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暁ラブライブ!アンソロジー~ご注文は愛の重たい女の子ですか?~

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dead end 【うぉいど】

 
前書き
最終日!!!オオトリを務めてくださる”うぉいど”さんです!!



どうも初めまして。とある小説投稿サイトにて活動しておりますうぉいどです。
今回初めてウォールさんの企画に参加する事となりました!
テーマはヤンデレですが、私自身ヤンデレを書くのが初めてなので緊張しております。
沢山の方に楽しんで頂ければ幸いです。
それではどうぞ!
 

 

どうしてこうなったのだろう…。
僕はただ、みんなと楽しくしたかった…。
そして、果南と…。
なのに…なんで…僕は…死んでしまったのだろう…。

あぁ…




やり直したい…。




























☆☆☆




僕は現在学校に向かって登校中である。
隣には…




「ほら!早く行くよ!」




幼馴染で、彼女の松浦 果南がいる。

僕は小さい頃から果南の事が好きだった。

小学校も中学校もそして、高校も同じで、ずっと果南の事を見ていた。

もちろん、高校1年の果南達のスクールアイドルの活動も見てきた。

彼女達の活動は解散という形で終わってしまったが、千歌と曜達の幼馴染コンビでスクールアイドルAqoursを結成。奇しくもそれは果南達がスクールアイドルをしていた時同じの同じグループ名だった。

そして、現在は果南と、以前一緒に活動していたダイヤさんと鞠莉さん、そして1年生のダイヤさんの妹のルビィちゃんに花丸ちゃん、そして善子ちゃん更に、リーダーの千歌と曜と梨子ちゃんの9人で活動している。

この間なんかは沼津の花火大会に呼ばれてライブをやるくらいに人気のグループだ。

僕はそんな高嶺の花であるはずの果南に告白し、今に至るというわけだ。




「あぁ!今いくよ!」




果南は新学期は親の怪我により休学していたが、今は復帰し僕と共に学校に行けてるという事だ。

と、いつの間にか追い越したのか横断歩道の向こうに果南はいた。

なぜか暗い顔をしながら立っていたのだ。




「どうした?果南?」

「……ど…………る」

「え?」




しかし、そんな果南の呟きもトラックの音にかき消され、通り過ぎた後は果南はいつもの笑顔に戻っていた。




「ごめんごめん。さっいこっ?」

「あ…あぁ」




一体あれはなんだったんだろう。

そんな僕の疑問は学校に着いて鞠莉さんに絡まれてる間にいつの間にか消え去っていた。
















何故か果南は感情のこもってない目でそれを見ていたが。







☆☆☆




「ワンツースリーフォーファイシックセブッエイ!よーし休憩!」




ここでみんな緊張の糸が切れたかのように、倒れこむ。

ん?なんで僕がここにいるのかって?

それは、幼馴染の千歌からこのAqoursのマネージャーをして欲しいと入学式の後から言われていたのだ。

因みに僕は2年生だったりする。

すると疲れた様子の果南がこちらに倒れこんできた。




「おっと。大丈夫?」

「うん。ありがと」




疲れているのだろうか?普段から運動している果南ならこれくらいは平気かと思ったのだが。




「今失礼なこと考えなかった?」

「い…いや、全然?」

「ふーーーん…」




ま…まぁ果南だって女の子だ。体力は僕よりもないだろ…う…。多分…。

だってよ?毎朝走りこんでる人とさ、普段から運動しない人との差ってすごいと思うんだ。

べ…別に僕は運動できないとかそんなんじゃないんだからねっ!

