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ハイスクールD×D暁の滅龍魔導師が守りたいもの

作者:零宮龍夜
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2章戦闘校舎のフェニックス
  2章3話山での合宿、修行、夕食ときたら露天風呂

 
前書き
どうもー、今回は別荘での夕食と露天風呂です

アレンがライザー戦でどういう立ち回りをするかを今少し迷っています。

ではどうぞ 

 


「うぉぉぉぉぉぉぉ美味ぇぇ!!まじで美味い!!」

今日1日の修行を終え、俺たちは夕食を食べていた。

今日のメニューは山で狩ってきた猪と野菜を使っての牡丹鍋に余った猪肉で作った生姜焼き、採ってきた山菜のおひたしに川で釣ってきた川魚の塩焼きだ。その他にも各種色とりどりの料理がずらりと並んでいる

ちなみに作ったのは全部俺だ

「どれも美味しいですわね。」

「ええ、そうね、でもここまで美味しすぎると女子として少し女の子として自信無くすわね」

そう言いながら朱乃さんや部長は美味そうに食べてくれているが、部長は少しショックな様子だった。なんかすいません、部長
イッセーなんか、修行の疲れでかなり腹が減っていたのか、ガツガツと腹にかきこんでいた

「これもすごく美味しいね」

「・・・はい」

祐斗も小猫ちゃんにと大好評だった。すると、アーシアが俺の作った料理を食べながら何かを聞いてきた。

「アレンさん、これどうやって作るんですか?」

「ああ、これはシンプルに塩で味付けたものだ。他の料理も今度つくり方教えてあげようか?」

「はい!お願いします!」

アーシアは満面の笑みで言ってくる

なんて笑顔だ!!

こんな無垢な笑顔は久しぶりに見たぞ。

うん、やっぱり小猫ちゃんとアーシアは俺の癒しの双璧だな

さて、俺も一口・・・うん、我ながら美味いな

やっぱり、一人で食うよりみんなで飯を食べた方が美味いと感じるな

すると、部長は食べる手を止めた

「アレン、イッセー、あなたたちは今日1日修行をしてみてどうだったかしら?正直に答えて」

そういうなら、はっきりと言わせてもらおう

「・・・俺が、一番弱かったです」

「総合的に見て俺が一番強かったと思います」

自惚れとも言われるかもしれないが、俺はこのメンバーの中で魔力、剣術、体術、それらを総合して俺が一番強いと思う

確かにイッセーとアーシアを除く眷属のメンバーは戦闘慣れはしていると思う

だけど、はっきり言うなら俺の方が戦闘経験は圧倒的に上だ。

なんせ、俺はあの日からほぼずっと殺し合いの日々を過ごしてきたのだから

「そうね。それは確実ね。朱乃、祐斗、小猫はゲームの経験がなくても実践経験が豊富だから、感じを掴めば戦えるでしょう。アレンはおそらく私たちよりも実践経験が上だし、ゲームでは何の心配もないと思うわ、イッセーとアーシアは実践経験が皆無に等しいし、まだ神器の扱いにも慣れていないわ。それでもアーシアの回復にあなたの赤龍帝の籠手は無視できない。相手もそれは理解しているは。最低でも相手から逃げられるぐらいの力は欲しいわ」

確かに、それは一理あるな。

相手から逃げれるぐらいの力は、一旦引いて戦術を立て直すことができるからな

「逃げるって・・・そんなに難しいんですか?」

イッセーの質門に部長は頷く

「ええ、もちろんよ。もしも実力がかけ離れている相手に背を向ければ、殺してくださいと言っているようなものよ。そういう相手から無事に逃げられるのも実力の一つよ。イッセーとアーシアには、逃げ時も教えないといけないわ。もちろん、面と向かって戦う術も教えるから覚悟なさい」

「了解っす」

「はい」

イッセーとアーシアが同時に返事する。すると、部長は今度は朱乃さん、祐斗、小猫ちゃんの方を見て3人に尋ねる

「さて、じゃあ、朱乃に祐斗、小猫、イッセー、アーシア、アレンと修行してみてどうだった?」

「ええ、正直かなり参りました。彼の剣術は僕よりも上で、さらに剣速も僕よりも早いです。それでテクニックタイプかと思えば、パワーも秀でている。まさにオールラウンダー、敵としては一番厄介です」

