オズのアン王女
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第一幕その一
オズのアン王女
第一幕 オークが来て
恵梨香達五人はこの時もオズの国にお邪魔して遊んでいました、今回はブリキの木樵のお城を訪問しています。
木樵のお城は全てブリキで造られています、ドロシー達の像がお庭に飾られていますがその像もお庭のお花や草木も全てブリキです。
そのブリキでピカピカと輝くお城にいてです、ジョージはこんなことを言いました。
「最初本で読んだ時からです」
「どう思ったのかな」
「木樵さんのお城らしいなって思いました」
「ははは、ブリキだからだね」
「はい」
こう木樵本人にお話しました、他の四人それにかかしも一緒です。
「そう思いました」
「うん、やっぱり僕はね」
「ブリキの中にいるとですね」
「一番落ち着くからね」
「それで、ですね」
「全てね」
まさに何もかもがというのです。
「ブリキで造ったんだ」
「そうなんですね」
「そうだよ」
「木樵君を象徴するお城なんだよね」
木樵の親友であるかかしも言います。
「このお城は」
「そうですよね、ブリキで」
神宝がかかしに笑顔で応えます。
「まさに木樵さんのお城ですね」
「若しブリキでなかったら」
どうなのかとです、カルロスが言います。
「何か違うと思いますね」
「このお城に入ると」
ナターシャはその見事なブリキのお城、宮殿を見ています。ピカピカと輝いてとても奇麗なその場所をです。
「木樵さんだって思えますね」
「むしろ木樵さんでないと」
最後に恵梨香が言うのでした。
「こうしたお城も考えられないですね」
「うん、オズの国だからね」
まさにとです、木樵も皆にお話します。
「僕がいてこのお城もあるんだよね」
「そうですよね」
「オズの国ですから」
「ブリキの木樵さんもいてブリキのお城もある」
「私達の世界とはまた違うから」
「だからですね」
「そうなんだよ、この国は外の世界とは違うからね」
それ故になのです。
「僕もこうした場所もあるんだよ」
「僕もね」
かかしも言います。
「いられるんだよ」
「そうそう、かかしさんもですよね」
「喋って動けて考えられますね」
「オズの国ですから」
「かかしさんのお家もありますし」
「このウィンキーの国に」
「君達の世界とは違うからね」
まさにそれが為にというのです。
「本当に、それじゃあね」
「はい、これからですね」
ジョージがかかしに応えました。
「お城の中に戻って」
「お茶にしよう」
「お茶ですね」
「お城の人達が用意してくれているよ」
木樵に仕えていて同時に木樵のお友達である人達がです。木樵はお城の人達にもとても優しくてお友達でもあるのです。
「紅茶もコーヒーもどちらもね」
「コーヒーですね」
ジョージはコーヒーと聞いてこう言いました。
「ウィンキーの」
「そうだよ」
「黄色のコーヒーですね」
「君達このコーヒーも好きだよね」
「面白いですから」
だからと答えるジョージでした。
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