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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1530話

 ハワード達と別れて二日。現在俺と凛、綾子の姿は、連合軍がもう1時間もしないうちに始める演習場から程近い場所にある森の中にあった。
 何故ここにいるのかと言えば、勿論演習にトールギスで乱入してこちらの戦力を向こうに教え込む為だ。
 尚、この森は森という規模ではあっても、トールギスの最終調整をした後で機体のテストをした森に比べると随分と小さく、それこそスーパーバーニアを全開にすればすぐにでも森の外に飛び出してしまいかねない。
 森の中は凛が結界を張っているから安全だが、トールギスを使った操縦訓練の類は出来ない広さだ。
 ……ちなみに、当然ながらこの森の結界を張るのに使った宝石は俺が出している。
 一応凛が宝石剣を使ってこのW世界にやってきた時に持ってこられるだけの宝石は持ってきてる。
 だがそれでも、それはあくまでも凛にとっては虎の子の宝石。
 何か重要な事があった場合ならともかく、現在のこの状況でその宝石を使わせる訳にもいかないだろう。
 そんな訳で俺の所有する宝石を使わせたのだが……ここ最近、宝石の消費量が激しくなってきている。
 勿論それは俺が必要だと思ってるから使ってるんだが。
 特にこの森でMSを隠すとなると、それこそ俺の頼みで結界を張っているのだから。
 ただ、そろそろ宝石を補給した方がいいかもしれないだろう。
 昨夜泊まった街はそれなりに大きかったから、当然マフィアやらチンピラやら、その類の人間達はいる筈だ。
 時間が出来たら影のゲートを使って、その辺から宝石とかを奪って来た方がいいかもしれないな。
 ともあれ、こうして演習が始まるまではこの森の中で待機しており、その間やるべき事がないかと言えば……そうでもない。

『アクセル、どうかな? それなりに扱えていると思うんだけど』

 その通信を送ってきたのは、映像モニタに映し出されているエアリーズ。
 ……そう、どうせ時間が余っているならという事で、綾子にエアリーズの訓練をして貰っていた。
 MSの操縦訓練は全く受けていなかった綾子だったが、それでもさすが半サーヴァントと言うべきか、それとも単純にゲームでこの類のものをやっていたのか。
 こうして映像モニタからエアリーズの動きを見る限り、まだまだ拙い様子だったが、それでも乗り始めてから1日程度とはとても思えない様子だった。
 エアリーズで地上を歩くというのは色々とどうかと思うんだが、まさか今の状況で空を飛ばせる訳にもいかないし。
 エアリーズの本領と言えば、当然空を飛ぶ事だろう。 
 だが、綾子がそれを行うにはもう少しMSの操縦に慣れる必要があるのは間違いない。

「そうだな。MSに乗り始めたばかりだと考えれば、十分及第点だ」

 そう告げると、エアリーズのコックピットで綾子が嬉しそうに笑う。
 普通ならパイロットスーツとかを着て操縦するんだろうが、綾子の場合は半サーヴァントという事もあって、パイロットスーツは必ずしも必要ではない。
 ……まぁ、そもそもの話、今のところはエアリーズで地上を歩いているだけだから、どうしたってパイロットスーツが必要って事はないんだが。
 それでも操縦技量が上がって実際に地上でMSを操縦する際、綾子にパイロットスーツはいらないだろう。
 俺みたいに宇宙空間に生身で出る訳にもいかないのを考えると、宇宙ではパイロットスーツは必須だろうが。

『ふふん』

 褒められたことが嬉しかったのか、綾子は上機嫌に鼻歌を歌いながらエアリーズを操縦する。
 実際、その慣れる速度は非常に速い。
 エアリーズの動かし方も、今はまだ拙いものだが、それでもそう遠くないうちに一端のMSパイロットになるだろう。
 正直なところを言わせて貰えば、綾子が最初に操縦するのはシャドウ辺りが良かった。
 やっぱり最初に乗った機体の癖というものは、どうしてもその人物の中に残る。
 そう考えれば、やっぱりシャドウミラーのメンバーが機体を操縦するのであれば、シャドウミラーの主力量産機のシャドウがベストなのだ。
 ……まぁ、あくまでも癖は癖でしかないのも事実だが。
 現に、イザークやムウはMSからシャドウミラーの機体に乗り換えても十分に乗りこなしている。
 特にムウなんか、MA――というか戦闘機――に乗って、MS、ADといった具合に乗り換えているのだから。
 そう考えれば、そこまで気にする必要はないのかもしれない。
 それから少しの間、綾子にエアリーズの操縦のアドバイスをする。
 もっとも、俺だってトールギスを完全に乗りこなしているという訳ではない。
 実際の搭乗時間は、まだ数時間といったところだ。
 その代わり、リーオーの方は連合軍の基地にいる間にかなりの時間操縦訓練に費やした。
 ともあれ、その時の経験からアドバイスをしていたのだが……