「・・・私も攻撃が当たったとしてもその全てが受け流されて、しかも一瞬で私はやられました。」

「魔力量も私よりも多いですわ。これだと魔力の打ち合いをしたとすると、私は瞬殺ですわ」

「俺なんか相手にされなかったです」

「神器の理解と説明がすごかったです」

皆は俺と一緒に修行した感想を言っていく

「そうね、このメンバーの中ではアレンは頭一つ、いや、二つも三つも超えているわ、戦闘センスはもちろんのこと、いかなる状況にも対抗できるような卓越した技術そして、回転の早い頭脳による見極めに、戦術も・・・正直アレンはかなり完成されているわね。一体、どんなことをしたらそんなに強くなれるのかしら?」

「・・・ただガキの頃からがむしゃらに体を鍛え続けていただけですよ、それより、今はライザーに勝つことが一番です。俺のことよりもそのことについて考えましょうよ」

そうだな。戦いは十日後なんだ。今は余計なことを考えるな

「そうね。なら食事を終えたらお風呂に入りましょうか。ここは温泉だから素敵なのよ」

ーーーッ!?温泉、だと!?

マジか!!温泉に入るのは久しぶりだ。

ふと、イッセーの方を見ると、あいつは今までの疲れが全く見えずにむしろ生き生きとしていた

ーーーって、おい、あいつまさか覗きでもするつもりか?

「僕は覗かないよ、イッセー君」

「俺もだ」

「バッカ!お、お前らな!」

俺と祐斗の言葉にイッセーは慌てるが、部長はその様子を見てクスッと小さく笑う

「あら、イッセー。私たちの入浴を覗きたいの?なら一緒に入る?私は構わないわ」

部、部長おぉぉぉぉ!?

あんた、何言ってんだ!?年頃の女の子がそんなこと言っちゃダメだろ!?

「朱乃はどう?」

「うふふ。殿方のお背中を流してみたいかもしれません」

朱乃さんも、何言ってんだ!?

「アーシアは?愛しのイッセーとなら大丈夫よね?」

すると、部長の問いにアーシアは顔を真っ赤にしながらも小さくコクリと頷いた

アーシアぁぁぁぁ!?君はいつからそんな暴走する子になったんだ!?

「最後に小猫、どう?」

「いやです」

小猫ちゃんは両手でバッテン印をつくり、即断する

ふぅ、よかった、小猫ちゃんはまともだった

そう安堵した俺だったが、小猫ちゃんは次に爆弾を投下した

「・・・アレン先輩なら、構いません」

「ブッ!!ゲホッゲホッ!!」

俺は堪らずに飲んでいた水を吹き出してむせてしまう

そして俺は女子メンバーを見ると・・・って、なんだ、その顔は!?

「小猫がそこまで懐くなんてね、小猫から一緒に入ってもいいっていうなんて思いもしなかったわ」

「私も構いませんわ。むしろアレン君のお背中を流してみたいですわ。」

部長も、朱乃さんも何言ってんだぁぁぁっ!?

「イッセーは残念ながら無理ね。でも、小猫も朱乃も大丈夫って言っているし、アレンだけでも一緒に入らない?」

「クッソぉぉぉ!!別に羨ましくなんてないからな!!」

なんてことを部長は聞いてくる。そしてそれを聞いたイッセーは血の涙を流しながら一人先に温泉へダッシュしていった

っていうか、なんでこんなにもうちの女性陣はオープンなんだよ!!

クッソ、こうなったら!!

「おい、祐斗!とっとと裸のお付き合いをするぞ!!」

俺は優雅に紅茶を飲んでいる祐斗の腕を掴み、足早に温泉へ急ぐ

「あ、アレン君!?まだ紅茶が飲み終わって・・・」

「うるせぇ!!さっさといくぞ!!」

俺はそう叫んで風呂場に向けて退散した

しかし、リビングから出る直前、後ろから不穏な会話が聞こえた

「・・・残念です、でもまた次の機会に」

「あらあら、ではまた次の機会に」

部長とアーシアは苦笑いしているが、小猫ちゃんと朱乃さんはそんなことを口にしていた


ーーーーーーーーーーーーー


「あ゛ぁ゛〜〜癒されるぅ〜〜」

俺は温泉に入り、そう呟く

あー、やっぱり温泉は最高だ。湯加減は最高だし、脚も伸ばせる、しかも家での風呂よりもこっちの方が気持ちよく感じるしな

「イッセー君、そんなことをしても意味ないよ?」

「ウッセェ!イケメン!これも修行のうちだ!!」

祐斗の言葉にイッセーはそう言う。イッセーはさっきから壁に張り付いて壁を凝視していた。何をしているのかわからんが、とりあえずわかるのはアホなことをやろうとしていることだけだ

