サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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一方その頃、
サトシ達と別行動をとったヒロシは、
タマムシ図書館で調べ物をしていた。
タマムシ図書館にて、、、
図書館には利用している人が複数おり、
周囲は静まり返っていた。
ヒロシ(XXXX年◯月◯◯日の行方不明者は、、)
ヒロシはポケモン消滅事件当日と
その近辺に消息を絶った行方不明者を
調べていた。サトシ母、ハナコの失踪を
聞いて以来、ヒロシは事件と関連性が
あるのではないかと踏んでいた。
ヒロシ(、、、やっぱり、オーキド博士を
始めとする各地方の博士が
行方不明になっている、、、)
ポケモン消滅事件の事は
直接書かれていないが、資料には事件当日の年に
行方不明となった人数と名簿が
記されていた。
ヒロシ(ホウエン地方で1人、
そして、、、サトシのママさんか、、)
行方不明者のリストには
各地方の博士や身元不明の人物等が
記されている。
ヒロシ(ポケモン消滅事件と
これから始まるカントー新時代、、、)
資料の内容をメモした後、ヒロシは
テーブルの椅子に座り考えていた。
ヒロシ(シルフがカントーを巻きこんだ
計画を実行するのは確かだけど、
、、実際なにをどうするつもりだ?)
女の子:「おばあちゃん次は
これ読んでー!」
おばあちゃん:「はいはい」
ヒロシ(それだけじゃない、、。
気になるのはポケモン消滅事件の後
先代社長の後任を務めている身元不明の
現在の社長、、。トップが変わってから
シルフは店舗を拡大しカントーの
政治をも担う国家となった、、。)
おばあちゃん:「そして、お父さんと
お母さんは、、、」
ヒロシ(でも、どうしても結びつかない。
ポケモン消滅事件を起こした組織が
シルフだと仮定して、目的がカントーの
覇権を取ることなら、カントーの中心となった
今の時点で目的を達成したはず、、。
そして大勢のポケモンを消してタマゴから
孵化したポケモンを回収した理由が
トレーナーによる反逆を防ぐものだったと
しても、わざわざアイテムで
強化する必要もない、、。)
おばあちゃん:「おしまい、、、」
ヒロシ(あーダメだっ!いくら考えても
事件とシルフの関連性が結びつかないっ!)
ヒロシは頭を悩ませていた。
ヒロシ(いっぺんに色んな事を考えても
ダメか、、。先ずはカントー新時代計画が
具体的になにを意味しているのか
突き止めないと、、、。ヤマブキシティに
戻るかっ)
ヒロシは振り出しに戻り
カントー新時代計画の内容を突き止める為
ヤマブキシティに戻る事にした。
スッ(椅子から立つヒロシ)
ヒロシが椅子から離れようとすると、、
女の子:「ねぇねぇ、お兄ちゃん」
ヒロシ:「、、、ん?」
おばあちゃんに本を読んでもらっていた
子どもがヒロシに話しかけてきた。
女の子:「あの本とって〜」
ヒロシ:「ん?、、、これかい?」
ヒロシは女の子に本をとってあげた。
女の子:「ありかとうお兄ちゃん!」
おばあちゃん:「ありかとうございます」
ヒロシ:「いえいえっ」
女の子:「お兄ちゃんは何を読んでたの?」
女の子はヒロシの持っている資料が
気になり質問した。
ヒロシ:「え?、、あぁ、お兄ちゃんは
ちょっとお勉強してたんだっ」
女の子:「ふーん、、、。お勉強より、
絵本の方が面白いよっ!」
ヒロシ:「ははっ、、そうだね(笑顔)」
ヒロシが女の子に笑顔で対応すると、、、
おばあちゃん:「おやっ、お兄さん
それはもしや、15年前の記事かい?」
ヒロシ:「え?、、あぁ、はいっ。
ちょっと私情で調べてまして」
おばあちゃん:「、、、そうかい。
お兄さん、誰かを探しているのかい?」
ヒロシ:「え?、、まぁ、そうですねっ」
おばあちゃん:「そうかい、、、。さっき
何かメモをしていたけど、お兄さん
もしや何かを始めるつもりだね。」
ヒロシ:「え?」
おばあちゃん:「ほほっ、わたしには
わかりますよっ」
何気に凄い観察力を持っている
おばあちゃんに少し驚くヒロシ。
おばあちゃん:「ちょっと、、場所を
変えましょうか」
ヒロシ:「え?」
ヒロシはおばあちゃんに言われ、
話す場所を図書館から人気のない
屋上に場所を移した。
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