もう一人のカンピオーネ
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アテナ
季節は夏もう少ししたら待望の夏休みだ。
そんな時であった護堂からスマホで屋上に呼び出された。
「どうした何の用だ?」
『じつは東城先輩に頼みがありまして』
「言ってみろ聞けることなら聞いてやるぞ」
『預かって欲しい物があるんです』
「なんだ」
『ゴルゴネイオンって言うものなんですが、これです』
「別にいいがなぜ俺なんだ」
『先輩に預けるのが一番安全かと思いまして』
「ふーん、いいぜ預かってやるよ」頼られて悪い気はしない。
こうして気楽に護堂からゴルゴンネイオンを預かったこれが争いの種になるとも知らずに。
*****
一週間後
「何だって、まつろわぬアテナが日本に来ているだと」
『何でもゴルゴネイオンを探しているらしいわ』
げげーそれってこの間、護堂の奴が俺に預けたやつじゃんか。
あの野郎、厄介な物を預けやがって、どうしようか。
「それ、俺が持ってるんだけど」
『何ですって、また厄介ごとですか?』
「護堂から預かったんだよ」
『あなたって人は、本当に神に縁があるんですね』
「こんな縁はいらんけどな」
『それで、どうするつもりですか?』
「逃げ回る訳にもいかんだろうから、会って話するわ」
『まつろわぬ神に、話が通じるんですか?』
「多分無理だろうな、一応だよ一応・・・」
こうして基本方針が決まったので、まつろわぬアテナに会いにいくことにした。
*****
中央公園
いるっ 強い気配を感じる間違いなくまつろわぬアテナだと思う。
『だれじゃ』アテナが聞いてきた
「俺は東城和也、一応神殺しをやっている」
『極東の神殺しが我に何のようじゃ』
「いやゴルゴネイオンを探してるらしいけど、実は今俺が持ってるんだよな」
『なんじゃと、今すぐ渡すのじゃ』
「何で必要なんだ、理由を聞きたい」
『元の姿に戻るためじゃ、この幼い姿ではなく本来の乙女に戻りたいんじゃ』
「元の姿に戻ったら暴れるんじゃないだろうな?」
『何もせんと約束するのじゃ、じゃから我にゴルゴンネイオンを渡してくれ』
「分かった『ええっ、まつろわぬ神の言葉を信じるのですか?』ああ信じる」
アテナに近づきゴルゴネイオンを渡した。
『ありがたいのじゃ、ああっこれでもとの姿に戻れる』
そういうとアテナはゴルゴネイオンを一気に飲み込んだ。
アテナの体が光に包まれる、目を閉じるそして目を開けると、そこには美女がいた。
『この恩は忘れぬぞ、そなたのおかげで元の姿に戻れた、礼を言うぞ』
そうしてまつろわぬアテナは日本を去って行った。
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