ツンデレはやめとこう…。




「ハァーイ!お疲れ様!」

「あ、鞠莉さん。」

「むぅ!マリー!でしょう?」




そうむくれながら鞠莉さんは、僕に果南がやったように倒れこんできた。

幸い倒れずに済んだのだが…




「ぅん…やっぱり思った通りにはいかないわね。」

「押し倒す気だったんですか!?」

「だってキミは私の物って証をつけなきゃじゃない?」




僕はそれを聞いた時ゾッとした。それくらい唐突に起こったことだった。今までこんな事無かったのに…。鞠莉さんの瞳孔が開いていくのが分かった。




「ちょっとこっち来て」

「ん?うわぁ!…ゴメン!鞠莉さん!後で!」




怒った様子の果南に連れられてこられたのは、校舎裏だった。ここは薄気味悪くジメジメしていて、学生達も近寄らないほどだ。




「ねぇなんで鞠莉とあんな事してたの?」

「いや…あれは鞠莉さんが…」

「君は私のだよね?なんで鞠莉とあんな仲良くするの?」

「は?」

「この際同じグループだし、会話とかするのはいいよ?でも、あんなイチャイチャするとさ嫌だよ?私。君が取られたみたいで。」

「ご…ゴメン…」




傷ついてたのか…。でもなんだろ。なにかに必死になっている。それに頭がガンガンしてとても痛い…。




「そ…そろそろ練習に戻ろ?みんな待ってるよ?」

「みんな?みんなが私より大事だから私を連れ戻すの?」

「あぁ!もう!分かったから来て!」




なんだかまどろっこしくなって、僕は果南を連れて屋上へと戻った。

戻ってる間も果南は疑問を投げかけてきたが全て受け流した。

いや、受け流してしまったんだ。




「……と………きゃ…」




果南の呟きも…







☆☆☆




「うーん…」




僕はその後頭痛にやられて日陰で休んでいた。

果南は練習に戻るといつも通りに戻っていた。あれは気の迷いだろうか…?

と、思っていると果南が近寄ってきた。現在は再び休憩中だ。




「大丈夫?はい。スポーツドリンク」

「あぁ…ありがと…」




僕は果南がくれたそれをグッと飲み干した。




「あっゴメン…全部飲んじゃった…」

「いいよ。君が元気になるなら」




やっぱりいい子だ。僕には勿体無いくらいだ。

と、気が緩んだからだろうか。物凄い眠気が襲ってきた。

僕は眠気に弱い。なので当然この眠気に耐えれるはずがなく…。




「すー…すー……」

「寝ちゃったか…。ゴメン!寝ちゃったから家まで運んでいくよ!みんなは練習してて!」




最後に感じたのは果南に背負われてる感じと、




「まずは…」




この果南の呟きだけだった。







☆☆☆




目が覚めたのはそれからどのくらい経ってからだっただろうか。

ぼくは意識があまり無くその時はあぁ覚めたんだとしか感じる事が出来なかった。

次の事に気づくまでは…




ジャラ…




この音を聞いて不気味に思い手を伸ばそうとした。

でも、手は伸びなかった。理由は至極単純。動かせないからだ。じゃあ何故動かせないのか。

ぼくの両手には鎖付きの手錠と首には首輪がつけられていた。




「え?」




僕の思考は手錠と首輪を確認した時には停止していた。当然だろう。僕にはそんな経験はあるはずないのだから。

でも、こんな事するのって誰だろう。

僕はおぼつかない思考の中で思った。でもそれはすぐに解決する事となる。




「あっ起きたんだ♪」

「果南…!」




そこにいたのは果南だった。




「これ…果南がしたの…?」

「そうだよ?そうしないと君が取られるからね」




正直何言ってるのか分からなかった。何故僕がこんな事をされないといけないのか。




「ねぇ…なんでこんな事するの?」

「なんでって…さっき鞠莉とイチャついてたじゃん」

「それについては謝ったじゃないか!」




果南が何を言ってるのか分からない。

僕を拘束したのは嫉妬したから?

いや、違うだろう。果南ならもっと別の何かを考えているはずだ。




「もう鞠莉には近づかないで」

「は?」




何を言っている…?




「果南!?」

「鞠莉がいなければ幸せだったのに」




ブチッ




僕の何かがこの瞬間切れた。




「お前!!一緒にスクールアイドルをやった仲間に何言ってんだ!!」

「これは君の為に言ってるんだよ?」




話にならない。僕はそう悟った。彼女だろうが何だろうが、僕の友達を貶すやつは僕は嫌いだ。

だがおかしい…。果南は果たしてこんな事を言うだろうか。




「ここから出してよ」

「嫌だよ」




頭がいたい。会話が成立していない。




「それじゃご飯用意してくるね♪」




そう言って果南は出て行った。

さて、どうやって逃げ出そうか。そう考えた時だった。




「いた!」

「鞠莉さん!?」




いきなり鞠莉さんが飛び込んできた。




「どうやってここが…」

「キミを連れて帰る果南の様子がおかしくてね後をつけていたの。そしたら果南がこの中から出てきたからもしかしたらと思ってね」




やはり好奇心旺盛な鞠莉さんだ。

いつも自由奔放で困ったものだったが、今回は助かった。




「今この鎖解くからねっ!」




僕は解放された。

そしてその後鞠莉さんとその建物を出た。どうやら廃工場だったらしい。

果南には申し訳ないが逃げようとしたその時だった。




「何処に行くの?」




黒い笑みでこちらを見る果南がいた。




「ねぇ鞠莉と関わらないでって言ったよね?

