| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と沖縄の蛇達

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八幕その四

「原発の代わりの電力の根拠が無茶苦茶で」
「しかもなんだ」
「さらになのね」
「主張は決め付けと断定ばかりで」
 しかもというのです。
「自分の正義に酔っている人とか」
「そうした人もいるんだね」
「何かもうね」
「そうなるとね」
「かえっておかしいよね」
「そうした人って」
「僕は独善は好きじゃないんだ」 
 先生としてはです。
「やっぱりちゃんとそうした代わりのものを確かにして」
「そのうえでだね」
「考えて言わないと駄目だよね」
「原発についても」
「文明についても」
「自分は文明での生活を満喫していて人には我慢しろと言うのは」
 その文明の生活をです。
「偽善どころかもっと悪い、悪事そのものだよ」
「先生はそんな悪い人になりたくないから」
「だからこう言うんだね」
「そうしたことはあってはならない」
「絶対にって」
「そうだよ、人としてね」 
 それこそというのです。
「守らないといけない矜持だと考えてるよ」
「そういえば何処かの町長さんで被爆した人いなかった?」
「そうそう、東北の地震で」
「漫画にも出ていたけれど」
「毎朝鼻血が出るって」
「あの人もそう言ってるけれど」
「あの人はどうなのかしら」
「若しもだよ」
 このことについてはお医者さんとして言う先生でした。
「毎朝鼻血が出る位の放射能を浴びていたら大変だよ」
「そうだよね」
「もうかなり深刻な事態だよね」
「そこまでになっていたら」
「それこそ」
「うん、一刻も早くお医者さんに診てもらってね」
 そのうえでというのです。
「治療を受けないと、そもそもね」
「そもそも?」
「そもそもっていうと」
「その症状はその人だけか、あと鼻血は本当に被爆の影響か本当に鼻血が毎朝出ているか」
「細かくだね」
「診察してもらわないと」
「駄目だよ、すぐにね」
 このことは真顔でお話します、先生も。
「診察を受けないと、若し本当ならかなり重症だよ」
「命に関わる位」
「そこまで」
「悠長なことは」
 それこそというのです。
「言っていられないよ」
「じゃあ何なのかな」
「その町長さんって」
「本当に被爆したのか」
「それも疑っているんだ」
「僕はね、そしてその人の主張を思い込みで漫画とかに載せたら」
 そうしますと。
「風評被害の元でもあるし」
「気をつけないといけない」
「そうなんだね」
「ましてやその場所に行くなとか書いたら」
 最早というのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