転生とらぶる
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ガンダムW
1631話
「へぇ……連合軍の基地としての機能に特化したコロニーだって話だったから、もっと軍隊染みたものだとばかり思ってたけど……こうして見てみると、普通の基地と変わらないんだな」
コロニー……D-120の中を車で進みながら、窓の外を見ながらデュオが呟く。
もっとも、声には出さずともそれはシャドウミラーの全員が感じていたのだろう。
少し興味深い様子で窓の外……軍事コロニーとは思えない、普通の街並みを見る。
「ふふっ、それは当然ですよ。このコロニーは軍事基地としての機能に特化しているのは事実ですが、軍人だけがいる訳ではなく、その家族達も多く住んでいます。そのような人達が快適に暮らせるようにする為には、学校や商店街、その他諸々必要になるのですから」
もっとも、軍事基地なので色々と他のコロニーよりも特殊なところがあるのは間違いないですが、と告げるシルビア。
嬉しそうな笑みを浮かべているのは、やはりシャトルに乗っている間はどこか心細かったからか。
ともあれ、そんな風に話している間に車はどんどん進んでいく。
そして街並みを抜ければ……そこにはこの基地施設が並んでいた。
この辺り、普通のコロニーとは違うんだろう。
残念ながら、俺はこのW世界のコロニーについては直接見た事はないけど。
前に宇宙に来た時は、そのまま真っ直ぐバルジに向かったし。
車が一端止まり、ゲートで手続きをし……そして基地の中に入っていく。
そして基地の中でも中央にある施設の前で止まると、俺達……俺と凛、シルビアの3人は降りて、それ以外の面々はMSと一緒に格納庫へと向かう。
サリィと綾子がいるし、五飛とデュオもいる。
こっちに何か思うところがあるような奴がいても、MSに妙な仕掛けを施したりは出来ないだろう。
連合宇宙軍の本拠地である以上、当然ここにもOZや……バートン財団の手の者、もしくは情報を流している者はいる筈だ。
そう考えれば、警戒をしてしすぎることはない。
何しろ、ここは宇宙なのだ。
俺ならともかく、他の面々では宇宙でMSが故障したりすれば、それは命の危機に直結してしまう。
「こちらです。セプテム将軍がお待ちしています」
シルビアを見て、次に俺の方を見て、施設の前にいた軍人が敬礼する。
俺達を待っていたのだろうその軍人の案内に従って、施設の中を進んでいく。
「へぇ。結構優秀な人が多いわね」
通路を歩いている軍人を見て、凛が呟く。
「見ただけで分かるんですか?」
「ええ。歩き方一つとっても、きちんとしている軍人とそうじゃない軍人というのは違いが現れるのよ。勿論中には、例外の人もいるけど」
シルビアの言葉に、凛が笑みを浮かべそう答える。……何故例外というところで俺の方を見たのかは分からないが。
「連合軍がそういう風に言われるのは、素直に嬉しいですね」
俺の方を見た凛の様子には気が付かなかったのか、シルビアは連合軍が褒められた事に笑みを浮かべながらそう凛に言葉を返す。
上手い具合に猫を被っているな。
そんなやり取りをしながら歩き続け……やがて目的地なのだろう部屋の前に到着した。
「ここでセプテム将軍がお待ちです」
その言葉と共に扉が開き、俺達は中に入る。
するとそこには地上で何度も顔を見たセプテム、それとセプテムの息子のギンターに、父親の……名前は何だったか? 一応宇宙に上がる前にデータでは見てきたんだが……ああ、そうそう。クラレンスだった。そのクラレンスの姿があった。
「良く来てくれた、アクセル。歓迎する」
俺の姿を見て、セプテムが嬉しそうに立ち上がり、こっちに近付いてくる。
初めて会った時には思いきり敵対的な態度だったのが、よくもまぁ、こんなに変わったものだ。
勿論それを狙って色々と動いたのも事実だし、トーラスの件でこっちに借りがあると思わせたのも大きいんだが。
また、新たに現れた俺よりも、元々不満を持っていたOZという存在があったというのも大きい。
「バートン財団の件では、色々と苦労しているみたいだな」
「ああ。まさか、OZ以外にもあのような集団がいたとは……」
苦々しげな表情を浮かべるセプテムだったが、それは考えが甘いと言わざるを得ない。