「綾子、そろそろ終わりだ。お前は機体から降りろ」

 森の外で演習が始まったのを確認すると、エアリーズの綾子にそう通信を送る。

『了解。気をつけてな』

 綾子の言葉に頷きを返す。
 トレーラーの方を映像モニタに映し出すと、そこでは凛が笑みを浮かべてトールギスを見ていた。
 通信機を使えば壊しそうになるからという事で、凛の持っている通信機は触らなくても問題がないように受信専用になっている。
 いや、別に通信を送る程度なら呼び掛ければいいだけだから、その辺は問題ないと思うんだけどな。

「行ってくる」

 それだけを告げると、凛は頷きを返してきた。
 エアリーズも、俺の方に向かって腕を伸ばす。
 頷かせるとかはまだ難しかったが、腕を上げる程度であれば綾子も問題なく行えるのだろう。

「俺が出た後も、結界はそのままにしててくれ。もし連合軍がこの森にやって来たら、エアリーズとトレーラーは置いて逃げてもいい。くれぐれも戦おうとは思うなよ」

 綾子の操縦技術は急激に上がっているが、だからと言って熟練のパイロットを相手にやり合える程じゃない。
 ……まぁ、こっちにやってきたら俺の方でも何か手を打つ必要はあるだろうが。
 それより……さて、行きますか。
 スーパーバーニアを軽く噴射させ、トールギスを空中へと浮かび上がらせる。
 まだ凛の結界内なので、外からはここで何が起きているのかは分からないだろう。
 まずは一旦この森から演習場を大きく迂回する。
 もしかしたら……本当にもしかしたらだが、この森からトールギスが出て来たと気が付かれる可能性もあるし。
 そんな訳でスーパーバーニアを噴射させ……一気に森から出る!
 そうして急いで森から離れると、演習場を迂回するように進路を取る。
 トールギスのコックピットのGは、普通の人間なら短時間は耐えられるだろうという程度。
 まだ速度を全開にはしない。
 演習場で行われている戦いを見ながら機体を移動させていたが、やがてトールギスの存在を指揮所が知らせたのだろう。演習が唐突に中止になり、それぞれが機体をトールギスのいた方へと向ける。
 ……そう。いた、方へだ。
 過去形である以上、当然今はそこにトールギスの姿はない。
 少し戸惑った様子で周囲を見回すリーオー。
 やっぱりと言うべきか、その演習場にはエアリーズの姿もあった。
 こっちの強さを見せるには打って付けの相手。……いや、実際にはMSの性能差が激しく離れているんだが。
 演習場の周囲を回りながら、オープンチャンネルにて連合軍へと通信を送る。

「連合軍の諸君、初めまして。俺はアクセル・アルマー。傭兵だ。実は現在雇い主を探していてな。ここで連合軍が演習を行っているという話を聞いてここまで来させて貰った。悪いが、その演習に俺も混ぜて貰おう。そしてこちらの腕がどのようなものなのかを理解出来たのであれば、傭兵として雇って欲しい。勿論今の俺が怪しい存在なのは理解している。だが、それでも俺1人でこの演習に参加している連合軍の機体全てを倒すことが出来るのであれば、そちらも俺を雇う理由としては大きいだろう。では……3分後に演習に参加させて貰う」

