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計画的恋愛

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第五章

「彼が大好きなムニエルにしたの」
「そうしたことも調べたのね」
「そうしたら凄く喜んでくれたわ、デザートに西瓜も用意したし」
「あの人の好きなものよね」
「それもね」
 西瓜もというのだ。
「調べておいたから」
「それじゃあ」
「彼の胃袋も掴んだから」
「決定打ね」
「決定打だけれど」
「それでもなのね」
「油断しないでいくわ」
 こう言うのだった。
「そしてね」
「結婚ね」
「そこまでもっていくから、ただ」
「ただ?」
「結婚が終わりじゃないでしょ」 
 そこから先のこともだ、伶音は言うのだった。
「そうでしょ」
「その通りよ」
 はっきりとだ、静香は伶音に答えた。
「私の経験から言うけれど」
「そうよね」
「旦那とずっと一緒にいるから」
 だからだというのだ。
「お家の中でね」
「そうよね、やっぱり」
「それだったらね」
「結婚してからよね」
「むしろそっちの方が大事ね、それに私はまだだけれど」
 結婚している立場からだ、静香は伶音に話した。
「子供が出来たら」
「そのこともあるから」
「だからなのね」
「そこから先のことも勉強してるから」
「そこまで考えて勉強してるって」
 静香もそのことを聞いてこうコメントした。
「本物ね、幸せになれるわよ」
「そうかしら」
「彼のこと好きでしょ」
「最初は普通だったけれど」
 いいと思ったからチェックしたがというのだ。
「今はね」
「本気なのね」
「調べれば調べる程ね」
「いい人ってわかったのね」
「だから、本当に」
 意を決している顔での言葉だった。
「あの人と結婚してね」
「幸せな家庭を築くのね」
「そうするわ」
 先の先まで計画してというのだ。
「ずっとね、ただね」
「ただ?」
「いや、どうもね」
 こおこで首を傾げさせてだ、伶音は静香にこんなことも言った。
「色々細かいところまで調べて考えてあれこれしてるけれど」
「全身全霊を使ってね」
「これでも結構失敗したりね」
 そしてと言うのだった。 
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