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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百三話 ハウステンボスその十一

「そうも思うよ」
「ううん、ここに住んでたら」
「ずっとここを楽しめるんだよ」
 ハウステンボスの全てをだ。
「いいよね」
「言われてみたら」
「関東の方もだけれど」
 やっぱりここを意識してしまう、あちらには八条グループは一切関わってはいない。完全にあちらの資本で動いている。
「ここもだよね」
「住んでいたら」
「いいよね」
「確かに」
「じゃあそんなことを思いながら」
「今日は」
「うん、行こうね」
 まずは運河にだ。
「船に乗ろう」
「それじゃあ」
「あと夜は花火もあるから」
「そちらも楽しめるのね」
「それにね」
 まだある、ここは。
「夜景も奇麗だから」
「花火だけじゃなくて」
「もう信じられない位にね」
「それを観ながらお酒も飲めるのね」
「そうだよ、ワインとかね」
「北海道にいた時はワインは」
 ワインと聞いてだ、香織さんは僕にこうも言ってきた。
「小樽のワインとかね」
「飲んでたの?」
「こっそりと」
「ああ、八条町と違うからね」
「おおっぴらに飲めないから」
「だから」
「そう、だからね」
 ワインもというのだ。
「あまり飲んでなかったわ」
「そうなんだね、けれどね」
「ここはなの」
「八条グループのカードを持っていると」 
 これも特例でだ。
「八条町にいることと同じだから」
「私達もお酒を飲めるのね」
「そうだよ」
 こう香織さんに話した。
「だからもう飲みだしてる娘がいるんじゃないかな」
「そうなのね、けれどね」
「けれど?」
「私は晩御飯まではね」
 その時まではというのだ。
「飲まないことにするわ」
「そうするんだ」
「晩御飯からよ」
 飲むことはというのだ。
「飲むわ」
「そうするんだね」
「ワインをね」
「そうそう、ホテルの晩御飯だけれど」 
 晩御飯の話が出てだ、僕は香織さんに話した。
「ここのホテルの食事凄くいいから」
「畑中さんもそう言われてたわね」
「うん、晩御飯は豪華なディナーでね」 
 そしてだ、それだけではない。
「朝御飯も立派なビュッフェなんだ」
「あっ、そうなの」
「だからね」
「楽しみにしていていいのね」
「朝から飲めるしね」
 僕は微笑んでそのうえで香織さんにこのことも話した。
「シャンパンをね」
「朝からなの」
「それも飲み放題だから」
「それは凄いわね」
「お部屋もいいしね」
「お食事も美味しくて」
「本当に美味しいから」
 だからというのだ。 
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