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Blue Rose

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第四十七話 成長その十二

「三十過ぎたらね」
「お酒飲む量減らすの」
「特に疲れてる時は」
「疲れてると?」
「歳を経るとすぐに酔う様になるの」
 これも身体が弱っているせいだ。
「疲れが身体に出る年齢になるとね」
「お酒の回りも早くなって」
「若い時は何でもなかった酒量でもよ」
「酔う様になるの」
「そうした人も病院で見てきたのよ」
「酔い潰れた人とか」
「そう、急性アルコール中毒とかね」
 若い時は疲れていたまま飲んでいても平気であったが歳を取って体力が落ちていることを自覚出来ていなくてもだ。
「なるから」
「ううん、身体のことは」
「そう、気をつけてね」
「私もなの」
「そして姉さんもなの」
「三十を過ぎたら?」
「遅くても四十近くになるとね」
 そうした年齢になると、というのだ。
「そうなるから」
「お酒も大変なのね」
「そう、だから気をつけていくわ」
「何か想像出来ないけれど」
「姉さんがお酒に弱くなることが」
「ちょっとね」
「今はそうだけれどね」
 あくまで今は、とだ。優子は炒飯も食べつつ述べた。
「将来は違うの」
「歳を取ると」
「そう、お酒にも気をつけないとね」
「お酒ね」
「そう、お酒はお薬にもなるけれど毒にもなるでしょ」
「それは私もね」
 優花も炒飯を食べている、餃子をおかずとしながら。
「わかってるわ」
「飲み過ぎたら大変ね」
「我を忘れたりして」
「貴女の場合は寝ちゃうわね」
「ええ、飲み過ぎたら」
 それが優花の体質である、飲み過ぎると寝てしまうのだ。姉に似て酒は強いがそうした体質であるのだ。
「そうなるわ」
「中には徘徊したり暴れたりね」
「そうなる人もいるわね」
「何が出るかわからない人もいるし」
 これも人による。
「色々でしょ」
「そうね、飲み過ぎた場合は」
「そうなったり身体も壊すし」
「二日酔いにもなるし」
「さっき話した急性アルコール中毒もあるわ」
「本当に毒になるから」
「貴女も注意してね、姉さんもね」
 優花を見つつだ、優子はこんなことも言った。
「一度お酒に逃げたこともあったから」
「私が女の子になるって知った時に」
「そう、その時にね」
「あの時凄く飲んでたけれど」
「あのまま飲んでいたら」
「身体を壊していたのね」
「そうなっていたわ」
 間違いなく、というのだ。 
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