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ハイスクールD×D大和の不死鳥

作者:sou×yuki
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いのりdd百話記念番外編・壱

◇ヤマト

なのは達が帰った後のホビーショップT&Hの五階に俺とアリシア、フェイトがいた。

「改めて、更識ヤマトです。倒れていたところを助けてくださってありがとうございます」

「気にしない!気にしない!」

「そうだよ?」

お礼を言った俺に二人とも笑顔で話してきた。
「そう言えば、ヤマトはなんで倒れていたの?」
アリシアの言葉に軽くうなづく

「わからない………なんであそこで倒れていたことも倒れる前の記憶も……家の場所さえも…」

俺の言葉はほぼ本当だ、倒れていた理由はわからないし家の場所もわからない……ましてや倒れたことの記憶も…

「なら、しばらく家にいない?」

「いいの?」

俺はアリシアからの提案がで訳が分からなくなりかけた

「もちろんだよ!ママやリンディさんに聞いてみないといけないけど」
プレシアとリンディさんがすぐにOK出したことに驚いた


ブレイブデュエルが正式に稼働を始めた日・・・なのは達がブレイブデュエルに出会った日の翌日なのはたちが通う海聖小学校の4年生のとあるクラスに二人の転校生がやってきた。

「あの、フェイト・テスタロッサといいます。よろしくお願いします」

「えっと、更識ヤマトです。よろしくお願いします」
教室からあふれかえる拍手にフェイトとヤマトは照れくさそうな顔をした。拍手を浴びながらこれからクラスメートになるメンバーを見渡していると教室の隅からひときわ大きな拍手が送られているのに気付いた。
(あ、みんな・・・)

(どうしてこうなったんだ?)

先日、自分の母親とその友人が経営するホビーショップに遊びに来てくれた三人組を見つけると、彼女たちから送られる拍手に笑顔を返した。ヤマトは戸惑っていた……
一日の授業が終わり、なのはたちは先日訪れたホビーショップT&Hへと向かっていた。

「まさか会った次の日に転校してくるなんてね~」

「しかもうちのクラスっ!すごい偶然だよね!!」

「うんっ!なんだかうれしいな!」

「うん、私も・・・。転校はやっぱり不安だったから、みんながいてくれてすごく嬉しかった」

「フェイトちゃん・・・!」

フェイトの言葉に感激したなのはは、ぱぁっ!と表情を輝かせた。先日出会ったばかりなのに仲がよすぎる二人の姿を見てアリサはため息を、すずかは苦笑いを浮かべる
そんな二人の様子を知ってか知らずか。なのははフェイトと楽しそうに会話を続ける。

「お家も近いし。これからは一緒に学校行って、一緒にお昼食べて、一緒に遊ぼうねっ!」
「う、うんっ!」

感極まったなのはは両手でフェイトの手を握り、ぶんぶんと縦に振った。フェイトは少し困った表情をしながらもなのはの手を優しく握り返し、笑顔を浮かべた。
そんなフェイトの様子を見ていたアリサは、あごに手を当てて小さく唸り声を上げる。ヤマトは苦笑いしていた。

「ん~、それにしてもフェイトはブレイブデュエルのときとはまるっきりイメージが違うわね」

「え?そう・・・かな?」
アリサの言葉になのはもすずかもうんうんと頷いた。三人の脳裏に映るのは黒い戦斧を掲げ、マントをはためかせ、凛々しく立ち回るフェイトの姿だったからだ。

なのはたちがT&Hに入店した際に行われていたエキシビションマッチでのデュエルやヤマトとなのはの前に現れた時と、転校に不安を感じオロオロとしていた姿とは似ても似つかなかった。

「始めて見たフェイトはすごいデュエリスト!って感じだったから・・・」
「大人の人に勝っちゃったり助けてくれたりすごかったもんね!」

「・・・なのはにとっては王子様みたいなものでしょうしね」
「にゃっ!?」

口に手を当てながらにやにやと笑うアリサにからかわれ、なのはは顔を茹でたタコのように真っ赤にして慌てた。その顔の赤さといったら、頭の上から煙が出ているのではないかと錯覚するレベルである。

「学校でもずーっと気にかけてたし!」
「始めて会ったときもぼーっとしちゃってたしね」
まるで追い討ちをかけるかのような二人の言葉に、なのはの頭の中はさらにごちゃごちゃになっていく。

「ところで……ヤマトはなに黙ってるのよ?」

「男の子の僕が入るのはなんだか抵抗があってね。」
黙ってついてきていたヤマトにアリサが話しかける。
「気にする必要無いわよ?」

「そうだよ?ね、なのはちゃん、フェイトちゃん?」



「う、うん、そうだよ!」

「そうだよ、ヤマト?」

すずかちゃんの言葉になのはは元気よく、フェイトは上目でヤマトに言ってくる。

「四人がそう言うなら少しずつ話していくよ」
俺はそう言い、五人でT&Hに向かって歩き出す。



続く

 
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