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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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578部分:第八十三話 カルカッタにてその二


第八十三話 カルカッタにてその二

「その力、頼りにさせてもらうよ」
「では共に戦わせてもらう」
 アイオロスは微笑んで彼女の言葉に応えた。
「是非な」
「はい。そしてです」
 アフロディーテが微笑んで彼に応えてきた。
「アイオロス」
「うむ」
「明日カルカッタに入りますが」
 彼はその話をするのだった。
「すぐに戦いとなります」
「そうだな。もう奴等の小宇宙がそこまで高まっている」
「ですから。今日は英気を養いましょう」
「わかった。では今日はな」
 合流して話を終えるのだった。こうしてアイオロスはムウ達と一緒になった。
 宿を取り娘達はそこで休んだ。だがムウとアイオロスは二人外に出てそこで話をするのだった。
 夜空には無数の星達が瞬いている。ムウはその星を見ながら言うのであった。
「あの星はです」
「あれはサジタリアスだな」
「貴方の星座ですね」 
 微笑んでこう言うのだった。
「あれこそが」
「ははは、そうだな」
 アイオロスは彼のその言葉に対して笑いで返した。
 そうして彼もある星座を指し示して。ムウに言うのだった。
「あれはだ」
「アリエスですね」
「ムウ、御前の星座だ」
 こう言うのである。
「あれがな」
「そうですね。十二の星座が空にあります」
「全ての星座が今この宇宙にある」
 アイオロスは空を見上げたまま言った。
「私達全てがな」
「そして」
「そして?」
「アテナも」
 こうも言うのであった。
「おられます」
「そうだな」
 アイオロスも彼の今の言葉に頷くのだった。そうしてこう言った。
「空にはアテナがいつもおられる」
「そうして私達をいつも見守って下さっています」
「有り難いことにだ」
「空はいつもあります」
 また言う彼だった。
「私達を見守って下さって」
「そうだな。そしてだ」
「そして?」
「私達はこの空の下にいる者達の為に戦っているのだ」
 こう言うのであった。
「全ての者達の為にだ」
「そうですね。それは確かに」
「そうだ。そして」
「明日ですね」
 話が明日の戦いのことに移った。
「明日、戦いです」
「私がいて御前がいる」
「こちらはそれで八人です」
「対する向こうはだ」
「十人です」
「数は向こうが少しばかり有利だな」 
 わざと数の話をしてみせたのである。
「さて、それでだ」
「それで?」
「どう戦うつもりだ?」
 今度は戦術についての問いだった。
 
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