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Blue Rose

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第四十二話 脅迫その五

「どっちがおかしいかは言うまでもないって」
「本当にそうですね」
「そしてね」
「そうした主張がそのまま赤軍派とか革マル派ってことですね」
「彼等からはじまってるのよ」
「日本の皇室は駄目で北朝鮮の世襲制の共産主義システムがいいって奴がいるって高校生の子に話したことがあるんですよ」
 岡島はやれやれといった顔で述べた。
「そうしたら何て言われたと思います?」
「馬鹿じゃないかって言われたわね」
「それも真顔で」
「普通はそうよ」
「そうですよね」
「そしてそうした人達が学校の先生や新聞記者にいてね」
「変なことしてるんですね」
 岡島も納得した。
「そういうことですね」
「そうよ、そしてそうした人達は自分が力を持ったら」
「やりたい放題をするってことですね」
「その通りよ」
「反吐が出ますね」
「その反吐が出る相手が、よ」
「蓮見さんを狙ってるんですね」
 この現実をだ、岡島も認識した。
「だから用心に用心を重ねたんですね」
「そういうことよ、さて暫くは安心出来るけれど」
 その優花を療養所に匿ったからだ。
「これからも肝心よ」
「相手を潰すことですね」
「細菌は完全消毒よ」
「寄生虫は退治ですね」
「ええ、そうするものだから」
「先生も新聞記者も」
「どっちも悪事を暴いてもらうわ」
 依頼した探偵にというのだ。
「日本のホームズ、そしてポワロと言われている人達にね」
「九州にそんな人達がいるとは思いませんでした」
「そうでしょ、けれどいてくれていてね」
「仕事を依頼出来たからには」
「是非やってもらうわ」
 絶対にとだ、副所長は言った。
「是非ね」
「それじゃあ後は」
「あの人達に任せていいわ」
「わかりました」
 岡島も確かな顔で頷いた、そしてだった。
 二人は時間があれば優花に声をかけたり共に時間を過ごして彼女が寂しくならない様にしていた。このことは神戸の優子と龍馬にも伝わった。その話を聞いてだった。
 龍馬は優子に呼ばれて話をされた喫茶店でだ、自分の向かい側の席にいる優子に笑顔でこう言った。
「いい感じですね」
「そうね、後はね」
「その悪党連中の正体がわかって」
「警察に通報すればね」
 それでとだ、優子も微笑んで言う。
「終わりよ」
「そうなりますね」
「警察に通報して駄目だったとしても」
「やり方はあるんですね」
「色々とね」
「他のマスコミとかネットとかですね」
「警察もその警察署が駄目でも他の警察署に行けばいいし弁護士さんにも来てもらうとね」
 普通の市民が通報して駄目でもというのだ。
「いいのよ」
「やり方があるんですね」
「そうよ、本当に色々とね」
「悪党を倒すやり方があるんですね」
「世の中にはね」
「泣き寝入りはしなくていいんですね」
「何で悪党に泣き寝入りするか」
 優子はこのことには強い否定で言った。 
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