Blue Rose
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第四十六話 対策その十一
「またね」
「わかるものですか」
「そうよ、いいわね」
「はい、何か急に結婚とかの話にもなって」
「凄く先って思えるわね」
「実際に」
「そうね、けれどね」
優子は龍馬にさらに言った。
「こうしたことも頭に入れておいてね」
「はい」
「それも世の中だから」
それ故にとだ、龍馬に告げた。
「将来のこともね」
「そういうことですね」
「ええ、じゃあこれでね」
「はい、お話は終わりですね」
「また何かあったらお話するから」
「わかりました」
龍馬は優子のその言葉に頷きこの時の電話のやり取りを終えた。そして次の日部活で友人達にこんなことを言った。
「俺も将来結婚したら」
「結婚か?」
「何か急にシビアな話をしてきたな」
「それずっと先だろ」
「今なんかとてもな」
「十八になったら出来るにしても」
それでもとだ、友人達は龍馬に言うのだった。共にグラウンドを走りながら。
「そんなの先過ぎてな」
「何も考えらないぜ」
「俺彼女いてもな」
「俺もいるけれどな」
彼女がいる面々もというのだ。
「ちょっとな」
「想像したことはあっても」
「現実とはな」
「まだまだ考えられないぜ」
「どうにも」
「俺は彼女もいないしな」
龍馬は自分のことも言った。
「そうしたことはな」
「どうにもだろ」
「考えられないよな」
「どうにも」
「御前にしても」
「ああ、けれどふと思ったからな」
だからだとだ、龍馬は部活仲間に話した。
「言ったんだよ」
「そうか、それだけか」
「急に言ったから何かって思ったぜ」
「本当にどうしたってな」
「そう思ったぜ」
「それだけだよ、まあちょっとある人と話をしたんだけれどな」
優子のことは隠して話した。
「それ言ったにしても」
「結婚な」
「夢みたいな話だな」
「どうにも」
「俺達にとっちゃな」
高校生である彼等にとってはというのだ。
「女の子はもう結婚出来るけれどな」
「十六になればだからな」
「そういえば同性婚の国もあるぜ」
一人がこのことを話に出した。
「男同士、女同士でも結婚出来るんだよ」
「ああ、最近そんな国あるよな」
「ホモとかレズとかな」
「まあそうしたこともいいんじゃね?」
「人それぞれだろ」
そうしたことはというのだ。
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