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ディレイン・ファイス

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新都
  卑劣

 
前書き
('ω')ついにボス戦だぁ!
気合いいれて手を抜くぞ!
(o゚∀゚)=○)´3`)∴ウキャー‼ 

 
その後の議論の結果、
攻略は明日に行われることとなった。

レイド達は、あくまで自分達のペースで
あのボスを討伐することを考えていた。

レイド「死霊傀儡(ネクロマンス)にどう戦う?」
シルハ「銃を使ってモブを殲滅しながらとか。」
ムラク「なぁ、手投げ(グレネード)
を買ったんだが。」

レイド「グレネードか......」
シルハ「......。」



次の日........

ガルライダ「ついにこの日が来たぞ!」
団員「おおぉーー!」

別に100柱ボスの前でもあるまいし。
そんなはしゃぐものかなぁ?

団員「参加ありがとうございますっす。
俺、ローフェといいます。」

昨日討伐隊に招待してくれた男性が、
挨拶をしに来た。

レイド「俺はレイドだ。」
シルハ「........公言は控えとく。」
ムラク「よろしく。」

3人が正式隊員でないにも関わらず
討伐隊に参加できているのは、
ローフェのお陰である。

ガルライダ「............」


実は討伐隊には、
死霊傀儡のことを一切話してないため、
初見扱いされている。


???

時間がたち、遂にここまで来た。
この扉の奥にあいつがいる。

ムラクは右手を握りしめ、
シルハはフードの奥から扉を睨む。
レイドは青光黒刀のチャージをする。

ガルライダ「この奥だ!間違いねぇ!
行くぞ団員ども!」

団員「おおおおおお!!!」

団員らとガルライダは一目散に扉を開け、
中へと入っていく。

残ったのは、3人とローフェだけだった。


ローフェ「では、よろしくお願いします。」
レイド「おう、よろしく。」
ムラク「('ω')」
シルハ「..................」

そして3人も扉を潜る。


扉を潜ると、討伐隊がボスを探している
ところだった。

そして討伐隊の一人が、玉座のところにある
柱の石碑を破壊............

バリバリィ!!

団員「うわぁぁぁぁ!!」

団員は上からの雷をくらい、
結合崩壊した。


これが死。

それを実感した討伐隊団員は、
団員「助けてくれぇ!」
団員「まだ死にたくない!」
団員「えーりん!えーりん!助けてえーりん!」

恐怖におののいていた。

?「手荒なわりに情けないぞぉ。」

聞き覚えある濁った声が、上から
聞こえてきた。

そして、やがてソイツは天井より降りてきた。
デッドキングだ。

「王の帰還を讃えるのだぁ!」

やはりその巨体に驚かされる。
先程の稲妻、雷はデッドキングの持つ杖から
放たれたと見て間違いない。

ローフェ「これが柱のボス..........」
レイド「手を抜くな。行くぞ!」

レイドとムラクは自身らの近接武器で
接近戦を仕掛ける。

「行くがよい!我が眷属よ!」

デッドキングは黒い霧を放ち、
骸骨の剣士らを召喚した。
死霊傀儡(ネクロマンス)だ。

「カタカタカタ............」

団員「嫌だぁぁぁ!きめぇぇぇ!」
団員「怖いよぉぉぉ!!」

レイド「シルハ!!」
シルハ「......わかってるよ。」

ドルルルルル!!

レイドの掛け声の後、シルハはガトリングで
骸骨らを撃っていく。みるみるうちに
その数は減り、デッドキングだけが残った。

「ふぬぅん!!」

デッドキングは高く飛び上がり、踏みつけ
攻撃をする。近くにいた団員は吹き飛ばされ
結合崩壊するものや、意識が飛ぶものなど
その状況は悲惨だった。

レイド「なんも考えてねぇなアイツ!」
ムラク「指導者があぁだと気の毒だよ!」
シルハ「......。」

ガルライダ「ガードオーダー!!」

ガルライダは、自身の守りを固める
ガードオーダーという、ガーディアン特有の
役職スキルを発動した。

「じっ..............」

デッドキングとガルライダの目が合う。

ガルライダ「来るならこい!」
「ほぅ........いい覚悟だ。」

デッドキングは、杖から先程の
稲妻を放った。

バリバリィ!!

それはガルライダにあた........



らなかった。

デッドキングの稲妻の方向は間違ってない。
ガルライダは動いてない。
そもそも盾を持ってない。

ガルライダとデッドキングの間には、



ローフェがいた。

ローフェ「なん..........で?」

ローフェはそのまま結合崩壊、即ち死んだ。

レイド「!?」
シルハ「隊員権限か。」
ムラク「本気か!?」

ざわめきが起こる。

ローフェはレイドとムラクについて
短剣を持ち、走っていた。

ガルライダとの距離は100m以上。
どう考えても間に合わない。


ローフェはガルライダの盾にされたのだ。
隊長権限によって。

他の隊員もそれに気づく。

「「「この人でなしぃぃぃぃぃぃ!!」」」

隊員は先程より恐怖ですくんでしまう者、
カタカタ震えて泡を吹いて気絶する者、
ガルライダを睨み付けるものに
分かれた。が、間違いなくガルライダに
対して敵意を持ったのは間違いない。

ガルライダ「黙れぇぇぇ!!隊長の命は絶対だ!
隊員を盾にして何が悪い!」

レイド「なっ..............」
ムラク「ゲロ以下の匂いがプンpn.....」
シルハ「..............」

3人もガルライダに拒絶の反応を
示している。


「貴様は王か?このならずがぁ!!」

デッドキングがキレました。
いやぁモンスターをキレさせるとは
才能ありますね。


ガルライダ「貴様らぁ!命は絶対だ!」

デッドキングの放った稲妻は、
隊長権限によって盾とされた団員に
次々と命中し、団員は結合崩壊をする。
中にはガードするものや、稲妻を耐えきる
八も奴もいた。が、
デッドキングの攻撃が止まず、ガルライダの
隊長権限が続いた。

団員「ぐっ..........」
団員「もう........無理だ........。」
団員「このままじゃ全滅だ!」


レイド「........シルハ?」
ムラク「えっちょっ........」

シルハの周りには、黒い影が渦巻いていた。
そして、フードの奥の眼はより鋭さを
増すものだった。

その黒い影はやがて、1体の竜となった。
「お前.....殺す。あらゆる痛みを持って死ね。」

その声は、シルハのようでシルハのものとは
違った。
その感情は憎悪。嫌悪か。

ガルライダ「来るならこいやボスry....」

ガルライダの横から斬りかかる。
それはガルライダを大きく撥ね飛ばす。

ガルライダ「うわぁぁぁぁ!!」

ズザザザ............


撥ね飛ばされたガルライダは、地面を
滑り、摩擦で体が痛みながらたつ。

その目の前には、



「実に興味深い。」

デッドキングがいた。

ガルライダ「うわぁぁぁぁ!!」

ガルライダはその場より逃げる。
扉より向かうが、

ガッ!!!

転んだ。
ガルライダが振り向くと、
すぐそこには完全にキレたシルハと、
無数の影で造り出したモンスターが
立っていた。

ガルライダ「隊長権限だあぁぁぁ!」

しかしだれも目の前には現れない。

もう討伐隊を皆抜けたのだ。


もうだれも、ガルライダを守らない。

もうだれも、ガルライダを信じない。


そして、ガルライダが最後に見たのは、

無数の影から造られる叫び苦しむ
人間のようなものと、

討伐隊の仲間たちからの冷ややかな
視線だった。 
 

 
後書き
使うもんは使うぜ!

レイド「人はダメだよね」 
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