最近になってこそノベンタがコロニーに対して宥和政策を行うと明言したが、それ以前はかなりの圧政をしていたのだ。
当然ながら、コロニーの住人は連合軍に対する恨みを持っている者も多いだろう。
また、レディ・アンの色仕掛けであっさりと陥落するような人物が上層部にいるコロニーもあるとなれば、寧ろこの展開は自然ですらあった。
「今までの結果だな」
「そう言わんで下さらんか、お客人。元々息子が将軍になった時には、既に少し前のような状況になっておったのじゃ。全ての責任は儂のような年寄りが負うべきものじゃよ」
クラレンスがそう告げ、小さく頭を下げてくる。
ギンターよりも小さいが、迫力という意味では現役のセプテムにも決して負けてはいない。
普通この手の仕事は第一線を退けば、すぐに衰えがくるものなんだが。
例えば今まで第一線で活躍していた人物が定年退職をして数ヶ月が経つと、信じられない程に衰えている……という話はよく聞く。
逆に言えば、第一線で働き続けていれば、一定の若さを保っていられるってことなんだが……シャドウミラーのメンバーじゃあるまいし、不老って訳にはいかないだろう。
そういう意味だと、魔法使いの近右衛門はともかく……オーブのウズミ辺りはそろそろ年齢的にどうなんだろうな。
ああ、それとマクロス世界のハワードの方も……
可能であれば、現在の職から引退する時にはシャドウミラーに引っ張ってきたいんだが……いや、ともあれ今はそんな事を考えてる場合じゃないか。
今はバートン財団の件を考えるのが先か。
「取りあえず責任の在処云々は置いておくとして……だ。俺達が宇宙に上がってきたのは、バートン財団の件とOZの基地を叩く際の援護って事でいいんだよな?」
その質問に、セプテムが頷く。
「そうだ。……全く、OZとの戦いでこっちも忙しいというのに、厄介な真似をしてくれる」
「いや、OZとの戦いで連合軍が手が出せないから、行動に出たんだろ。もし今の状況で連合軍がそこまで大変じゃなかったら、恐らくまだバートン財団は本性を現してはこなかったぞ? ……で、こっちが完全に油断している時に行動に出る、と」
「そう考えれば、寧ろ姿を現したのが今で良かったという事か。ともあれ、アクセル達にはなるべく早い内にX-18999コロニーを攻略して貰いたいのだが、構わないか? 向こうにはMDも配備されてるという話だが」
「……へぇ。OZじゃなくてバートン財団にもMDがあるのか」
それは素直に意外だったが……納得出来る事でもあった。
原作だと、マリーメイア・クシュリナーダを……トレーズの娘を旗頭としているという関係もあって、バートン財団でMDは使われていなかった。
トレーズがMDを嫌っているというのは、誰の目にも明らかであり、その関係からだろう。
だが、今のバートン財団はマリーメイアを旗頭にしているのかもしれないが、それでもトレーズを慕っている者がバートン財団に所属している……というのは、皆無でないかもしれないが、殆どいない筈だ。
何しろ、トレーズ本人がOZを率いているのだから。
だからこそ、バートン財団がMDを使っても不満は表に出ないのだろう。
ましてや、バートン財団は元々戦力が少ない。
それは、地球で暗躍していた時に自前の兵力ではなく傭兵を使っていた事からも明らかだ。
唯一の問題は、バートン財団がMDを手に入れても無事に使えるかという事だが……技術力に関しては、サーペントを作るだけの能力があったし、ヘビーアームズについてのデータも残ってる筈だから、多分大丈夫だろう。
「厄介な事にな。X-18999コロニーに偵察に出た部隊がいたが、その部隊は全滅した。だが、それでも向こうがMDを使っているという情報を残す事は出来た」
「……そうか」
MDは明確な無人機で、機械だ。
殺せと命じられた存在を、実は可哀相になって生かしておく……などという真似は決してしない。
そうである以上、間違いなくその部隊は全滅したという事なのだろう。
「ああ。……それで、いつ出撃出来る?」
「すぐにでもって話だったが……それはちょっと難しいかと」
俺の代わりに声を発したのは、交渉担当としてこの場にいた凛。
セプテムも、当然凛の事は知っている。……というか、普通に何度も会ってるしな。
それ以前に俺達が連合軍に接触した時、生身の戦いでその実力を見せつけもしているし。
