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レインボークラウン

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第四百八話

                 第四百八話  姉と共に
 赤音はこの時は姉の葵と一緒に牛乳を飲みつつピーナッツ、それに胡桃を食べていた。そのうえで姉に言った。
「お姉ちゃんも結構噛んでるわね」
「この前に言ったでしょ」
「ええ、噛まないとよね」
「そう、身体にも悪いし」
 それにというのだ。
「健康にもよくないから」
「だからなのね」
「私も噛んでるのよ」
「実際に今も」
「そう、こうしてね」
「成程ね」
「それで赤音もよね」 
 葵はこう妹に言ってきた。
「ちゃんと噛んでるわね」
「この前にジップ、ハリーと一緒に食べててね」
 それでというのだ。
「ピーナッツだったけれど」
「その時に気付いた」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「最初お姉ちゃんに言われてそれならって思っただけだったけれど」
「その時に気付いて」
「こうして噛む様になったの」
「それ私もなのよ」
「お姉ちゃんもなの」
「そう、お母さんに言われて私は胡桃食べてる時に気付いたの」
 今丁度胡桃を食べつつ話した言葉だ。
「そうしたらいいって」
「まあ胡桃もよく噛まないとね」
「そういうことなのよ」
「ううん、まさか私と同じ様な事情だったなんて」
「驚いた?」
「驚きじゃないけれど」
 それでもとだ、赤音は姉に答えた。
「巡るものなのね」
「そういうことになるわね」
「じゃあ私も親戚の誰かにいうのかしら」
「誰か年下の子に」
「そうなるのかしら」
 よく噛まないといけないということをとだ、赤音はここで考えて述べた。
「これから」
「それじゃあその時は教えてあげるってことでね」
「私もってことね」
「そうしてあげればいいじゃない」
「そうよね」
 赤音は姉のその言葉に頷いた、そしてだった。
 二人で牛乳も飲んでだ、一緒に言った。
「美味しいわね」
「牛乳もね」
 赤音はこの時からよく噛む様になった、そしてそのことも伝えるのだった。


第四百八話   完


                         2017・1・3 
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