聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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558部分:第八十話 川辺においてその二
第八十話 川辺においてその二
「ミロにはサタナキア」
「そうだな。あの男には俺しかいない」
「アイオリア、貴方にはあのアスモデウスです」
「それぞれの相手がいるのだな」
アイオリアはそこまで聞いて述べるのだった。
「そういうことか」
「その通りです。おわかり頂けましたね」
「それぞれが倒すべき相手がいる」
「それぞれの相手が」
「無論私もです」
ここでシャカも言った。
「私に相応しい相手もまたいます」
「おいおい、八大公は全員埋まってるぜ」
デスマスクが軽く笑いながらシャカに言ってきた。
「それで何で御前の相手がいるんだよ」
「ですがいるのです」
シャカはまた言った。
「やがて出て来ます」
「それは一体何者だ?」
アルデバランがその存在について問うた。
「一体」
「詳しいことはまだ私にも確かに察することはできませんが」
シャカでもそれはできないのだという。
「しかし。おそらくは神」
「神が」
「出て来るというのか」
「エリス以外に」
「はい」
まさにそうだというのである。
「そうです」
「そういえばだ」
シュラがここで言った。
「冥皇ハーデスの下にも二柱の神々がいたな」
「死の神タナトスと眠りの神ヒュプノスですね」
アフロディーテも彼等の名前はよく知っていた。
「相当な小宇宙を持ち五百年以上前の冥皇ハーデスとの戦いにおいて猛威を奮ったとか」
「そうだったな」
カミュも彼の言葉に頷く。
「前の聖戦においても多くの犠牲を払っている」
「そしてアーレスにもまたか」
今言ったのはミロだった。
「そうした存在がいるのか」
「エリスだけではないとはな」
アイオリアは深刻な面持ちになっていた。
「厄介なことになるな」
「ですが出て来たならば戦わなければなりません」
シャカはここでまた言った。
「何としてもです」
「戦いそして勝利を収める」
「平和の為にだな」
「その通りです。戦いは続きます」
シャカの言葉がここでまた出された。
「それで勝たなければなりません」
「今の八大公との戦いが終わっても」
「まだこれからだというのか」
「アーレスとの戦いは」
黄金聖闘士達はこのことをあらためて知った。
「八大公との決着をつけるだけでは済まないか」
「まだ倒すべき相手がいるか」
「それならば」
こう言い合いながら飲むのだった。今は。
「蛸はいいものだ」
「全くだな」
デスマスクは蛸の天麩羅を笑顔で食べていた。
「この味がいい」
「硬さもな」
それがいいというのである。言いながら食べていくのだった。
カミュもまた食べていた。彼は蛸の刺身を醤油に漬けて食べている。
「蛸はいいものだ」
「北欧では蛸は」
アフロディーテは少し困った顔をしてはいた。だが食べるとであった。
「いいものですね」
「そうだ。蛸は美味だ」
カミュはそのアフロディーテにまた告げた。そして食べていく。
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