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夢幻水滸伝

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第二話 世界の仕組みその三

「大きさは神話程大きくないけど」
「あれもかいな」
「実は出雲の方も領土でな」
 日本で言う近畿だけでなく、というのだ。
「そのせいでと思うけど」
「綾乃ちゃんの乗りものはそれか」
「そやねん」
「ちなみに僕は九尾の狐や」
 芥川も自分の乗りものの話をした。
「これも神具のうちやで」
「乗る生きものもかいな」
「心がある神具や」
「それかいな」
「会話も出来るし頼りになるで」
「そう言うと友達みたいやな」
「そや、友達や」
 芥川は中里の今の言葉に彼を指差して答えた。
「生きものの神具は友達やねん」
「そうやねんな」
「他にもそうした神具あるけれどな」
「その神具使いの友達か」
「会話出来るからアドバイスとかもしてくれるさかい」
「友達かいな」
「そや」
 実際にというのだ。
「僕の九尾の狐も綾乃ちゃんの八岐大蛇もやで」
「友達やねんな」
「すっごい頼りにしてるねん」 
 綾乃はその八岐大蛇について話した。
「翼ないけど神通力で空飛べるし八つの頭から色々なもの吐けて会話も出来てアドバイスもしてくれて」
「頼りになるねんな」
「そやねん、いつも助けてもらってるわ」
「八岐大蛇って神話やと敵役やけどな」
 素戔嗚尊に対するだ、このことはあまりにも有名な話だ。
「綾乃ちゃんの大蛇は頼りになる友達か」
「そやねん、今日も大蛇に乗って来てんで」
 この神社までというのだ。
「都から」
「そやねんな」
「僕も狐に乗ってきたしな」
 芥川もというのだ。
「多分も自分も乗りものの神具あるで」
「そうなんか」
「僕等と同じ神星やさかいな」
 だからだというのだ。
「来いって呼んだら来るで」
「それは便利なこっちゃ」
「また言うけど神星の人間は神具を幾つでも持てて使えるんや」
「そやから強いねんな」
「しかも使う神具がどれもめっちゃ強い」
 神星の者達はというのだ。
「自分の二振りの刀にしてもそや」
「何でも斬られて雷とかも出せる」
「一人で龍も倒せる位や」
「それは相当やな」
「そんで乗りものもあるから」
「余計に強いか」
「そういうこっちゃ、まあほんまに詳しい話は都に戻ってからや」
 芥川は食べつつ言った。
 
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