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『justice//wrong』

作者:零那
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『Over』



其の幼き少女は、ただただ走る。
是も非も超えて、ただただ走る。
真っ直ぐ立ち向かう其れが何なのか。
ケガレを知らぬ故の過ち。
少女に他の生きる術は無かった。

次々と罪を重ね、其れでも必死で生きてこうと...。
此処が現世の果てなら次は此処よりマシな処へと願う。
遥か遠くを目指し走り抜いて来た筈なのに、いつの間にかまた逆戻り。

俯いてると涙が零れる。
情けなくなり、涙を拭う其の腕は血飛沫でヨゴレていた。
此の中に棲み憑く悪魔に蝕まれてしまう。
其の前に生きる証を手に入れなければ。

間違っても後戻りは出来ない。
心の糸、緩ませてしまったならもう其処に僕は存在しない。
駆け抜けてくしかない。
是も非も超えて。
真っ直ぐ真っ直ぐ、ただただ必死に...。


 
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