ドリトル先生と沖縄の蛇達
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第七幕その一
第七幕 蛇のいる島達に
先生は安座間さんにお声をかけられました、そのうえでのお話はといいますと。
「明日からですが」
「いよいよですね」
「ヒヤンやハイの保護にです」
「彼等がいる島にですね」
「行きましょう」
「わかりました」
「僕もご一緒させてもらいますので」
ここで真喜志さんも先生に言ってきました、センターの中で三人一緒にいます。
「宜しくお願いします」
「それでは」
「はい、それとですが」
「それと?」
「とにかくヒヤンもハイもです」
真喜志さんもこの蛇達についてお話します。
「非常に少ない蛇なので」
「だからですね」
「出会うことすら大変です」
それでというのです。
「お気をつけ下さい」
「そうですね」
「それとです、ご存知ですよね」
「ヒヤンやハイについて」
「毒もあります」
このこともお話するのでした。
「先生は動物とお話が出来るので大丈夫だと思いますが」
「軽率は行動はですね」
「慎まれて下さい」
相手が毒のある蛇だからというのです。
「くれぐれも、ですが先生はそうした方ではないですね」
「そうでありたいと思っています」
これが先生のお返事でした。
「僕自身」
「わかりました、それでは」
「はい、明日からですね」
「彼等の島に行きましょう」
こうお話してでした、そのうえで。
先生は明日からヒヤンやハイのいる島に行くことになりました、このことをセンターを出てから動物の皆にお話をしますと。
皆もです、先生にそれぞれ言いました。
「いよいよだね」
「そのヒヤンやハイに会えるんだね」
「沖縄のごく一部の島にしかいない」
「その蛇達に」
「そう、会ってね」
そしてというのです。
「保護するからね」
「毒蛇もなんだね」
ここで言ったのはホワイティでした、鼠としてはどうしても蛇は苦手です。
「保護されるんだね」
「怖いのに」
「保護されるのね」
チープサイドの家族も雀として言います。
「毒のある蛇でも」
「そうしないといけないの」
「そういえばハブもそんな話があったね」
トートーは沖縄に沢山いるこの蛇のお話をしました。
「駆除もしてるけれど」
「駆除しているけれど保護もする?」
老馬はこのことに矛盾を感じています。
「何かおかしいね」
「昔は毒蛇は容赦なく退治してたけれど」
チーチーはかつてのお話をします。
「そこはかなり変わったね」
「というか変わり過ぎ?」
ガブガブも首を傾げさせています、歩きながら。
「それは」
「変わり過ぎていて」
ジップも言います。
「驚く位だね」
「保護をするけれど駆除もする」
ダブダブも矛盾を感じています。
「変だよね」
「どうして同時にするのかしら」
ポリネシアもそこがわかりません。
「保護と駆除を」
「それはね」
「確かに変だね」
オシツオサレツは二つの頭で同時に考えますがそれでも答えは出ません。
「ハブにしても」
「毒蛇の保護もね」
「まずどんな種類でも地球にある生きものは守らないといけないんだ」
先生は皆にお話しました。
「毒蛇でもね、絶滅させてしまうと」
「それはよくないこと」
「残念なことだから」
「しない」
「そう務めるべきなんだ」
「うん、だからね」
それでというのです。
「このことは毒蛇とかいう問題じゃないんだ」
「その生きものが地球にいるなら」
「絶滅しない様にしないといけない」
「だから保護をする」
「そうなんだ」
「そうだよ、このことは毒蛇も猛獣も変わらないよ」
どんな生きものでもというのです。
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