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詩集「棘」

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今日とは違う明日へと願う



夜更け…部屋に一人 静けさを聞く
想い続けるのは…君の影…
白い淋しさは幾重にも積もり
心は痛みに震え出す…

雲間から零れた月明かり
流離う途の幽かな灯火
永久へと想い…誘って…

今日とは違う明日へと願う
君に会いたい…ただそれだけを…
巡る想いはふつりと切れて
現の静けさ 突き刺さり…


薄暮…白き結晶(イノチ)天より散りて
大地へと落ちては…無となって…
いずれ消えゆくこの魂でさえ
意味あるものだと錯覚し…

返されることのない愛しさ
迷い倦ねて見上げた空には
昏みに澱む雲だけが…

今日とは違う明日へと願う
一時でいい…その温もりを…
吹き抜けた風に想い凍えて
優しさも忘れ 立ち尽くす…


淋しさに沁みる讃美歌(コラール)
逃れられない現実(リアリティー)
在るが儘ではいられずに
想いは底で渦巻いて…

今日とは違う明日へと願う
虚しき祈り雪へと変われ
届かぬ君の心に積もれ
ただ思い出して…刹那でも…

今日とは違う明日へと願う
君に会いたい…ただそれだけを…
巡る想いはふつりと切れて
夜更けの静けさ 突き刺さり…



 
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