だからこそ、セプテムは凛に自分の意見を遮られても、怒るようなことはない。
「それは、何故だ?」
「知っての通り、シャドウミラーは今まで地球で活動してきました。つまり、宇宙での戦闘には殆ど慣れていません。今の状況でMDとの戦いになれば、不覚を取る可能性というのは少なからずあります」
「あー……うん、そうだな。その可能性はあるか」
五飛とデュオは元々宇宙育ちで、ガンダムを宇宙で動かすのにも慣れている。
俺も今まで幾つもの宇宙の戦場を渡り歩いてきたので、問題はない。まぁ、俺の場合はトールギスを宇宙で使った事はないから、最初は少し手間取るかもしれないが……それでも、すぐに慣れる事が出来る。
だが、最大の問題は綾子だ。
元々MSに乗ったのは数ヶ月前といったところであり、その経験も全ては地球上でのものだ。
更にはFate世界の出身者であり、宇宙に来たのもこれが初めて。
そうなると、宇宙でのMS戦に慣れるにはそれなりに時間が掛かる。
一応シミュレータで宇宙での戦闘をやってはいる筈だが……シミュレータはあくまでもシミュレータであり、実戦ではない。
そう考えれば、凛の言葉には一理あった。
「むぅ。だが……こちらもあまり時間を掛けられんのは事実だ。ここで下手に時間を掛ければ、バートン財団が次々に攻勢に出てくる可能性がある。また、地球で行われたように、OZと手を組まれても厄介だ」
若干不満そうなセプテムだったが……それを止めたのは、意外な事にギンター。
「父上、その辺りにした方がいいかと。シャドウミラーは確かに当てに出来る戦力かもしれませんが、万能という訳ではありません。万全の実力を発揮して貰うには、相応の準備も必要かと」
「ギンター……」
セプテムの表情に驚きが浮かぶ。
恐らく、今まではギンターが父親の言葉にここまではっきりと反対の言葉を口にする事はなかったのだろう。
それを行ったのが、今の宇宙での連合軍の状況からなのか、それとも……
俺達と一緒にいるシルビアに視線を向ける。
シルビアの前だからこそ、なのか。
シルビアとギンターだと、大人と子供程……とまではいかないが、結構年齢が離れていると思うんだが。
まぁ、人を好きになるのに年齢は関係ないか。
その理由の有無はともあれ、ギンターの様子はこっちにとって幸いだった。
この機会を逃さないように、再び凛が口を開く。
「宇宙での連合軍の事情はある程度理解しています。そうである以上、こちらも可能な限り早く準備を整えて出撃しますので……そうですね、2日貰えませんか?」
「2日? 2日程度でどうにかなるのか?」
「ええ。シャドウミラーのパイロットが優秀なのは、セプテム将軍もよく知っているかと。だからこそ、2日あれば、何とかしてみせます」
「……セプテム将軍、私も今まで少しの時間ですが、シャドウミラーと行動を共にしてきました。ですが、行動を共にするに際して、どれだけの能力を持っているのかというのは、その実績が表しています。彼等の実力は決して口だけのものではありません。事実、これまでにも幾つもの戦果を残してきています。そう考えれば、2日間の時間というのは決して無駄ではないかと」
予想外なシルビアの言葉に、セプテムはギンターの時に続いて意表を突かれた表情を浮かべ……
「2日。構わんと思うが?」
セプテムの父親のクラレンスまでもが、その言葉に同意する。
こうして自分以外の主要な者達から纏まってそう言われれば、セプテムも強硬な意見は出せないのだろう。
まぁ、以前のセプテムなら分からないが、俺達と友好的な関係を築いている今のセプテムであれば、その辺りはきちんと考えてくれてもおかしくはなかった。
「分かった。では、2日……いや、その2日に今日は入れられない事を考えると、3日後だ。3日後には出撃して貰うという事で構わないか?」
結局押し切られる形でセプテムがそう告げ……俺達の出撃は3日後に決まるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1120
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1326
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