 それだけを言うと通信を切り、向こうからの通信を全て受け付けないようにする。
 向こうは当然こっちに連絡をしようとしてくるだろうが、それを聞いていてはこっちも思い通りに行動は出来ないしな。
 実際、通信が切れた瞬間に向こうからの通信が送られてくる。
 向こうに用意した時間は3分。
 勿論向こうは俺が本当に演習に参加するのかどうかは分からない以上、実弾を用意してくるだろう。
 ……演習ではあるが、実弾も当然用意しているだろうし。
 それは別にどうでもいい。どこぞのパイロットの言葉ではないが、当たらなければどうという事はない、なのだから。
 いや、トールギスの厚い装甲を考えると、当たってもどうという事はないか?
 ともあれ、スーパーバーニアを使って機体制御をし、演習場から少し離れた場所の空中に浮かんでトールギスの動きを停止させる。
 そうしている間にも通信の着信は絶えず続く。
 へぇ……一度こっちが通信を無視しているのであれば、それ以上は構ってこないとばかり思ってたんだがな。
 勿論時間稼ぎという一面もあるんだろうが。
 トールギスが持っている武器は、右腕にドーバーガン、左腕にはライフル。
 それと左腕に嵌まっているシールドの裏にビームサーベル。
 本来なら手持ちのミサイルポッドもあったのだが、今回はちょっと使い勝手が悪いので持ってきていない。
 それでもフル装備と表現してもいいような状況のトールギスだ。
 正直なところ、この模擬戦は俺の実力を連合軍に……より正確にはノベンタに見せつけるという意味もあるが、同時に俺がトールギスの操縦に慣れるという練習も兼ねている。
 最終調整をした後、森である程度の動きは見せたが……やっぱり移動出来る距離の問題もあって、そこまで十分にトールギスを使いこなせてはいない。
 特にスーパーバーニアを全開にしたまま長時間動くという事は出来ていないので、どこまでの操縦をすればトールギスが俺の反応速度についてこられなくなるか、というのをしっかりと把握しておく必要があった。
 そんな事を考えながら時間を確認する。
 54、55、56、57、58、59……60。
 これで3分。
 時間が来た事で、俺はスーパーバーニアを全開にする。
 急速なGが身体に掛かるが、それだけだ。今の俺に物理現象は通用しない。
 体感的には20Gを若干オーバーしているといったところか。
 ハワードに聞いたところによると、スーパーバーニアを改修する前のノーマルのトールギスが最大加速した時には15Gが掛かっていたらしい。
 だが、このスーパーバーニアはハワードが改修した代物だ。
 もっとも、時間や予算の関係もあって多少不満が残る感じだったらしいが。
 ともあれ、それでも最大加速で+5Gとなっているのだから、ハワードの能力は高いと証明されているようなものだろう。
 急速に近づいてくる演習場。
 そんなトールギスを出迎えるのは、MDを開発した……いや、この場合はMDを開発する予定になっていると表現すべきか。
 ともあれ、そのツバロフがトールギスのドーバーガンを参考にして開発したトラゴス。
 両肩にキャノン砲を装備しており、下半身はタンク状になっているMS。
 まぁ、二足歩行型にもなれるんだが、キャノン砲を発射するにはやっぱりタンク型が最良なんだろう。
 機動力に関しては全く期待出来ないが、その代わり遠距離砲撃に特化した機体。
 そのトラゴスがこの3分の間に綺麗に隊列を作っており、一斉にこちらへと向かってキャノン砲を発射する。
 ドーバーガンを参考にしたという割りには、トラゴスのキャノン砲はビームではなく実弾兵器だ。
 武器のコストの問題なんだろうが。
 一斉にこちらへと向かって放たれる無数の砲弾。
 中には全く見当違いの方へと飛んでいった砲弾もあったが、トラゴスのパイロットも精鋭が揃っているのだろう。きちんとトールギスの方へと向かって飛んでくる砲弾も多い。
 だが、スーパーバーニアを使ったトールギスに対しては、全く追いついていない。
 予測射撃をしている者もいるのだろうが、トールギスの速度は完全に向こうにとっても予想外だったのだろう。
 これが20年前の機体だというのは、普通ならとてもじゃないけど信じられないよな。
 20Gの機体を出す20年前のMS。
 ……こうして考えると、ちょっとだけ縁を感じないでもない。
 ともあれ、トラゴスの砲撃はその全てが回避され……次に待っていたのは、バズーカを装備したリーオー部隊。
 射程圏内に入った瞬間にバズーカから無数の砲弾が放たれ……だが、当然その攻撃は全てを回避して、トールギスの姿はいよいよ演習場の中でもMSの戦闘距離へと入るのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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