「彼、透視能力でも身につけようとしてるのかな?」

「祐斗、あれは放っておけ」

「う、うん、そうしようかな、じゃあ、となり失礼するね」

と、言いながら俺の隣に祐斗が座ってくる

「いやー、温泉ってのはいいもんだよ、なぁ、祐斗」

「うん、そうだね。僕も初めて温泉に入った時はそう思ったよ」

祐斗もそう言いながら温泉につかりゆっくりと息をはく

「そういえば、アレン君」

「ん?なんだ?」

「君のその全身の傷・・・どこでそんな傷を負ったんだい?」

すると、祐斗はそんなことを聞いてきた。

まあ、初めてこの体を見た人ならばほとんどが聞くだろうな

俺の全身には、夥しいほどの傷がある。裂傷や殴打痕、そして、火傷の痕など様々なものが首からしたに幾重にも刻まれていた

これらは10年前から俺がはぐれ悪魔や魔物を狩ったときや、修行のときにできた傷だ。

「まあ、昔色々とな」

「その傷、明らかに異常だと思うよ?一年や二年じゃそんなに傷はできない。しかも君の強さ。まるで長年戦乱の中に身を置いて数多の死線をくぐり抜けてきた人の強さだ。」

「・・・・・」

俺は祐斗の言葉に少し驚いた。まさか、祐斗がそんなことを言ってくるとは

「・・・よく見てるな、ああ、この傷はほとんどが昔魔物やはぐれ悪魔と戦ってできた傷だ」

「そうだったんだ、でも、それなら君が神器を短期間で使いこなしていることもあの強さも納得できる」

「いや、俺は強くなんかないさ、俺は弱い」

「どうしてそう思うんだい?」

祐斗は、首を傾げながらそう尋ねてくる

「強さってのは一概に言い切れないものなんだよ。単純な力による強さもあれば、強い信念を持つ心のことを強さともいう。力や想い、それらが幾つも絡まって一つになって初めて強さというものが成り立つと俺は思っている。俺にはそれがない。単純に強い力はあれど、心は弱い」

そうだ、たとえ強大な力を持ったとしても、救えないものはある

その反面、力を全く持たない奴が信念や想いで誰かを救うことだってある

強さってのは矛盾していると俺は思う

「一年のときから思っていたけど君を見ていると、本当に同い年か疑うよ。」

「そうか?」

「うん、そうだよ」

「マジかよ」

俺は祐斗の言葉に頭を掻きながら空を見上げる

夜空には綺麗な満月が浮かんでいた。そして周りには星々が綺麗に見えていた。都心から離れたところにあるせいか、夜空がとても綺麗に見える

「祐斗、イッセー、10日後のゲーム絶対に勝つぞ・・・あのクソ焼き鳥になめられっぱなしは癪だろ?」

「ははは、ライザー・フェニックスをそんな風に呼ぶなんてね。でも、確かになめられっぱなしは嫌だね」

「ああ、そうだな!ライザーの野郎を絶対にぶっ倒してやる!」

「だろ?」

イッセーも祐斗も気合十分だな

ああ、そうだな、絶対に勝ってやる

そんでもって、部長を助ける

守るための滅龍魔導師だ。仲間一人守れねぇでどうする。

いざとなったらあの力を使うまでだ

それからしばらく俺たちは男子での連携とかもいろいろ考案しあった

そしてその結果イッセーと祐斗がのぼせたのは余談だ
 
 

 
後書き
以上2章3話でした

途中、アレンが考える強さのあり方について触れました

何故アレンがそういう考えに至ったのかはまた別の話で書かせていただきます

次回はイッセーの覚悟を書いていきます


では、また次回、さようならー 
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