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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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611部分:第八十八話 四騎士その一


第八十八話 四騎士その一

                  四騎士
 ローマに入った黄金聖闘士達は。まずは腹ごしらえをするのであった。皆デスマスクの勧めるあるレストランに入るのであった。そこは。
 席は外にある。ローマの街並みや道行く人々を見ながらだ。彼等はパスタを食べていた。
 しかしそのパスタは真っ黒である。ミロがそれを見て顔を顰めさせてデスマスクに問うた。
「デスマスクよ」
「何だ?」
「このスパゲティはだ」
 パスタはスパゲティである。他にもラザニアやマカロニやフェットチーネ等が置かれている。当然チーズもあるしワインもある。そうしたかなり量の多い食事である。
「インクをだ」
「ああ、そう言うと思ったぜ」
 笑って彼に返すデスマスクであった。屈託のない笑みである。
「っていうかこれ前に食っただろ」
「そうだったか」
「そうだよ。イカの墨のスパゲティだよ」
 それだというのである。
「イカの墨をソースに使ってるんだよ」
「イカの墨をか」
「そうだ。美味いぜ」
 味は間違いないというのである。
「まあ食ってみなよ」
「イカか」
 イカと聞いて特に抵抗は見せないミロだった。そうしてこう言うのであった。
「それならいい」
「大丈夫なのだな」
「辰巳さんの店でもよく食べるからな」
 アイオリアの言葉にも返すのだった。
「アイオリア、それは御前もだろう?」
「俺は食べ物には好き嫌いはない」
 実にアイオリアらしい言葉であった。
「それについてはだ」
「そうか。それならか」
「有り難く食べさせてもらう」
 そして実際にフォークを手に取っていた。
「今からな」
「イタリア料理はですね」
 アフロディーテはまずはその手にワインを持っていた。グラスの中に紅の酒がある。
「やはりワインとですね」
「そうだな」
 カミュも同じ意見であった。
「ワインはいい酒だ」
「イタリアはやっぱりこれだぜ」
 デスマスクも笑いながらそのワインを飲んでいる。ローマの市民達は陽気な顔で古都を行き来している。その街並みはそのまま歴史であった。彼等はその歴史を見ながら話をしているのである。
「ワインとパスタだな、やっぱりな」
「そうだな」
 アルデバランもそれに同意してフォークを手にしている。
「しかしだ」
「しかし?何だよ」
「意外と量が多いな」
 アルデバランはそのパスタそれぞれを見て言うのであった。
「御前が作っていたあの量と同じ位はあるな」
「ああ、量は参考にしてるんだよ」
 そうだと言うデスマスクだった。
「実際にな」
「そうだったのか」
「食い物は美味いものをたっぷりだぜ」
 デスマスクははっきりと言い切った。
「やっぱりな」
「そうだな。それはな」
「その通りです。それにしても」
 シュラとアフロディーテもここで言う。
「パスタという食べ物はだ」
「中々種類が多いのですね」
「そうですね、確かに」
 ムウはラザニアを最初に食べている。マカロニはトマトソースである。フェットチーネは見ればペペロンチーノである。そうなっているのである。
「このラザニアにしてもパスタですよね」
「ああ、そうだぜ」
 まさにその通りだと答えるデスマスクはフェットチーネを食べている。
 
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