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Blue Rose

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第五十二話 その手に幸せをその四

「絶対に」
「また来てね」
「私達は暫くこっちにいるから」
「来たら遊びましょう」
「一緒にね」
「今日みたいにね」
 笑顔で話してだ、そしてだった。
 優花はクラスメイト達とまたサウナに入り水風呂と湯舟、ワイン風呂等も楽しんでそうしてからだった。友人達とだ。
「またね」
「うん、またね」
 スーパー銭湯の前で笑顔で手を振り合って別れた、その時にまた言い合った。
「これからもね」
「宜しくね」
 永遠の別れではなく一時の別れとして笑顔で手を振り合った、そしてだった。
 優花は別れの寂しさに悲しさを感じながらも部屋に向かった、その時何とか笑顔でいようと努力をしてだった。
 部屋に帰って引越しの用意をした、用意はこの日で終わり。
 次の日業者に連絡して持って行ってもらうことにした、業者とはその話をしてだった。
 龍馬に電話を入れてだ、こう言った。
「明日出発するわ」
「予定より一日か二日位早くないか?」
「引越し作業が思ったより早く進んで」
「それでか」
「ええ、明日にね」
「神戸に帰るのか」
「そうするわ」
 八条学園高等部も卒業式が終わっていた、それでだった。
 龍馬はくつろいでいた、その龍馬に笑顔でこう言ったのだ。
「明日に」
「いよいよだな」
「ええ、長崎からね」
「神戸に帰ってくるんだな」
「そうなるわ」
「男の子だった御前のことはな」
「知ってる人いないわよね」
 それを隠す為、それで長崎にも行った。そうしたことを思って言うのだった。優花にしても。
「やっぱり」
「ああ、俺達だけだよ」
「龍馬と姉さんと」
「病院の院長さん達位らしいからな」
「だから誰も」
「ああ、御前は女の子だよ」
「そうよね」
「過去は消えたんだよ」
 男の子だったその時はというのだ。
「ちょっとやそっとじゃないことだったけれどな」
「その過去もなのね」
「消えたんだよ」
「私は女の子だから」
「女の子として神戸に戻ってな」
「これからもよね」
「女の子として生きるんだよ」
 そうなることをだ、龍馬は優花に話した。
「だからな、笑顔で戻って来いよ」
「人生の門出かしら」
「それだよ」
 まさにとだ、龍馬は優花に話した。
「俺難しい言葉は苦手だけれど」
「新たな人生の門出ね」
「神戸に戻って来たその時がな」
「何か夢みたい」
 優花は笑顔でだ、龍馬にこうも言った。 
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