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夢幻水滸伝

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第五話 出雲へその六

「そういえばな」
「そやろ、星の人間は星の力でや」
「軍を率いて戦えてか」
「勿論神具も使えてや」
「政治もやな」
「出来るんや」
「自然とその資質が備わってるんやな」
 中里はしみじみとして頷いた。
「そうやねんな」
「それで特に神星はな」
「そうした力が強いんか」
「そや」
 まさにというのだ。
「軍勢も率いることが出来るんやで」
「成程な」
「そうやねん、そやから今の進軍も速い」
「そういうことか」
「しかも六将星は軍を率いて戦闘もとりわけ強い」
「神星の中でもか」
「特に自分はそれの筆頭やからな」
 六将星の中でもというのだ。
「それだけ采配もよくてな」
「率いてる軍勢も進軍が速い」
「そういうことや、それで軍師さんも自分に任せたんや」
 山陰への進軍をというのだ。
「出雲までな」
「そやねんな」
「最初から相当に高い敷能力も備わってるからな」
「天性の才覚ってやつか」
「そや、ただこっから兵法書読んだり経験を積むとや」
 それによってというのだ。
「もっとよくなる」
「才能は伸ばせるんやな」
「最初ない才能も伸ばせるで」
「要は努力やねんな」
「この世界でも才能だけではあかん」
 そこから努力をしなくでは、というのだ。
「努力せん奴は伸びん」
「言い換えると駄目な奴は何やっても駄目かっちゅうと」
「そういうものやない」
「努力は嘘吐かんな」
「九十九パーセントのプラス一パーセントの閃きや」
 その双方がというのだ。
「組み合ってこそやろ」
「天才やな」
「確かに一パーセントの閃きがないとあかん」
「しかし同時にやな」
「九十九パーセントの努力もな」
「ないとあかんな」
「それを否定する奴は問題外や」 
 鵺も言い切った、努力を無視する者は何にもならないとだ。
「そやから自分等星の奴もな」
「努力せんとあかんのやな」
「相手も強いしな」
「同じ星の奴でか」
「しかも巨人かておるねん」
「その神出鬼没の連中やな」
「こいつ等は星の奴でないと勝てん」
 中里はまだ出会っていない彼等はというのだ。
「そして星の奴でもや」
「油断してると負けるか」
「そして勝つにはや」
「努力せんとやな」
「そういうこっちゃ、連中も強くなってきてるみたいやしな」
「そうやねんな」
「戦のことも努力せんとあかん、しかも政のこともある」
 こちらもというのだ。 
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