」して「ピーーーー」されて、それでも抵抗もせず、まだママのオッパイが恋しいお年頃のようだな? そんな行為の数々を、テッサが録画して写真撮影していてネットに流したのを知っているか? もうお前は、どの世界に行ってもデブのママと「ピーーーー」するマザーファッカーの代名詞で、世間のショタコンマニアのBBAからも「マザコン坊やと言えばレナードきゅん」と知られて、何十年経ってもマザーファッカーと言えばレナード、レナードと言えばマザーファッカーと検索項目の一位に決定したっ!」
「うぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
 後付け設定で「母が父以外の男性と浮気していた」などと書かれても、それはレナードの罪でも何でもないし、テッサに知られて困る情報ではない。
 精通前の、性教育も受けていない年齢から、いつも帰ってこないパパの代わりにイタズラされ、ある程度成長したレナードも、嫌がりもせず快楽を受け止めていたのをテッサに知られていて初めて苦痛を生じる。イタズラされていただけならレナードは単なる被害者で、共犯者ではない。
 デモリッションガンが発射され、ミラに支配されたAIではラムダドライバも発動せず、中古のロケットランチャーの出番はなかったし、レーバテインも破壊されなかったのでアルがラムダドライバを操作して人間と同等である見せ場も無し、ベリアルもレナードの心も体も榴弾にズタボロにされて倒された。
「勝った」
 子供を人質に取ったり、ラグビー部全員を洗脳したり、インコに殺虫剤をかけようとしたり、主人公にあるまじき行為が多かったソースケだが、今回はレーバテインに憑依した、ファテイマより怖い生霊ミラのホワイトマジックと呪いと愛? ナミの怨霊としての本領を発揮してもらい、テッサの「家族なんかより恋人」で完全勝利した。
 
 勝利したレーバテインは弾丸切れも近かったが、敵のTAROS装置に入り一部を破壊して兵士も対人兵器で殺戮した。
 それでも装置の起動や連動を止められそうにないので電力装置を破壊するか、中心部を探してカナメの殺害も考慮にいれた。
 サバイバルキットから短機関銃を取り出して機体から降り、中心部と思われる機器でカナメを見付けた。
「起きろ、チドリ」
 装置のハッチを開き、レディチャペルに似た装置の中からは簡単に取り外せず、綾波レイかアスカ二式のバッタモンみたいなプラグスーツに接続されているチューブも外していく。途中切断の危険度などは考慮されなかった。
「サガラさん、この女はテロリストです、射殺しましょう」
「は?」
 何かテッサの言葉のような甲高くて弱い声を聴いてしまい、人違いかデコイと思ったが、すぐにいつもの調子に戻った。
「何人の体乗っ取ろうとしてんの? このクサレビッチのアホンダラがっ!」
 下品で感情的で口汚い姿を見て、本物だと納得したが、また表情が変わった。
「サガラ軍曹、この女は人類滅亡を目指すテロリストです、すぐに射殺しちゃって下さい」
「なめんじゃねえわよ、この腐れ***がっ!」
「先程お別れした後、サガラさんは私のベージュのブラを持っているはずです、それが私がテレサの証拠です、さあ、すぐ射殺を」
 ソースケが先程の目隠しを取り出すと、ブラの色はベージュだった。
「あんたもなにテッサのブラ盗んでんのよ、それもこんなBBAブラ」
「どこがBBAですか、これはちゃんとしたブランドの商品でっ」
 ネット通販だったのか、メイドインチャイナの偽物を掴まされていたテッサ。
「ペッペッペッ、このロリBBAがっ、どうせ16歳ってのも嘘で、120歳越えのクソBBBBBBAなんでしょ、正体を現せっ」
「きいいいいっ、貴方の方がBBAですっ!」
 誕生の時分秒まで同じ少女は、相手が年齢詐称のBBAだと言い張って、一つの体の中で罵り合っていた。
「そうか、残念だチドリ、お前が自分の意志で大規模テロを起こそうとしたとは。救出は間違いだった、今すぐ死ね」
 いつもの真顔で躊躇なくカナメを射殺しようとしたソースケ。
「うおっとおっ、あっぶねえ、なにスンのよ、このスカタン!」
 ウィスパードの予測能力で回避したが、ソ-スケからマジ射殺されそうになって驚くカナメ。
「9ミリでは不満か、ではこれで」
「ギャアアアアアッ!」
 ロケットランチャーを目の前に突き付けられ、後退して爆破領域から離れるソースケ。カナメもテッサと入れ替わりながらも、どうにかメリダ基地内を逃げ回った。
「女一人殺すのに、ロケットランチャーとか、あんたやっぱりおかしいわっ」
「サガラさん、サクっと殺っちゃいましょう、ウフフフフフフ」
 恋敵はサクっと殺害する方針のテッサ、ナミのSATSUGAIを指示して、ミラにも刺客かトマホークミサイルを送っているかもしれない。
「待てテロリストめっ!」
 すでに戦闘モードオン、猛禽類の表情で獲物を追って追い詰めるソースケ。恋愛だとか任務の前には関係ないし、その女がどうしようもないテロリストで、人類の滅亡を目指しているなど許されない行為で、射殺以外の処置は有り得なかった。
「ちょっと待ちなさいよっ、話し合いましょう」
「テロリストとの対話は必要ないっ、全員射殺がセオリーだ」
「ぎゃあああっ!」
 パイプは外したが。細かい配線とかは引きちぎって逃げ回るカナメだった。
 
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