Blue Rose
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第五十一話 神戸に戻ってその十二
「今じゃね」
「ご自身でなのね」
「お友達何人かと同人で作ってるの」
「それかえって凄くない?」
自分でゲームを作っていると聞いてだ、優花は言った。
「ゲームって」
「何かそれぞれ役割を担当して」
「それでなの」
「お兄ちゃんはシナリオ担当らしいの」
「そうなの」
「家でそうしたお話聞いてね」
「大学に行ってもって思ったの」
こうその娘に聞いた。
「公子ちゃんは」
「そう、アホなことする位なら」
「真面目に働くってことね」
「元々アルバイトしてたし、コンビニで」
このこともあってというのだ。
「勤労は美徳っていうしね」
「就職選んだのね」
「そう、大学は通信でもいいし」
それでもいけるとだ、かなり割り切って言うのだった。
「大学でエロゲで遊ぶだけならともかく」
「作るまでのめり込むのなら」
「実は作るまでなら許容範囲だったの」
「そうだったの」
「もう私への話題も熱くそればかりになってきたから」
「それでなのね」
「嫌になったの。あとリアルに興味がないとか」
つまり現実の女の子にはというのだ。
「言い出してね。それじゃあ何なのよって思って」
「そうしたことは、ってなったの」
「そうなの」
まさにというのだ。
「ギャンブルとか麻薬とかはしないけれど」
「どっちも問題外だけれど」
「別の意味で問題外になったから」
「それでなのね」
「大学進学よりもってなったの」
飲みながら言うのだった。
「卒業したらバリバリ働くわ」
「頑張ってね」
「銀行は大変だっていうけれど」
「朝早くから夜遅くまでよね」
「けれどやるわ、まずは働けよ」
何といってもとだ、焼酎を飲みつつ優花に話した。
「やっぱり」
「そうよね、それは」
「セクハラもね」
この問題についてはというと。
「空手やってるから」
「確か二段ね」
「それ願書に書いたら大きかったみたい」
「ガードマン的な意味合いで」
「そうみたい」
実際にというのだ。
「どうやらね」
「芸は身を助けるね」
「そうよね」
「やっぱりね」
「空手でも何でもね」
「そうなるわね」
他のクラスメイト達は彼女の空手のことを聞いてそれぞれ言った、そうしてそのうえでさらに飲み食いをするのだった。
皆かなり飲んでいく、そして優花もだ。
ワインをさらに飲んでだ、また言った。
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