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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第九十六話 吸血鬼のお茶会その十

「喋る言葉もね」
「言葉もなの」
「日本にいたけれどね」 
 同じこの国にだ。
「それでもなんだ」
「言葉も違っていたの」
「縄文時代の言葉だったらしいよ」
「縄文時代って」
「そう言われてるよ」
「また凄い昔ね」
「みたいだよ」
 実際にとだ、僕はまた詩織さんと友奈さんに話した。
「それで何かまだ日本にいるらしいけれど」
「それが何処かはわからない」
「そうみたいだよ」
「けれどまだいる可能性がある」
「噂ではね」 
 完全にいなくなったのではないらしい、ただ日本の何処にいるのかは本当にうちの学園だとあの博士しか知ってそうにない。
「ひょっとしたら関西にいるかもね」
「関西だと」
 友奈さんは僕のその言葉に考える顔になってある場所を出した。その場所はというと。
「大台ケ原とか」
「奈良県と和歌山県の境の」
「あそこかしら」
「奈良県のあの辺りだと」
 僕も友奈さんのその話に頷いて言った。
「いるかもね」
「そう思うのね、義和も」
「奈良県は山が多いけれど」
 本当に南に少し行くと山だ、奈良県は北部は盆地でそれこそ奈良時代から人が多いけれど南の方は山ばかりだ。
「あの辺りは特に深いから」
「それなら」
「ニホンオオカミもいるとかね」
 信じられないことにうちの大学の医学部の先生が発見した。
「妖怪が出るとか」
「あの辺りにも出るの」
「そんな話もあるよ」
 実際にだ。
「一つ目で一本足の妖怪がね」
「出るの」
「そう言われているんだ」
 一本だたらという妖怪だ。
「十二月二十日に毎年出るらしいね」
「そんな話もあるの」
「ある山にね、そうした話もあるから」
「だから余計に」
「うん、あの辺りなら」
 熊野も高野山もかなり深い、まさにあの辺りならだ。
「有り得るね」
「そうよね」
「だからね」
 まさにとだ、僕も言った。
「関西ならあそこかもね」
「あそこにいるかも知れないのね」
「他にも候補あるけれどね、日本には」
 山の多い国だから本当にだ。
「何処でもあるね」
「東北でも」
「そうした場所あるよね」
「ええ、あるわ」
 実際にとだ、詩織さんは僕に答えてくれた。
「そうした場所は東北にもね」
「だからね」
「東北にいるかも知れないのね」
「その可能性もあるよ」
 実際にだ。
「あの人達については今も謎だね」
「兵庫かも知れないし」
「そうそう、兵庫もね」
 僕達のいる神戸のすぐ北も六甲だ、凄い山々だ。 
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