そっかぁ言いつけが守れないのかぁ。

だったら…







オシオキだね♪」




「鞠莉さん!!」




僕はそこから全力で鞠莉さんを連れて逃げた。







「残念だったね…果南…」













それが間違った選択と分からずに…










☆☆☆




「ここでしばらくやり過ごすか…」

「大丈夫なの?」

「多分…見つかったらまた全力で連れて逃げますから」




僕らは今果南から身を隠すべくとある公園の目立たない場所へと来ていた。

今現在僕ら以外の人はいない。




「ねぇキミ」

「はい?」




鞠莉さんがいきなり呼びかけてきた。

























「私ねキミのことが好きなの」

「は?」




再び思考がフリーズした。突然すぎた。

だが、それは…




「ごめんなさい鞠莉さん。僕には果南がいます。僕は彼女を元に戻さないといけませんし、なにより僕は果南を愛しています。

だから…」

「ごめんなさいと?」

「はい…」

「ずっと君の事を見てたのに?確かに果南といた時間は負けるけどキミをおもう気持ちは果南にも負けないよ!なんで?何で私を見てくれないの?果南はあんなんだよ?あんなのじゃなくて私がいればいいじゃない。私じゃダメなの?ねぇ」




ゾッとした。そう、これは昼に鞠莉さんが見せたあの表情そのままだったが目が違う。底なし沼のように真っ暗だった。

この人は本当にここを、僕を見ているのか?そのくらい真っ暗だった。




「もうっ…」

「うわっと…」




鞠莉さんは僕に倒れこんできた。まぁ僕はこれを抱きとめた。

否、抱きとめてしまった。




「これで私のモノ♪」

「え…?」




ドシュッ




僕のお腹がとてつもなく熱くなり、そして強烈な痛みが襲った。




「な…なん…で…」

「果南も残念だねぇ♪今回もダメだったなんてねぇ。またキミは私のモノなんだからね」




何を言ってるのか分からない。それだけだった。

あぁ…僕は死ぬのか…。










果南…




ここで僕の意識は途切れ戻ることはなかった。













☆☆☆




果南side




鞠莉に対する殺意と悲しみが襲ったのは私の彼氏が血まみれで倒れている姿を見た時だった。




「残念だったね果南。私のモノになっちゃった♪」

「鞠莉ィィィィ!!!」




私はそのままの勢いで果南へと襲いかかった。手にした鉄パイプを大きく振りかぶって。

だが…




「遅いよ果南。果南はこれまで何してたの?守るために強くなったんじゃないの?これじゃお笑いだねぇ♪」




あっさり後ろを取られ後ろを向いた時には私のお腹にはナイフが刺さっていた。




「がはっ…」

「あははハハハハはは!!」




なんで…なんで…







なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!!!!!




また…ダメだった…。こんなことにならない為に君を閉じ込めたり鞠莉との接触を禁じたりしたのに…。

君はどんな世界でも優しいんだね…




大好きだよ…。




次こそは助けるから…




ここで私の意識は途切れた。




☆☆☆




「行くよー!果南!」




いい朝だ。今日は少し怖い夢を見た気がするが、内浦の海風はそんな気分も吹き飛ばしてくれる。




「待ってよー!」

「あははー!」




僕はそんな楽しい日々が過ごせる様に頑張らないとねっ!

果南という大事な彼女を守る為に!

ん?なにから守るんだろ?

悪い男とかかな!

よーし!かんばルビィ!

フフッルビィちゃんの真似も楽しいもんだね!




「今度は助ける…」

「ん?」




果南が何か呟いたがトラックが通ってしまったため掻き消されてしまった。




「君は私の…私だけのものなんだからっ!!」




























「殺してでも取り戻す」





 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。この展開は読めていた方も多いのではないでしょうか。

サブタイはとあるアニメのOPから頂きました。これを聞きながら執筆しておりました。

それでは!ウォールさんの企画に参加できた事を感謝しつつこの辺でお別れしましょう…。

では!






と、いうことで。
改めましてウォールの企画に参加してくださった9名の皆さん。並びにここまで足を運んでくださった読者の皆さん。10日間お世話になりました。
 
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