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インフレーション

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第五章

「そうすれば出番出来ますよ」
「下手にカップルにするより」
「そしてです、彼女も戦わせるんですよ」 
 こうしようというのだ。
「しかも露出の多い服で」
「お色気シーンですね」
「それを出していきましょう」
「最近そっちもなかったですね」
「ですから是非です」
「そっちも出して」
「アニメでも再現されますから」
 そうしたシーンはというのだ。
「より人気を出す為に」
「お色気シーンも導入ですね」
「あからさまでもいきなりでもいいんです」
「どんどん出すんですね」
「女性キャラも出しましょう」
「わかりました」
 こうしてだ、ヒロインは何故か主人公の生き別れの妹になり格闘のかの字も知らなかったのに何故か主人公並の格闘家になり。
 胸も急に大きくなりスパッツ姿で戦う様になった、これでさらに人気が出て世界中の格闘家達が気を放ち空を飛び闘った。
 そのシリーズが終盤になるとだ、間後人は富山に打ち合わせの場でまた言った。
「次のシリーズは宇宙に行きましょう」
「宇宙ですか」
「はい、宇宙の戦闘民族を出しましょう」
「今度はそちらですか」
「そうです」
 富山に言う、共にファミレスのハンバーグ定食を食べながら。
「名前は果物人がいいでしょうか」
「果物人ですか」
「フルーツ人ですね、最初は野菜でヤサイ人って考えたんですが」
「フルーツですか」
「それで行きましょう、惑星フルーツから来た戦闘民族」
「その連中から地球を守るんですね」
「仲間達と一緒に、世界編で人気のあった連中も出して」
 その彼等もというのだ。
「それでいきましょう」
「じゃあそれで」
「そして主人公は今回も最後に出して」
「それまでは、ですね」
「仲間達を噛ませにして時間稼ぎをして」
 ストーリー的にも連載的にもというのだ。
「二年それで粘って」
「主人公のバトルもですね」
「三ヶ月粘りましょう、最低でも」
 とにかく引き伸ばしに引き伸ばしを重ねてというのだ。
「そしてフルーツ人を操る宇宙の悪の支配者ザーリフだの出して」
「ザーリフですか」
「フルーツ人よりも遥かに強い」
「それでそのザーリフとの戦いもですね」
「適当に配下とか出して」
「時間稼ぎですね」
「もう格闘シーンだけ派手にやってれば」 
 それでというのだ。 
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